路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

てのひらにいのちの線や鳥帰る

2012年03月04日 | Weblog

 三月になった。
 まあ、ほっといても三月にはなる。
 三月の甘納豆のうふふふふ、ということである。
 もちろん、よくわからんが。
 というわけで、坪内稔典『モーロク俳句ますます盛ん 俳句百年の遊び』(2009 岩波書店)というわけで。

                       

 そもそもネンテン俳句というのがよくわからんのだが、それはつまり俳句というものがわかってない、ということになるのだろう。だけど、たんぽぽのぽぽのあたりが火事、だといわれてもなあ。
 で、内容的にはけっこうマジメ。あたりまえか。ちゃんと読めば俳句史がきちんとわかる、のだろう。でもマジメになればなるほど、よくわかんなくなるのだよね。
 筆者によれば、俳句というのは老年向きであるらしい。モーロクするにつれて俳句がよくなるということらしいが、なんかとりたてて言うほどのことでもない気がする。
 中で著者が上野千鶴子と長い対談をしている。もうだいぶ昔、神保町で彼女の句集を見つけて、買うかどうしようかさんざん迷ったすえに買わずに帰ったことを思い出した。あのとき買っときゃよかったなあ。
 というようなこと以外、さしたる感想もない、ということであります。





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