トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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日記風に 「ハートをつなごう2夜」

2009-01-27 23:49:11 | 日記
 今日の「ハートをつなごう」は、昨日に引き続いてLGBTのL、レズビアンの問題だった。最初に、自分のセクシャリティに悩んできた大学生の話が紹介された。周囲や社会に許されないと感じることで苦悩してきた彼女は、死ぬ前に思い切って自分の好きな友人にカミングアウトすることを決意する。友人は理解してくれた。彼女は思いをずっとノートにつけていたが、そこには「動物として間違っている」という書き込みまであった。平野医師は、内面化するホモフォビアという概念で説明した。人格形成期や思春期といった仲間作りの時期や、性的アイデンティティを作り上げる大切な時期に、ホモフォビアが自己に内面化すると、心に大きな傷を残すことになる。悪いのは自分であると思い込み、どんどんと追い込まれていく。本来は、自己肯定感を持っていいのではないのか。昨日は、ゲイの青年の自殺の割合がヘテロと比べて多いことが言及されていたが、彼女のように自分を責める傾向があるのだろう。今は、大学で同じ立場の人との交流を通じて立ち直りつつあるようだ。

 3年前に自殺した裕敬さんの母親である札幌「親の会」の西澤さんも発言されていた。※「親の会」の母親が、自分の孫を見ることができないのが淋しいという昨日の発言が記憶に残っている。

 今日の放送では、パートナーと生きる諒さん(49)が出演した。彼女が自分がレズビアンと自覚したのは36歳の時だ。その時に、今までの全てを捨てて新しい生活を始めた。その日暮らしの日雇いで、財布に400円しか残っていなかった時もあった。パートナーの舞さんと暮らすようになって10年になる。今は、自分のセクシャリティをオープンにしてライターとして働いている。彼女らが暮らすのは、地方都市である。諒さんは、地元のラジオ局で週1回30分の番組のパーソナリティをしている。番組では、ジェンダーやセクシャリティについての情報を放送している。

 舞さんは、自分の家族に自分がレズビアンであることと言っていない。そんな訳で、諒さんも番組では、彼女に配慮して顔を出すことはしなかった。

 わんことにゃんこと生活をしている。このわんことの朝の散歩で近所の人と挨拶をするように努めた。地方都市で暮らすのもなかなか偏見があって大変だと思う。犬のおかげで、話をする人も増えていった。でも、挨拶してくれるまで2年かかった人もいたという。その間、二人は辛抱強く挨拶を続けた。

 ゲイの人の発言にもあったが、日本にはパートナー法がないので、自分たちの立場が保障されていないことが不安だという。諒さんの場合も、舞さんが実家に帰る度に、舞さんに事故などの万が一のことが起こっても自分には何の連絡もないだろうということが不安だと。もし、御葬式ということがあっても自分が何も知らないうちに終わっているのではないかと。

 諒さんたちのことは、親しい隣人のおばさんには話をしていた。ゲイの人の発言の中に、パートナーと暮らすために、周囲には兄弟を装ったり、友人同士経済的理由からルームシェアしているといった偽装をするケースがあるとあった。※アメリカでも、カリフォルニア州だったか、裁判所で認められた同性婚が住民投票で否定されたのはつい最近のことだ。

 やがては、日本でも、相続や年金問題等でパートナー法が議論される時代が、近いうちに来るのだろうか。

 「ハートをつなごう」の番組HPから、「LGBT特設サイト ―虹ー 」にリンクすることができる。色々と関連する情報に触れることができる。
 
 次回の「ハートをつなごう」は依存症がテーマとなる。

日記風に「テレビを視て」②

2009-01-27 01:11:23 | 多様性
 次に、教育テレビで久しぶりの「ハートをつなごう」を観る。テーマは、LGBTのパート2、前回の放送後の視聴者からのメールを受けたもの。700通にも上るメールが来たそうだ。ゲイの息子と親子関係についてのものだった。
 北海道で、ゲイプライドのイベント、レインボーマーチに携わっている義弘さん(31)と母親の話から始まった。レインボーは、ゲイのシンボル。レインボーマーチは、東京をはじめ、今では全国各地で行われているのかな。直接見たことはないが、映像媒体ではちらっと見たことがあるお祭りである。義弘さんについては、11年前から母親は薄々感づいていたとのこと。9年前に家を出て友人と暮らしている時にカミングアウトされた。なかなか受容することは難しいことであるが、この母親のすごいところは、同性愛の子供を持つ「親の会」を作ったこと。そこでは、親のほかに当事者も含めた会員で、サポート活動を行っている。しかし、どうも親にカミングアウトする場合は、圧倒的に母親に対してであるらしい。義弘さんの母親も、未だ父親には話していないという。同様に、息子の裕敬さんに13年前にカミングアウトされた西澤さんも出演していた。裕敬さんはその後、自ら命を絶った。母親である西澤さんには、はっきりした理由が分からないままだ。息子の死を乗り越えて、今でも「親の会」で活動している。「親の会」のメンバーは、レインボーマーチも手伝っている。

 番組では、自らもゲイであることを公表している精神科医の平野俊明さんが出演されていて、同性愛者の若者の自殺が、ヘテロの若者より多いことに言及していた。生きづらさからくるストレスなどが原因のようだ。今では、国の政策に自殺防止の問題が取り入れられているが、ゲイの自殺が特別に考慮はされていないようだ。平野さんもかかわった日本での調査でも、自殺願望・自殺未遂の経験者が多いとのこと。この件に関しては、「ハートをつなごう」のHPから情報にたどり着ける。

 昔と比べて、自らのセクシャリティを周りにカミングアウトする当事者が増えてはいるものの、まだ、マイノリティとして生きづらい世の中のようだ。父親との関係については、母親と比べて難しい所が多いようだ。しかし、自分の息子のセクシャリティを受け入れて、ないしは悩みながら「親の会」を組織するケースも現れていることは驚きだった。また、ヘテロと比べて自殺する割合が多いことに対しては、メンタルヘルスの面からのサポートが必要だということなのだろう。

 なお、身障者に関してもメンタルヘルスの問題は無視できないものである。最近では、透析患者の精神面に関する学会も開かれている。また、聴覚障害者の心の問題に対処できる手話を使った精神医療についても、同じ教育テレビの福祉番組で取り上げられたことがあった。