鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

金子彰子詩集「二月十四日」。

2010-02-26 | 本のこと。
亀鳴屋から新刊でました。

「すごく良いんだよ!読んだ時に鳥肌がたった」。
亀鳴屋主人が詩集のタイトルにもなった詩『二月十四日』を
初めて読んだときの興奮そのまま語ってくれたのは、
昨年11月の終わりごろだったでしょうか。

『二月十四日』は金子さんが15歳のときに書いた詩です。
それから四半世紀以上、詩を書かず過ぎてこられたのが、
(その間も金子さんの裡には、詩の水脈が枯れることなく流れていたように想う)
ある時、偶然、ある会で自分の詩が朗読されることをお知りになる。
それもその会の当日にです!

その偶然からはじまったムーブメントは、
詩の神様からのギフト。

本が生まれるまでの素敵な物語は、金子さんのブログへどうぞ。
そして本のご注文は亀鳴屋へ。


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金子彰子詩集『二月十四日』

148×140 上製角背 糸かがり カバー装 本文総一二八頁
オフセット印刷
限定 二一四部
寄稿 井坂 洋子
装丁 金田 理恵

頒価 1,985円 (税込み・送料別)




まんさくの花。

2010-02-26 | 日々のこと。
四月なみの暖かい日が続いた金沢も、今日は雨になりました。
それでもまだ日中の最高気温は十七度にもなるそうで、暖かい。

今朝は実家から出勤。
片町でバスを降り、柿の木畠から知事公舎側に抜け、
21世紀美術館をめぐる遊歩道を歩きました。

21世紀美術館の敷地内には「松涛庵」という茶室があります。
遊歩道を歩くときは、松涛庵の庭の木々を垣根ごしにみるのが私の小さな楽しみ。
今日はそこに、鈴なりに黄色い花をつけたマンサクを見つけました。

ご存知のようにマンサクは「まず咲く」が転化してついた名前。春を告げる木です。
その枝はとても粘りのあるところから、
茅葺屋根の垂木と横木を縛るのに使われ、ねそとも呼ばれています。
そういえば先だって茨城で開かれた「新春やさと茅葺まつり」には、
ねそを縛らせたら日本一という杉山さんほか、茅葺職人の塩澤さん、山田さん、
平成の茅葺三人衆(勝手に命名)が集って熱い茅談義が繰り広げられました。
そのようすは当日会場へ向かわれたvinoさんが綴ってくださいましたので
ぜひお読みください。

ところで今日2月26日は歴史的には226事件の日ですが、
私にとっては古物商許可がおりた記念日。
平成11年に取得したので、
昨年は区切りのいい10年目でかたかご庵を開いたのだと今さら気が付きました(苦笑)。

11年目の春、木々の芽吹きとおなじく、
私の裡にも色々な芽が萌え、かがよいだそうとしています。




○松涛庵
この建物はもとは江戸時代末期、加賀藩13代藩主 前田斉泰により、江戸根岸の隠居所「冨有園」の居室として建築されたものだそうです。その後鎌倉に移築され、昭和のはじめに独立した数奇屋風の茶室として整備されました。それから昭和54年に金沢市内に移築され、平成13年金沢市が取得、美術館敷地内に移築という変遷をたどっています。



桃の節句のしつらい教室&食事会

2010-02-22 | 金沢大野湊 かたかご庵
20日に桃の節句をテーマにしつらい教室をおこないました。

しつらい教室には、宇吉堂の宇企子さん、こうさく舎くりくほの友子さん、
十年来の長いお客さまになる明子さん、着物大好きの龍子さん、
白山セミナーハウス望岳苑の明美さん、清美さんらがご参加。
桃の節句の由来、桃のマジカルパワー、雛人形の歴史と変遷、
雛段飾りのそれぞれなどについてレクチャーさせていただき、
また皆さんの雛祭りの思いでなどもお聞かせいただきました。

いつもはレクチャーのあと、テーマをイメージした物でしつらいして茶話会という流れですが、
今回は茶話会を食事会に替え、またしつらいに加えて、
テーブルコーディネートもしていただきました。

桃の節句のしつらいには、やはりお雛様たちと桃の花は欠かせません。
お雛様をメインに据え、桃、フリージアや淡いピンクのチューリップなどの花を添え、
桃の節句を迎えるめでたさ、春らしさを醸しだしていただきました。
お料理もちらし寿司、ハマグリの潮汁、菜の花の芥子和えで春らしく。

