鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

夏を彩る祭。

2007-06-04 | 日々のこと。
先週末、金沢では百万石まつり
富山では日枝神社の例大祭がありました。

金沢の百万石まつりは戦後しばらくして始まったもので、
祭というよりはイベントに近いものです。
市祭なので市立の小・中・高校は祝日になり、
小学生のころは、前田利家の金沢城入城(尾山御坊)を再現した時代行列や
商工パレードを見るのが楽しみでした。

当時、小学校の音楽教員だった父は、
祭の二ヶ月程前から土日返上で鼓笛隊のパレード練習。
本番ともなれば半日以上、列について子供たちを引率。
パレードのなかに父の姿を見つけると
「おとうさ~ん」と沿道から声をかけていましたが、
今、思うと、父は恥ずかしかったかも。。。
気が付けばその頃の父の年齢を超えた自分。

社会人になってからは、
祭の最終日の夜、中央公園で行われていた薪能を見に行っていました。
(現在は金沢城址公園内にて行われるようになりました)
能の演目が終わると、紋付袴姿の市長が舞台にあがり挨拶があります。
無事に全ての行事を終えることができた晴れやかさと充足感が、
その笑みから和やかに会場に伝わり、
能と祭の余韻に浸りながら家路についたものです。

ここ数年は週末を富山で過ごすため、
百万石まつりへ行くことはありません。
ですが今年はその代わりに、
日枝神社の例大祭「山王さん」へ初めて出かけることができました。
こちらは裸御輿、広島から神楽舞の奉納、
八百軒あまりの露店がぎっしり並ぶ本物のお祭。
人ごみをかき分けながらも、
植木の露店で山紫陽花と青い蛍袋を買って帰りました。


祭が終わり、夏がまた一歩引き寄せられ。
おわらの時節もだんだんと近づいてきました。