鴨着く島

大隅の風土と歴史を紹介していきます

ダグリ岬遊園地

2023-05-04 17:24:42 | おおすみの風景
連休中に遊園地へ連れて行くのが孫たちとの約束で、今日は雨模様という天気予報だったが孫二人を連れて出かけることにした。

行先は「ダグリ岬遊園地」といい、志布志市の夏井海岸近くにある。

大隅半島のみならず鹿児島県ではこの遊園地がただ一つあるばかりで、隣県熊本では三井グリーンランド、宮崎ではシーガイアという大規模施設があるのに比べ、実にこじんまりとした遊園地である。

鹿屋からは一昨年開通した東九州自動車道の鹿屋~志布志間のおかげで、一般の国道を行くより20分くらい時間が短縮され、50分ほどで到着した。

雨はほんの小降りで、傘なしで歩ける程度だったから遊園地のどの遊具でも濡れそぼることはなく、楽しむことができた。



ここの遊具はすべてが志布志市から委託されている機械製造会社が製作したもので、園の運営も同じ会社によって管理されているという手作り感に溢れた世にも珍しい遊園地だ。

ゴーカートから観覧車まで8種類の遊具があるが、そのどれもほぼ待つことなく乗ることができるというこれも今どき珍しい。それだけ来園者が少ないということだが、今日は連休中ということもあり、かなりの家族連れが来ていた。


手作り感の最たるものが孫たちの向こうに見える「ロックンロール」という遊具だろう。

鯖缶の蓋を切り、それを横に寝かせたような筒状の物で、中には4人までが座れる。その鯖缶が8つほど円盤の上に浮かび、各鯖缶は円盤全体が回ると、その一つ一つが独立して半回転や一回転をするという代物である。

腹にしっかりとシートベルトが締り、目の前にはパイプ状の手すりが突き出ていて、回り始めるとそれをしっかりと握りしめる。半回転でもギャーという大きな悲鳴が上がるが、一回転となるとさらにヒートアップする。この遊園地には絶叫マシーンの王者ジェットコースターはないが、この遊具のスリル感は相当なものだ。

定番の観覧車は直径が15メートルほどの見た目でもかわいらしいものだが、園内のやや高い所に設置されているので展望はすこぶる良い。西側には夏井漁港が広がり、その向こうにさっき通って来た志布志の街並みが眺められる。

派手な遊具は無いので地味と言えば地味だが、団塊世代にとってはこの程度が遊園地らしく懐かしい。対象は小学生の低学年程度までだろう。小さい子どものいる家族連れにはうってつけの遊園地だ。

鹿屋にも欲しいこんな施設だが、どこからも声が上がらないでいる。せめて観覧車だけでもデカいのをと思うのだが・・・。