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そもそも論

2009年11月30日 | 時事
仕分けで英語ノート「廃止」、教師から反対殺到
「なぜ小学校で英語が必要か」と言われれば、「あなた達が決めたからでしょう」と言わざるをえないのですが・・・そもそもなぜ英語が教科のように扱われるようになったのでしょうか。

10年前の指導要領改定で、週3時間の「総合的な学習の時間」が始まりました。「それぞれの学校で特色を出して考えろ!」という完全丸投げの時間で、しかも3時間というのは非常に中途半端でした。指導要領に例示されていたのは「地域・環境・福祉・国際理解」の4つ(今は情報と健康が加わり6つですが)。となると、週2時間で何らかの特色を出した総合的な学習を行いながら、1時間程度は「国際理解」の一環として英語活動を行うことが自然な流れだったわけです。

それから10年。教員のおよそ1.5倍の給与水準で外国人講師を抱え込み、今では多くの学校で英語活動を行えるようになりました。そこで、今回の新しい指導要領改定では、やり玉に上がった総合的な学習は削減し、その分英語を教科とすることで現在の実態に合わせるとともに、高い外国人講師でなく安い担任が英語を教える必然を作るために、小学校高学年で「外国語活動」という時間が新設されることになったわけです。

そんなわけで、現場の教員が英語教育を必要としているわけではありません。むしろ自分は英語が苦手なので英語のない小学校に入ったつもりだったのですが(笑)今や週1でバリバリと教えている始末です。語学や一般教養は別にして、免許を取る時点では「英語教育法」なんて授業はありませんでしたし、試験でも英語を“教える”ことについて推し量られた覚えもありません。つまり、最近は知りませんがほとんどの小学校の教員は採用の時点から英語を教育する技術をもっていないわけです。教科書もないし、指導書もない。せめてこの“しゃべる英語の本”である「英語ノート」を入れて、使えるかどうかは別にして我々をバックアップしていこうという動きだったのですが・・・。

まあ、なければないで何とかなるのも事実ですし、アレだけ宣伝した手前導入しないのはカッコ悪いですが、致し方ないのかも知れませんね。