少し前の日本の家庭の台所などによく飾られていた大黒さま。勿論旧家と言われるような建物のことですが…。お米に困らないようにとか、主婦の仕事が上手く行くように…即ちその家の安泰を願うなど、大黒さまは守り神さまのように親しまれてきました。ところが、大黒天はインドでは軍神・暗黒破壊の神で荒々しい神とされ、その名をマハーカーラと言われ、偉大な黒い者と言う意味だそうです。では、なぜ、大黒天が、長い時を経て福の神となったのか…。そこには手に持っていた袋が大きなキーワードとなっています。大国主命(おおくにぬしのみこと)は出雲大社(全国の神が集まる所とされています)の主で、神話の中では大きな袋を担いで日本中を修行して歩いたと言われています。この大国と大黒が混同され、何時しか福の神とされたのでした。また大黒天が中国に伝わり、手に金の袋を持っていたことからも、日本では福の神となったとも言われています。小さな袋、大きな袋、いずれにしてもミステリヤスな何が入っているのかわからない袋。何時しか米俵に乗ったり、七福神として船に乗ったりしてでも放さず持っている袋。[片方の手には剣をもったり宝棒、小槌を持ったり、また江戸時代の尾形光琳の絵では杖を持ったりといろいろです。] 袋の中身は…魅力的ですね。不思議な袋、あなたはどう思いますか ? ではまた…。