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ほこたて捏造

2013年10月24日 | 時事
「ほこ×たて」出演者がやらせ告発、動物虐待疑惑も…フジテレビは「調査中」
出演者による「やらせ」の告発があったようです。

中小企業の技術の粋を競い合うガチンコ対決など、結構面白く見ていましたが、今回の個人的な告発を見る限り、白熱した演出に見せかけるために他にも色々と演出がなされていそうですね。一企業にとっては勝っても負けても宣伝になるように放送してもらえれば旨みがあるし、もし勝てれば新たな顧客を獲得できる可能性もあります。ひょっとしたら出演料には口止め料なども含まれていたのかもしれません。真偽はこれから調査するようですが、今回の件で過去全ての真剣勝負に疑念が生まれてしまうほど、今回の告発の影響は大きなものでした。

「どちらのラジコンが速いか」など、同じ技術のものの優劣を競うのであれば、ルールを同じにして同じように戦えば簡単にはっきりさせることができますが、「絶対捕まえるサル」「絶対逃げるラジコン」など、ほこたてのテーマである矛盾したものを扱う場合、実は勝敗などルール設定によって簡単に変わってしまいます。時間制限や、使用するサルや障害物の量、広さや地形、初期値における両者の距離など、どちらかに有利にしようと思えばいくらでもできてしまうわけですしね。例えば動物園の何百といるサル山の中にポンとラジコンカーが放たれればかなり不利であると言えるでしょうし、もしラジコンカー側が「サルの嫌がる音」を出しながら逃げてよい短期決戦であれば必勝でしょう。そうした条件は最終的に両者の協議によってタブーを決めたり譲歩したりしながら「これなら勝負になる」というものにして行われていたと思いますが、それでも中には全く勝負にならずに片方が圧勝するケースも出てきてしまうわけです。

テレビ側にしてみれば、実際の勝ち負けよりも勝負自体を面白おかしく放映することが使命なので、一方的な勝利や予期せぬ短期決着では盛り上がりに欠けるということで、両者が競っているような演出を施したくなる気持ちは分からなくはありません。しかしその演出がルール改変にまで及んでしまっては、勝負そのものが成立せず、まさに「矛盾」となってしまいます。告発によると協議されたルールとテレビで紹介されたルールが違い、視聴者には分からないように細工がされていたそうです。勝負にならないと分かった後で一方的にルールを変更したりするなんて、まるで途中から「3回勝負ね」などと言い出す子どものような所業ですな。
ルール設定に無理があったのなら、その失敗した経緯までをひっくるめて放映するか、もしくはその対決は放映しない(ボツにする)かしかないでしょう。そもそも野球だって1点差の試合もあれば10点差差で負けることもあり、全ての対決がギリギリの対決になるなんて不可能です。高校野球の決勝で、序盤に大差がついたからといって一方のチームに救済措置が入ることはありえません。クイズ番組ですら、最後に「点数が100倍」とかいきなり言われたらやる気が失せてしまうでしょう。いくらバラエティとはいえ、越えてはいけない線を越えてしまったような気がします。

折角の異業種間ガチンコ対決という今までにないジャンルを謳った番組だったので、こんな形でなくなってしまうのは残念です。まあ、最近は確かにマンネリ化というか、パワーダウンも感じていたので、しっかりと内容を精査し、ぜひ新たな番組として生まれ変わってきてもらいたいものです。

その時のタイトルは「ほこたて2~今度はガチです~」かな(笑)