万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

泡を生み出す万華鏡 Bublicious by Paretti

2013-10-21 22:50:54 | 万華鏡ブログ

今日の万華鏡の特徴はこのオブジェクトセルです。 トム&キャロル・パレッティー夫妻の「バブリシャス」という作品。大きくて透明なオイルセルですが、よく見ると二つのセルが重なっています。 透明度の高いアクリル製のセルの下の段には、色とりどりの様々なガラスが、ざっくりと入っています。 一つ一つは結構大きく、単純な形のものばかりで、透明度のあるものや、表面が輝くものなどが組み合わされています。それに加えて、細く引いたライン状のオブジェクトが浮かんでいます。

上の段は、シリコンオイルのみが入っているセルです。 アクリルの仕切りが不規則にめぐらされています。 これが泡を生み出す仕組みです。 セルの回転によって、細かい泡となった空気が、仕切りに合わせて動くので、形や大きさが変わるのです。 それを下の通常のオイルセルに重ねて、泡の描く模様も万華鏡のオブジェクトにしてしまった、パレッティーさんならではのすごいアイディアです。 

アイディアが秀逸なだけでなく、映像が鮮やかでとてもきれいなのです。 白いラインが泡による模様です。

上の映像は細いガラスオブジェクトが効いています。 

溝を彫った板をミラーシステムの第3面に使うのがパレッティーさんの万華鏡の特徴のひとつです。
透明なガラスの重なりが美しい色を見せます。

同じ模様を見たくても、見ることはできません。 一瞬で生まれ、一瞬で消えてしまう映像がいとおしくて、次は何が見えるのだろうと期待して、オブジェクトセルを回します。

オブジェクトセルを回しながら、そして時々止めながら、流れるオブジェクトの生み出す映像を楽しむ作品です。
泡にまかせてみたら、花模様になったり、水玉になったり、飽きることのない変化を見せてくれます。

パレッティー夫妻の万華鏡は、どれもアイディアが豊かで、映像がきれいで、創りもきちんとした質の高い作品ばかりです。

ボディーは革でくるまれ、きれいに加工された木部と真鍮がアクセントになって落ち着いた雰囲気です。 大人のひとが、心から楽しめる遊び心と美しさを備えた作品だと思います。 

 

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