(株)カプロラクタム-blog

果たしてココは何処なのだろうか・・・
否!ココは(株)カプロラクタム代表取締役兼社員αのweblogである!

自販機停止

2011年04月16日 | 震災
自販機87万台、原発0.5基分 業界「節電に努力」 都知事は“不要論”
確かに自販機は多すぎる気もしますが、そんなに簡単にできるものなのでしょうか。

喉が渇いた時、自販機は確かに便利です。しかし、その5倍も歩けばコンビニに当たり、さらにその5倍も歩けばスーパーがあるのが今の世の中。コンビニのペットボトルは147円と自販機より安いですし、スーパーは言うまでもありません。価格と便利さは反比例します。便利さに特化した施設が自販機であると言えるでしょう。

じゃあ、その自販機はそもそもどんな仕組みでそこに置いてあるのか。この記事や都知事の話を聞く限り、我々はあたかも東電に「自販機専用電力供給スイッチ」があって、それをプチっと切れば一斉に自販機が停止するようなイメージをもつことでしょう。しかし、そんなわけはありません。自分の祖父の家がお菓子屋でしたから、メーカーが自販機を売り込みに来て設置を許諾し、数十万円払って自販機を買い取り(リースし)、問屋が品物を管理し、苦情対応と電気代を引き受け、対価として儲けを頂くというシステムである事ぐらいは知っています。店は電気代より儲けが上回ればよし、問屋やメーカーは品物が売れればよし、というわけですな。つまり、電気代を払っているのはメーカーでも問屋でもなく、その自販機が置いてある「土地」の所有者であると言うことです。お菓子屋の前にあればお菓子屋が、駐車場にあればその駐車場の大家が、それぞれ電気代を払っているわけです。決してコカコーラが電気代を払っているわけではないことは知っておいたほうが良いでしょう。

ということは、例えばパチンコ屋に「明日から営業分の電力をカットしますから、最低限使うだけにして、営業停止をお願いします。」と言えばできなくはないでしょうけど、まず自販機の置いてある全ての所有者に、「明日から自販機分だけ電力をカットします。」と通達し、一斉に行うことは不可能である、ということです。輪番と言われても、誰でもやはり一番売れる時間帯だけはつけておきたいでしょうし、暑くなる時期ならそれが電力が集中する昼間であろうことは想像に難くありません。夜間だけ制限しても意味がないのは明白です。おそらくメーカーの対応としては、自販機1つ1つに「照明を暗くする」「何時になったら切れる」というようなプログラムを追加していくことになるのでしょうが、そんな対応をしないメーカーが今後一人勝ちするのは自明のことであり、それこそそんなプログラムの導入は店側が許さないでしょう。

言うは易し、行うは難し。次はどこが犠牲になるのでしょうか。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アピール | トップ | 後始末 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

震災」カテゴリの最新記事