(株)カプロラクタム-blog

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滞納

2006年11月07日 | 時事
徴収金未納で県内小・中学校 担任に「取り立て競争」も 県教組調査
これについては、苦い思い出があります。

前任校で学年会計を担当していた年は、毎月必ず十数軒の家に督促状を送らねばなりませんでした。まあ、大体はたまたま口座のお金が切れていただけで1週間もすれば集まってくるのですけど、1ヶ月以上も振り込みがないと家に電話しなければならなくなります。この電話が、仕事とはいえまた苦痛なのですね。相手の事情も分かるため、例えばその家庭の給料日1日後に電話し、必ず払ってもらえるようにするわけです。祖父母の家にまでかけたこともありました。
大抵請求は給食費だけでなく、学級費もついて回ります。こいつはしっかり学期末に決算を出して報告しなければならず、それまでには必ず集金しないと〆られないわけです。給食費は4~5千円で、学級費は1~2千円であることが多いため、「学級費の分だけでも明日お願いできませんか」なんて頼むわけです。こうし後回しにされた給食費が万単位に届くと、さらに取立てし難くなってしまうわけですね。

幸いというか当然、うちの学校には「取り立てノルマ」なんてものは存在しませんでした。しかし、教員は子ども達の規範となる存在であり、物事に対して誠実であることが責務ですから、誰かに言われなくても「集められなかったら自分の責任」と考えてしまう人は意外に多いと思います。実際自分も、「給食費専門の取立て屋を雇えないかなぁ」なんて考えたこともしばしばで、また1回だけ立て替えて払い、主任にメチャクチャ叱られたこともありました。返って来なければ完全に出し損なのですけど、その時は「たかが4000円ぐらいでうまくいくなら」と考えていたのです。しかし、この「払わなくても何とかなる」という状況がまかり通ってしまうと、今後その家庭から取り立てる術を無くしてしまうのもまた事実。ちなみにその時は、その学級の担任と自分と主任と3人で何度も電話をかけ、何とか払ってもらいました。
ですがまた別のケースで、転校した児童が未納のまま連絡を絶たれてしまい、取立て不能のまま処理するという経験もしました。可能であれば、今でもその家に関してはケリをつけたいと思っています。最早どこにいるかも分かりませんがね。

そんなこんなで、この給食費に関しては、全国どこでも悩みの種となっているようです。また、こういう報道をすることによって、自殺についてもそうですが、特定の人間に対して「選択肢」を与ええてしまう結果にもなりかねません。「○○もやっているから自分も」という考え方は、幼稚園で学び大人に至るまで、至極使い勝手の良い「言い訳」として蔓延しています。情報に惑わされず、自ら考えて判断できる人間を育てていかなければなりませんな。

税金のように給料天引きにできないものか・・・?
少なくとも、教員のする仕事でないようにして欲しいです。