けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

巨人問題に野次馬的視点で・・・

2011-11-15 23:33:09 | 日記
最近、巨人問題が世間を賑わせている。今日は完全に野次馬感覚で思ったことを書いてみる。殆ど、好き嫌いの話なので、あまり論理的な一貫性は無いかもしれないが、その点はご容赦を…。

まず、街角インタビューなどの世間的な評価としては、読売グループ会長の渡辺氏のワンマンぶりに巨人軍球団代表兼GMの清武氏が反旗を翻したとの判断から、理屈は抜きにして「どうせ悪いのは渡辺氏」と圧倒的な状況である。

しかし、法律やビジネス側の人からは、概ね「江川氏の問題の暴露は守秘義務(厳密には『忠実義務?』)違反でコンプライアンス的にNG」と評価されているようだ。さらには、桃井オーナーを始めとする球団関係者は渡辺氏の逆鱗に触れないように慎重な発言をするか模様眺めの状態で、清武氏には何処からも援軍はこない。細かい事情は良く分からないが、圧倒的に清武氏が不利な状況といえる。

この様な状況になったのは、渡辺氏の反撃が完璧だったためだろう。反論の文章を読むと、「内輪喧嘩をしているが、それぞれに言い分があって、その中で『法的』にはどうかといえば清武氏の守秘義務違反の方が重そうだな…。」と感じさせてしまう。

しかしこの球団人事の話は、球団代表兼GMのところに原監督、桃井オーナー等を含むオフィシャルなルートでは上がってきていないので、単に一部の平取締役の思いつき(原監督も「色々話題に上った中のひとつ」としか言っていない)とみなせば、守秘義務の対象とはなりえない案件かも知れない。しかし、(仮に平取締役の発言であろうと)渡辺氏の権力を考えれば暫くすれば本当に実現してしまうだろうと誰もが信じるに至り、結果的に実現性の極めて高い秘密の暴露とみなされてしまうのかも知れない。このような点は、清武氏にとって不運だったかもしれない。

一方、清武氏の最大の弱みには、「何故、日本シリーズにこれをぶつけるのか?」という野球人の守るべきマナーを破ったという背景もあるだろう。しかし、日本シリーズが終わる頃には渡辺氏サイドは江川氏の入閣をすっかり固め、既成事実化してしまうだろう。江川氏が完全に乗り気になってから話をチャラにするとなると、それはそれで禍根を残すことになりかねない。そうなる前にそれを暴露する必要があるが、その時点では既に守秘義務違反となりそうなので、まだ今なら守秘義務違反とならないであろうギリギリのタイミングとして、今回の日本シリーズ直前というタイミングを選んでしまったのだろう。

なお、今回の事件は予想に反したタイミングで清武氏が弾けてしまったために渡辺氏としても予想外なのだろうが、清武氏がどんなに頑張っても、渡辺氏が親会社の権限を駆使して子会社のオーナー、代表兼GMの人事刷新を行なってしまえば、ヘッドコーチの人事など簡単に且つ合法的に出来るわけで、そうなる前にことを起こそうとしてこのタイミングになってしまったのかも知れない。これらの意味で、ことを起こしたタイミングが後々、重要な意味を持つのかも知れない。

話を渡辺氏の反論に戻すと、渡辺氏は清武氏の言い分に対して正面からぶつかっていない。当然のことながら、喧嘩のときに分の悪い話題を受けて戦うよりも、自分の都合の良い別の話題で戦う方がよっぽど勝算がある。それを渡辺氏は実践した訳で、まさに老獪の極みである。「球団の人事権(選手の補強や体制作り)のトップである清武氏が、そもそもGMの能力的に不備があり、本来、首を挿げ替えられるべき状況であった。実際、非常に評判が悪く、今期の成績の悪さがそれを証明している。江川氏の問題は、実際には何もことは進んでいないので、(渡辺氏側に)コンプライアンス違反は無い。一方、清武氏側には守秘義務違反という明確な法令違反に該当する。親会社の権限を駆使して球団人事を刷新しようとしたのに、それが気に入らなくてこのような行為に及んだのだろう…」と来ると、色々渡辺氏にも問題があるのかも知れないが、それ以上に清武氏の方に問題があるのでは…と思ってしまう。食うか食われるかの争いであれば、これぐらいの非情さが必要なのかも知れない。

清武氏に同情の余地は大いにあるし、個人的には応援してやりたいところだが、多分、身内から援軍が出てくる可能性はきわめて低く、討ち死にになることは間違いないだろう。ただ、(かっての長嶋監督更迭の時と同様)今回の件で嫌気が差して読売新聞離れの流れを生むことは目に見えているので、渡辺氏も多くの返り血を浴びてまもなく失脚するかも知れない。

結局、ペナントレースで負けた(結果を残せなかった)人間は偉いことは言えないのである。

これもひとつの「結果責任」なのかも知れない。

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