A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

身支度を整えたらツーリングに出かけよう

2010-11-06 11:42:56 | ツーリング
11月3日。晴れた日の祝日、今日はツーリングにでかける予定だった。行き先を呻吟し「どこに行こうか」とつぶやいて寝ると朝に友人からおすすめルートのメッセージが届いていた。
遅めに起きた朝、朝食もとらずにいるといたって決断が鈍い。空腹ではモチベーションを維持できない情けない自分である。
車で松屋に行って牛めしと豚汁。食べながらツーリング先を検討する。温泉に行きたいな。以前ツーリングで行った秋山温泉でして貰ったマッサージも気持ちよかった。
よし今日は温泉でゆっくりしよう。シートバックに読みかけの文庫本とコンビニ袋に入れたタオルだけを持って。
すっかり日も登った9:00am。僕は東に向けてオートバイを走らせた。

走り始めてどれくらいたった頃だろう。意識的にオートバイを操作していた僕はやがて無意識のうちにそれを行っている。
湾岸道路R357。太陽は今僕の真右から差している。僕の影が僕と寄り添って走っている。

湾岸道路を東に、交差するR16を北に向かう。快適な郊外の主要幹線、信号で止まると一番前にすり抜け、走り出して次の渋滞に追い付くとまたすり抜けて一番前に出る。そんな走り方をしていた。

とある交差点で並んだ若いドライバーがしげしげと僕とCBを眺めている。
渋滞のないオートバイがそんなに羨ましいかい?
いいんだ、好きなだけ眺めてくれ。僕も車に乗っている時は自由なオートバイに憧れる。踊るように車線を左右に切り替え、道路の横幅をフルに使って走れるのはオートバイの特権だ。
よかったら君も自動二輪免許を取りに行けばいい。自由を手に入れるのに遅すぎるということはないんだ。

R16をしばらく走るとやがて県道8号線と交差するポイントがやってくる。今回はその交差点を右折、手賀沼方面に向かう。
手賀沼の手前、道の駅しょうなんの反対側にある、天然温泉 満天の湯が最初の目的地だ。
オートバイを停めヘルメットをシート下のフックに掛け、シートバック一つ持って施設に入る。
脱衣所でタオルとロッカーのキーだけを持って、まずは露天風呂へ。ここはちょっとぬる目ではあるが源泉かけ流しだ。湯のなかで手足を伸ばし目を閉じる。晴天の、青空の下の露天風呂。ゆっくりと浸かっていると身体の感覚がなくなりそうだ。
空が青い。全てを染め尽くしてしまいそうに青い。青空の青がまぶたに沁みて来そうだ。

心ゆくまで露天を味わった後でいったん上がり、マッサージでもしてもらおうかと考え、ふと案内看板を見ると韓国式アカスリの案内。これもいいな。人に思いっきり背中を洗って貰った事なんかここ何年もなかったはずだった。面白そうだな。そう考えて扉を開ける。幸い空いていてすぐベッドに横たわる。
韓国式アカスリというのは、ヘチマの手袋をした係員がマッサージ師宜しく全身を擦ってくれるというサービスだ。僕がつねづね自分の体を洗う時、痒いところに手が届かなかったり、力が入らなかったりしてもどかしい思いをしてきた。そう考えるとこのサービスはまさに僕が一度してもらいたかったサービスなのだった。

30分ほど全身を洗ってもらい、もう一度露天風呂に戻る。今度は「あつ湯」という浴槽へ。あつ湯といっても摂氏41度。僕にとってはこれが普通の温度なんだが。
湯の温もりと蒼天の青を味わった後、風呂から上がる。休憩所でゴロゴロして、次の目的地を確認する。次の目的地は、茨城県守谷市にあるソーセージショップだ。

守谷市けやき坂、デリカテッセン ハンス・ホールベック、ここは2006年10月9日にツーリングで訪れようとして、ブレーキトラブルで引き返さざるを得なかった店だ。(2006/10/10 買い物がてら出かけてみたが)

今回、4年振りのリベンジだ。前回は近くまで来て迷って、店の位置を特定することが出来なかったが、今回は無敵地図のiPhoneがある。電波が届いてバッテリーが切れなければ、僕はもう迷うことはない!
途中で1、2箇所、止まって地図を確認することはあったが、一度も迷うことなしに店に到着した。
(http://www.hanshohlweck.com/)

入店してレストランでセットランチAを注文する。4種類のソーセージとパンとスープのセットだ。ここで僕のわがままでパンをプレッツェルに変えてもらう。この味も素っ気もない塩パンがソーセージに並ぶほどビールにあうんだよね。
ああ、ビールが飲みたい。飲みたいったら飲みたい。
しかしオートバイで来店した身、アルコールを摂る訳にはいかない。残念だがソーセージをおみやげにすることにして、この場は水で我慢する。

肝心のソーセージの味と言ったら……。「!」の一言である。
かつて『どっちの料理ショー』という番組があった。この店のソーセージはその番組の「本日の特選素材」で使われたという程の味なのだ。

幸福な昼食の後、おみやげにソーセージを買って、谷和原ICから常磐道に乗り、一路東京を目指す。
15:52 無事に帰宅。本日の走行距離128.7km。走行距離ではなく、自分の満足度を追及した今回のツーリングであった。