A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

温泉&ワインツーリング

2006-11-19 16:16:49 | ツーリング
 11/12(日)5:00起床。天候は良好。webで降水確率を確認した後シャワーを浴び朝食の支度をする。並行して持ち物の確認。シートバックに財布(免許証と保険証も)、手帳、ツーリングマップに加え、ビニール袋に入れたタオルを準備する。今日のツーリングの目的のひとつに露天風呂があるのだな。
 7:13同行のW650のN君にメール。『これから出発します。途中で給油しますので遅れても待っていてください』今日の待ち合わせは8:30に関越道・新座料金所。僕にすればちょうど東京を南東から北西に横断するルート。残念なことに適当な首都高のルートもない。1時間+αの余裕を見て下道を走ることにする。

 湾岸・辰巳から永代通りへでて東京駅の北側を抜ける。内堀通りで右折して竹橋方面へ。前日「MapFan Web」のルート検索で確認したルートだ。(MapFan Webにはいつもお世話になっています)竹橋の手前を右折、そのまま最左側のルートを取り、法務局前に向かう。謄本取りで通ったルートだが、きょうはそのまま直進。九段下を飯田橋方面に進む。さてCBの給油サインが点灯しはじめた。最寄りのガソリンスタンドを探しながら走る。早稲田鶴巻町をすぎ、リーガロイヤルホテル手前左側のGSが開いていたのでここで給油を行う。携帯のメールにN君の「了解です」の返事を確認。もっとも朝日がまぶしいほどの良い天気だから中止になると思うこともなかったろうが。

 7:51給油完了。16.98L、2,428円。装備を調え再び走り出す。ほどなく都電・早稲田駅をすぎ都電と並行して走る。なかなか風情があって良いものだと思った矢先、都電は右折して姿を消す。たかだか数100mのランデブーだった。
 新目白通り、目白通りを順調にトレース、8:11に練馬のガスタンク付近を通過。学生時代、このあたりは自転車やオートバイで友人宅に向かったり古本屋を探して散策したりしていた。ちょっと懐かしい。

 まださほど渋滞もせず、8:19新座料金所に到着する。通行券を受け取り左側にCBを停める。さて、N君よりも早く到着したようだ。
 エンジンを切って料金所を通過してゆくオートバイを眺める。今日は天気も良いのでツーリングに向かう連中も多いようだ。
ここでふと目の前の看板に気づく。「このあたりに駐車しないでください。待ち合わせは次のPA・SAをご利用ください」という趣旨の看板である。ここに停車してはや5分。今まで全然気づかなかった。(^^;

 そそくさと時計を見ながらN君を待つ。彼の方がここまで近いはずなのに何で僕が早くついたのか。冷静に考えれば、距離的に近い方が到着時間が正確に推測できるのは当然なのだが、そのときはそわそわしていて気づかない。時刻が待ち合わせ時間に届いたところで出発。次の三芳PAでN君を待つことにし、到着した8:40。すかさず携帯でメールを打つ。ほどなくN君が到着。無事合流に成功する。本日のおおまかなルートを説明し、早めに走り出すこととする。9:20嵐山小川IC到着。1,300円の料金を支払って高速を降りる。

 じつはここで最初に道に迷った。2004年4月第3版のツーリングマップには嵐山小川ICの料金が載っていない。つまりここは比較的新しいICなのだが周辺地図が新しいバイパス等の完成で既に変わっていた。地図の通りに走っているはずが全く目印が見あたらないばかりか交差点の名称が全然違う。停止してN君と相談。様子を見ながら先に進むが状況はあまり変わらない。UターンしてICの入り口まで戻り、そこから道路標識を見ながらルートをたどり直すこととする。ICにつながる道は新しくできたバイパスだったらしい。程なく地図に記載された道と目印のコンビニを発見し、そのコンビニで小休憩を取る。

