路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

湖に氷もはらず夕滲む

2012年01月16日 | Weblog

 なあんかこのところご無沙汰。連日寒い日ばかり続いております。

                 

 前回、今和次郎について続くようなことを書いた気がするけれど、ご無沙汰の間にすっかり忘れてしまった。

 何だったかなあ。

 畑中章宏『柳田国男と今和次郎』には、今和次郎の代表作『日本の民家』について、初版1922年(鈴木書店)についで、1927年岡書院から内容改定版が出ている旨記されている。(畑中本には岡書店となっているけど、これは岡書院の間違いだよなあ。)
 で、これについてイッパイ書くつもりだったけど、ご無沙汰のあいだに書くこと忘れてしまったうえに、書く気力も失せてしまった。
 怠惰はいかんなあ。

 要するに、ワシ持ってるんだよね、『日本の民家』最近出た岩波文庫じゃなくて。

 でもワシの持ってるのは鈴木書店版でも岡書院版でもなくて、昭和12年更正閣版なのであります。で、このことは畑中本には年譜も含めて全く記載されてない。奥付には昭和2年初版、昭和12年第三版とある。昭和二年の初版というのは岡書院版のはずだから、途中から版権移動して更正閣に移ったと考えていいのだろうか。岡茂雄は昭和十年ころには岡書院を止めてるはずだから、多分そういうことだろう。函にも裏表紙にも更正閣「版」となってるし。

                 

 久しぶりに出してみたら、とたんに掛けられていたパラフィンがボロボロに破れた。菊版くらいかなあ、布張り(絣?みたいなカンジ)で天が黒い。定価は3円30銭。90年前でこの値段というのは今にしてみればどうなのか、よくわからない。

 ほんとは内容も含めてこの本についてもっとウンチクするつもりだったけど、休んじゃうとほんとにダメだな。
 で、とりあえず今和次郎、岡茂雄の『本屋風情』には、そのあとがきに「今和次郎先生に触れることの少なかったのは、迂闊であった。」とある。
 なんか、そんなことなのでありましょうね、たぶん。


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