けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

本田圭佑という財産

2011-11-16 22:37:05 | 日記
昨日、2014年W杯アジア3次予選で北朝鮮に日本代表が負けた。

テレビではその状況の異様さから負けた日本代表に対する同情の言葉が多く聞かれたが、よりによって11月15日という日本にとって大きな意味のある日(横田めぐみさんが拉致された日)に負けたことは残念でならない。何故負けたんだろうと考えながら、負けた理由ではなく勝てなかった理由に思い当たった。

本田圭佑の不在である。

少し時計を遡らせよう。2010年W杯の活躍で、岡田監督はいつしか優秀な監督と位置づけられるなった。しかし、W杯直前の代表強化試合の韓国戦までは、多くの人がその能力に疑問を持っていたはずだ。しかし、次のイングランド戦で流れが変った。岡田監督の決断であるが、「俊介のチーム」から「本田のチーム」に舵を切ったのである。この時から川島もスタメンとなった。

何も、これ以降の本田のプレーがどうのこうのと言う訳ではない。個人的には、W杯のプレーで一番気に入ったのは長友の攻守に渡り完成度の高いプレーであった。しかし、重要なのは個人のプレーではない。本田の持つ、闘争心のオーラなのである。誰もが、このイングランド戦から「戦う集団」となったことを実感したはずだ。

それから1年して、今年の8月の韓国戦。これほど気持ちの良い試合を見たのは何年ぶりだろうと思った。3-0の得点差以上の圧勝で、理想とするサッカーができていたと思う。まさに「戦う集団」。

では、何故、「俊介のチーム」ではダメだったのだろうか?それは緊張感が全然違うからである。聞いた話では本田は、試合の数日前から、同僚と一緒に食事をするのも避け、一人、試合に対する集中力を高め、甘えを許さない厳しい気持ちを維持しようとするそうだ。以前、自民党政権時代の安部内閣が「お友達内閣」と揶揄されたが、「俊介のチーム」は「お友達チーム」だったのである。

なでしこジャパンが北京五輪で4位入賞を果たした際、間宮は「苦しい時には私の背中を見なさい」と澤に声かけられ、戦い抜くことができたそうだ。本田はそんなことは決して言わない。しかし、言わなくても彼のプレーが雄弁に物語るのである。その緊張感が、例えばボールの出しどころに困ってバックパスをするような消極的なプレーを抑え、前を見てチャレンジする気持ちを奮い立たせる。自分が目立つためではなく、チームのために献身的に貢献する。そんな姿に心を熱くさせられる。

試合によって、彼自身の好調不調の波はあるが、彼のオーラがチーム全体に与える影響は大きい。誤解を恐れずに言えば、本田の実力を100%とすれば、中田英のパフォーマンスは明らかに120%以上であろう。選手としての技能という意味では、決してヒデには追いつくことはできないだろう。しかし、彼は自分を追い込むことによって、試合の中で120%の力を発揮できるように、自分と、そして仲間の集中力および戦闘意識を高め、その力を発揮してきたのである。

彼が怪我をして以降、日本代表の試合を見ても緊張感が感じられない。戦う集団としてのファイティングポーズを示せていない。例えて言えば、2010年5月24日の韓国戦以前に逆戻りしてしまった感じだ。

あらためて感じる。本田圭佑は日本の財産だと。。。

そしてリーダーシップとは、こういうものなのだろう。政治の世界も同じである。

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