 コンビニを出ると県道11号をほぼ南進。小川町に向かう。この小川町を抜ける際に、また道を間違う。ルートに全く登場することのないはずの鉄道が左側を走っているのだ。路上に停車して地図を確認すると小川町から南進する県道30号が八高線に沿っている。どうやらこの道に迷い込んだらしい。じつはここでトラブル発生。Uターンしようと道の反対側の工場の入り口に入りそのまま右側に向き変えをしようと、回転半径を小さく深くバンクさせていたらバランスを崩した。とっさのことで何の反応もできず、そのままCBを右側に倒し、自分は柔道の受け身のようにコロンと転がってしまった。いわゆる「たちゴケ」である。不幸中の幸いはそこがまだ道路ではなく工場の入り口の部分だったということ。きれいに転がったせいか、体は何のけがも打ち身もなかった。CBを引き起こしてみたら、右側のジェネレーターカバー、マフラーの数カ所に小石でえぐったような跡が何ヶ所かついている。
 しかしそれ以外は壊れた部品も曲がった部品もなく、無事ツーリングを続けることができたのは幸いだった。

 いや、この転倒は小さかったが一番大きなダメージを受けたものがある。
 それは「僕のプライド」であった。(;_;)

 県道30号を北上。再び小川町の町中へ戻る。しかし相変わらず県道11号へ向かう標識は見つからない。大まかなルートから目的地に近い方向を選んでR254を進むと、そのうちに県道11号の標識が見えてきた。後で自宅で調べたところ、県道11号は一部的にR254と重なって同じ道をたどっていることが解った。それで町中の標識に県道11号の表記がされていなかったようだ。こんなことは地元に人たちならよく知っているんだろうが、「いったい誰のための道路標識なんだ?」と疑問を持たざるを得ない。

 閑話休題。
 そこからは無事県道11号をたどり、定峯峠を越えR140・彩甲斐街道へ降りた。
 日曜日の午前中、秩父の生活道路であるR140は渋滞している。都内の従来路で培った「すり抜けテクニック」を遺憾なく発揮して道路の左側をじわじわと先に進む。渋滞を越え、道の駅・大滝温泉で休憩したのは11:30過ぎ頃だったろうか。
 休憩もそこそこに次のポイントに向かう。R140彩甲斐街道は、このあたりでは大滝道路とマップに記してある。同じマップに「壮大なループ橋を走る」とも書かれてあり、このループ橋を越え、峠を登り、山梨に抜ける雁坂トンネルを通るのが次なる目標である。
 ループ橋では先行車もなく、貸し切り状態の橋を豪快に渡り、途中の峠では何台かの車に道を譲ってもらい、国内の国道では最長ランクと言われる雁坂トンネルを走破し、山梨県側に入った。峠の北側、埼玉県側ではまだ紅葉は山の上だけで、広葉樹も淡い色合いだったのだが、山梨側は針葉樹が金色に紅葉し、日差しを受けて輝いているような印象を受けた。また峠の北側がしんしんと冷気が充満していたのに対し、南側は日差しに照らされた空気がほっこりと暖かい。本当に太陽ってのは偉大だと思う。

 そのままR140を南下。山梨市役所・三富庁舎向かい、山菜料理「かわうら」さんに寄る。この店は前回の「雁坂みち・ソロツーリング」の時に場所を確認。次回のお楽しみにしていた店で、オートバイ雑誌の「培倶人」でも紹介されていた店だ。季節柄キノコがおいしいのではないかと思い、山菜そばと山菜の天ぷらを注文する。お茶を飲み、野沢菜漬けを食べながら、今までのルーティングとこれからの予定を確認する。やがて運ばれてきた天ぷらも、キノコたっぷりで鶏のだしが十分でているそばも旨かった。モロヘイヤの天ぷらを残しておいて山菜天ぷらそばにして食べたのだが、ナメコのぬめりと天ぷらの衣の油の香ばしさが相まってとてもおいしかった。
 たぶんこれから寒くなるごとに、あのキノコ汁にそばを入れて食べる山菜そばを思い起こすことになるんだと思う。

