医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

鍵、安易に見せないで 元医学部生が女性宅侵入容疑「ネットで合鍵」

2021-05-10 22:30:42 | 医療界
 鍵に記された固有番号で合鍵を作り、女性宅への侵入や盗みを繰り返したとして、福岡県警久留米署は10日、福岡市早良区の元久留米大医学部生、阪上翔伍被告(37)=住居侵入罪などで公判中=を窃盗容疑などで逮捕、送検したと発表した。業界団体によると、固有番号のみで合鍵を作ることは可能といい「安易に鍵を他人に見せたり貸したりしないでほしい」と注意を呼びかけている。

 送検容疑は2015年9月~21年1月、福岡県久留米市や福岡市で住居侵入や下着窃盗などを繰り返したとしている。同署は164件(総額約3万9100円相当)の被害を確認した。阪上容疑者は二十数人の自宅に侵入したといい「普段は見られない世界を見たかった」と容疑を認めているという。

 同署によると、阪上容疑者は16年4月に久留米大医学部に入学した。授業の休憩中や実習中に女子学生の自宅の鍵の固有番号を盗み見る形で控え、後にインターネットで合鍵を注文。1月下旬に侵入先で顔見知りの女子学生(当時23歳)と鉢合わせし、事件が発覚した。阪上容疑者は「合鍵の作り方はテレビやネットで知った」と供述している。

 鍵の固有番号が侵入盗などの犯罪に悪用される恐れはメーカーなどの間で以前から指摘されている。

 鍵取扱業者でつくる「日本ロックセキュリティ協同組合」(東京)は、合鍵注文時に身分証の提示を求めるなど本人確認の徹底を加盟業者に指導しているが、未加盟業者も多く、インターネットで合鍵を通信販売する業者も少なくない。同組合の担当者は「犯罪目的で合鍵を作るケースを完全に防ぐのは難しいので、安易に他人に鍵を見せないことを徹底してほしい」と話している。【中里顕】

2021年5月10日20:14配信 毎日新聞
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