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テスト問題

2005年07月16日 | 時事
神奈川の中学教諭、昨年の前任校でのテストを7割流用
正直、「えっ、ダメなの!?」という感想。7割が多すぎるという話なのですかね。

学校で教える内容は、以前にも書きましたが指導要領によって決められています。
試験では、おのずとその範囲からの出題となり、試験問題の答えとなるものはある意味有限であると言えるでしょう。問われ方が違う程度で。
と言うわけで、問題を作る場合、どうしても過去に見たような問題になることは避けられません。しかし毎年試験はあるため、毎回なるべく違うようにしながら頭を悩ませて作るわけです。数学なら、数字を変えるだけで別の問題のように見えますけど、理科や社会などはより切実だと思います。

ちなみに小学校はというと、業者の作ったテストを使うことが多いです。自分の子どもの頃もそうでしたけど、カラーで写真や絵などが結構入ったあのテストです。ですが、中学ではかなりの確率で自作テストを使っていると思います。これは極端な話、どこの業者かが分かればそのテスト問題を一部購入するだけで毎回100点が取れてしまうからです。小学校でそこまで点数にこだわる親もいないでしょうから業者のを使っているのだと思うのですが、中学はシビアですからね。そうして点を取ってたとしても無意味なのですが。
仮に小学校でテスト問題を作る場合、学年で全教科作らなければいけないので、単学級の場合は地獄だと思います。小中のこうしたテスト事情の違いは、学級担任制か教科担任制かの違いであるとも言えるでしょう。そのため、僕はまだテスト問題を作ったことがありません。ですがもし作ることになれば、やはり過去の問題を参考にして作るだろうと思います。そのうち面倒になると、いつかの問題をそのまま使うこともあるかもしれません。特に学校が変わったらなおさらでしょう。本来は手に入るはずのない代物なので。
ですが、塾に学校の問題が集まっているとなると話は別です。この結果、「塾に行っている者とそうでない者に不公平が生じた。」と言われれば、確かにその通りですからね。この情報化社会の波に押し負けて、今後は全くのオリジナル問題を毎年作りつづけなければならないのでしょうか。唯でさえ忙しい中学が抱える新たな悩みです。

で、僕個人としては、今回の話はどうも塾の方が問題なのではないかと思うのです。
試験問題とは言えども、著作権はあります。これは、市販であろうと自作であろうと同じでしょう。普通、著作物の無断複製は違法ですが、教育機関には一定の条件下でコピーすることが認められています。(著作権法第35条)この教師の場合、自分で作ったものを違う場所で使っただけなので、法的には全く問題なし。
その点、塾はどうなのでしょう。自分では良く分かりませんが、“営利を目的としない教育機関”でないことは明らかですので、この特例は当てはまりません。ですから、受け持ちの生徒から学校の問題を譲ってもらい、複製して別の学校の生徒に転用する行為は、著作権侵害に当たるのではないか?と思います。塾が学校側に受諾をもらっているとは考え難いですし。

そこで、僕の結論は「塾が学校の試験問題を無断複製している事実が一部の生徒に不公平を与えた。」として学校側が提訴すべきだと思うのですが、意味不明のため、ここで吠えるに止めたいと思います。・・・まあ実際の所は、学校の条件外適用も少なくないのでね。

コメント (4)
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