 時計を確認したところ1時間と10分が経過。本当にゆったりと食事をしていた。13:45支払いを済ませてお店を出発。次の目的地、ほったらかし温泉に向かう。
 14:20頃、ほったらかし温泉に到着。入湯料600円を払い、露天風呂へ。今日は富士山が正面に見える「こっちの湯」を選ぶ。
 日差しが暖かいとはいえさすがに11月、素肌に当たる風は冷たい。首をかがめて露天風呂へつかる。今日の山梨は天気が良い。頂上に雪をたたえた富士山が正面に見える。N君がこの温泉をかなり気に入ってくれたらしい。「今度は一人でこよう」なんて言っていた。紹介した側とすればうれしい限り。露天の岩風呂から同じ露天の木組みの風呂へ。僕は熱めの方を選んで入る。
 15:30まで温泉を堪能し湯冷めをしないようよく体を拭いて風呂をあがり、最後の目的地へ向け、15:50ほったらかし温泉を出発する。

 山梨市の市街におり勝沼をめざす。ワイン資料館を見学し、ショップでワインを購入して帰宅するのが最後の目的だ。勝沼に入り、途中でまた道が解らなくなった……が、ワイン資料館がメルシャンのワイナリーに併設されていたことから、メルシャンの看板を頼りにワイン資料館の駐車場へたどり着く。
 しかし、残念なことに我々が到着したのは16:15過ぎ。最終受付の16:00を過ぎていたばかりか、併設のワインショップも16:30に閉店してしまう。資料館でワインの歴史にふれるのは後回しにして、とりあえずおみやげを物色しにワインショップへ向かうのだった。

 ワインショップでは、試飲が可能であったのだが、何せオートバイで来ている我々はお酒の試飲ができない。代わりにブドウジュースの試飲をし、ラベルの説明を読んでワインを決める。N君は地ワインのヌーボー、僕は「穂坂セミヨン」という甘口の白ワインにした。他にN君は「ソムリエナイフ」も買っていたが僕は自前のソムリエナイフを持っていたので今回はワインのみ。店が閉まる時間に駐車場に戻る。シートバックにワインを納め、帰りのルートを確認する。このまま勝沼ICより中央道にあがり、談合坂SAで休憩することにする。

 16:50勝沼ICより中央道へ。ほどなく渋滞に巻き込まれる。途中の表示板には「八王子IC 3時間」という表示がある。こんなとき本当にオートバイで良かったと思う……というか、『寒いし音楽も聴けないし、話し相手もいないし、こんなメリットでもなけりゃオートバイなんか乗らねぇよっ!』と心の中で叫んでいたのは、やはり寒くて辛くなったからだろう。(^^;
 
 17:30頃、二車線の中央をすり抜けまくって談合坂SAに到着。W650のN君とはここで別れることとする。何せ延々と続くすり抜けだ。縦列でも併走するのは危険だしタイミングを合わせて走行するのは難しい。

 17:40談合坂SAを出発。寒さがきつくなっていたため、グローブをレイングローブに変更する。
ダイビングのウェットスーツと同じ素材のグローブは多少厚手ではあるが暖かい。……しかし、すり抜けには寒さよりは操作性を重視するべきだったか。三鷹の料金所を出たところで装備を元に戻した。相変わらず渋滞は続いていたが首都高に入り代々木~三宅坂~箱崎を経由して湾岸線に戻った。葛西ICで降り、18:50に自宅に到着する。

 その後、N君は給油のタイミングを計りかねて高速を降り、途中で無事給油した後19:48、自宅最寄りのラーメン屋に到着したとのこと。
 所要時間11時間40分、走行距離352.3km、総費用11,814円の温泉&ワインツーリング、無事終了である。