Efren 'Bata' REYES - Best shots
Stroke of Genius
エフレン・レイエスは転がし玉は
やらない。玉を「撞く」のである。
なぜならば、それが「撞球」だから。
転がし玉で当て入れをするのは、
それは撞球ではなく転球となる。
ビリヤードでは穴なし台のキャロム
であろうと、台に穴のあるプール
であろうとスヌーカーであろうと、
手玉を「撞く」のだ。
手玉を転がして的玉に当てて入れた
り、的玉を転がしたりするのでは
ない。撞いて当てる、撞いて入れる
のである。ソフトな「殺し玉」で
あっても、手玉は転がさずに「撞く」
のだ。
このエフレン・レイアスの撞き方が
ポケットビリヤードのお手本。
は言った。
レート・プールだ」と。
エフレンは玉を転がさない。
すべて「撞いて」いる。
これが「撞球」だ。
それとは別にエフレンのキュー
の音は独特のキュピンという
音がする。
これがキュー音の理想的な音色。
の発音はラリーカーレースの
ラリーの発音でカタカナ読みで
はっきりと言う。しかも途中で
言葉を切って、二度繰り返して。
類の人間ねと思った。
当ての銃は確認したい。その為
に来た。
しない。それは君が勝手に思い
い方であって、全地球で100%
通じないからそれ、と。
に分かったように英国英語を乱
発して横文字並べてそれまでの言い
方を変更しようとするようなつもり
もない。
上級者同士でないと全くゲームらしい
ゲームにならないのもストレート・
プールの特徴だ。最低ふた升以上は
割れるハイランが出ないと競技らしく
ならない。ボウラードで例えるならば、
250点以上常に出るレベルでないと、
見応えのある試合が成立しない。
20年前の2002年時点ですでに襟
しかし、21世紀開始以前の1990年
対戦者も大会規則により正装。
審判も正装してビリヤードの大会
このドレスコードは今はほぼ見ら
20世紀最後の年2000年のUSオープン
のストレート・プール部門での帝王
マイク・シーゲル。選手も審判も
全員正装だ。
以下はあくまで私見である。
ナインボールやテンボールなどで、
ハウストーナメントあたりのロー
カル試合に多いのだが、ラストの
ボールが穴前などのイージー残り
の時に対戦者が「OK」をコール
して最後の点玉をプレーヤーに
撞かせない事が時々ある。
OKコールをする者は、それが礼儀
であるかのように勘違いしている
浅慮が多くみられる。
なぜ敗者(になるだろう)である側
の者が勝敗の行方の決定権がある
というのか。
それは大きな勘違い、慇懃無礼だ。
負けるだろう側の者が勝つだろう
者のプレーを妨げて「譲ってやった」
という形式にしてしまう。
OKコールは、一見相手への敬意を
示して自分が引くような形に思える
が、実はそれはポーズであり、極め
て無礼な事なのだ。
負ける側が勝敗の行方を強制的に
決定する権利などは一切無い。
私は友人との練習試合であろうと、
相手にOKコールは出さない。
また、友人も一切出さない。
理由は負けるであろう自分がその
ラックの勝敗を決定する決定権が
無いと考えているからであり、
自分の撞く番でないのにOKコール
で相手のプレーをやめさせるのは
失礼至極、無礼千万だと思っている
からだ。
ラストボールのOKコールは、イー
ジー配置か困難かで、敗者になるで
あろう側が判断して勝手にコール
する。
実はこんな失礼な事はないのである。
相手がミスをするかしないかさえも
敗者予定者が判断してゲームの流れ
をプレー以外で支配しようとする。
厳格に厳密にルールブックに照らし
合わせると、それはスポーツマン
シップにもとる行為で退場、という
案件の虞さえある。
安直な浅慮によるOKコールはしない
ほうが賢明だ。
とにかく、失礼なのだから。負ける
側が相手のプレーを中断させて、
持っていない勝敗の決定権を行使
しようとする行為は。
しかし、心得違いというか、人の道
の道理を解っていない人は多い。
そのOKコールの考え方で行くならば、
相手のブレイク前にOKを出して試合
放棄でもしてみればいい。
だが、それはしない。
OKコールは自分に玉を撞く権利が
ない順番なのに、自分がそのゲーム
の行方を決めようとしているからだ。
OKコールは極めて傲慢で利己的な
行為なのである。
近年、ラックシート登場によりラック
がしっかりと立ち過ぎて、マスワリが
連発されるようになった。
かつて20年ほど前、ラック専用器が
発明されてそれでラックを立てる
トーナメントが増えた。
だが、ラックが精密に立ち過ぎの為、
ナインボールでは7連続マスワリ等が
頻発。ソフトブレイクが禁止になった。
だが、すぐにそのラック用具は廃止
になる。
しばらくして、ここ数年前からラック
シートが発明されて、素人でもラック
を立てられるようになった。
しかし、これも器具使用のラックと
同じで、升が立ち過ぎる。
結果、好ブレイクによるマスワリが
連発になり単調となった。
それゆえ、ナインボールよりも難易度
が高いテンボールが主体となってきた。
だが、ここごく最近の傾向では、
大きな大会では木製ラック=升を
使用して、相手にラックを立てさせ
る1990年代末期までの伝統的な方法
がルールで復活してきている。
ラックが悪ければ回数制限あるも
相手にクレームを入れて再度ラック
させなおす事ができるのも旧来の
様式通りだ。
ラックは木枠で立てたほうが、密着
しているように見えても微細なズレ
を生むことができ、「攻撃的ラック」
という物を立てる事もできる。
そのためクレーム制度があるのだが、
ラック立てそのものでも攻防がある
のが見どころだ。
日本語のマスワリとは升割のことで、
ラック=木枠の升で立てたボールを
ブレイクからすべて取り切る事だ。
やはり木枠のラックがよい。
そして勝者自己ラック制ではなく、
敗者がラックするルールが伝統的な
ナインボールであるので、私はそれ
を好む。
ここ最近の木枠升でのラック立て
ルール復活は、プールゲームに人間
らしさを復活させた原点回帰のよう
で、私は歓迎したい。