食事会には、しつらい教室の参加者のほか氷見市から来られた3名様、
はづきさんとyuyuちゃん2歳、カメラマンのYさん、
遅れてデザイナーのみちぞうちゃんとsoutaくん0歳。も参加。
私も含めると大人は総勢13名になり、お蔭さまで賑やかな宴になりました。
その反面、台所と席とを行ったり来たりで、
ゆっくり皆様と言葉を交わすことができず反省です。
また皆様にはてんやわんやのお台所も助けていただきまして、
ありがとうございました。

前日は久しぶりに長く立ち仕事をしていたので、
途中、四股をふみながら台所をしていた私でした(苦笑)。
あ、でも台所で四股踏むのは、料理研究家の奥薗さんがそう言っていたからですよ!

次回3月20日のしつらい教室のテーマは「花祭り」。
お釈迦様の誕生をお祝いします。
午後1時半始まりで茶話会をふくめ、4時ごろ終了予定です(受講料2,000円)。
お申込みお待ちしています!

タテマチ大学での講義。

2010-02-16 | 日々のこと。
先日12日、仕事帰りにタテマチ大学の講義を聴きにいきました。

タテマチ大学はタテマチストリートの空き店舗スペースに設けられています。
階段を下りると懐かしい学校の机がびっしり。
こんなに小さい机だったけと思いながら席につき、チャイムと同時に授業がスタート。

この日の先生は金沢市内で治療院を開業しているカイロプラテクター折橋直樹さんです。
書籍販売の営業マンからもっと喜ばれるし事をしたいと転進。
鍼灸師の資格を取りプロ野球中日ドラゴンズのチームトレーナーとして10年。
現監督落合博信さんが中日の選手時代には、個人トレーナーを4年。
トレーナーとして働く間、なにかもっと効果のあるものはないのかと探し、
行きついたのがカイロプラティクスだったそうで、
現在は経絡とあわせた治療をされています。

授業では実際に目の前で何人かの受講生をモデルに、
ふだんの施術のようすを見せてくださいました。
先生は治療用のベッドに寝かせた生徒の足先をチョンチョンと軽く、
触るか触らないかのタッチ。
それで体の何処に不調があるか体に聞いているのだそうです。
西洋医学は病気、病名に対して治療をしますが、
カイロプラティクスではその人そのものに治療するのだそう。
そして、精神、神経、筋肉、経絡、頭蓋の5つの関係を調整し体を整えていくのです。

「心と体は密接に繋がっている」とよく言われていることですが、
その事実をまさに目の前で見せていただきました。

その一例として。
黒板の前に4人の受講生が招かれ1列に並びました。
肩の高さまで腕を水平にあげます。先生が力をいれてその腕を押します。
生徒には押されないよう押し返すように言ってあります。
普通は腕を押されてもこらえてそのままにしていられるのに、
「私は健康で長生きをしたい」と書かれた紙をみせた途端、
腕から力が失せてぺたっと脇に付いてしまうのです。

俄かには信じられませんでしたが、前に並んだ1人のうち、
1人をのぞいてみなぺタッと見事に脇に腕がついてしまう。

先生曰く、ペタッと腕がついた人は、どこか体に不安があるからそうなるのだとか。
逆に「私は健康で長生きなどしたくない」と書いた紙を見せられ同様のことをされると、
今度は逆になかなか腕が脇に付かないのです。
これはナニクソ、生きるぞという気持ちがあるからなのだそうです。
他にもいろいろとありましたが、面白かった!
この先生になら診てほしいなあと心の底から思えました。

貴重なお話を聞く機会を与えてくれたタテマチ大学に、THANK YOU!


2月しつらい教室 桃の節句 再びのご案内

2010-02-10 | 金沢大野湊 かたかご庵
今朝の金沢は雨でしたが、
近くの山々に春の芽吹きが感じられるような
やわらかな気配に充ちていました。
とはいえ、まだ如月、油断はできません。

さて、来週2月20日(土)かたかご庵で行う
桃の節句のしつらい教室のご案内を再び。
当日の流れは以下の通りです。


【しつらい教室】午前11時~
○レクチャー (節句のいわれ、雛飾りの歴史、各地の風習)
○ワークショップ
STEP1 雛まつりをイメージしてみよう
STEP2 イメージをしつらいの形に表しましょう
STEP3 ひな祭りのテーブルセッティングをしましょう

【食事会】午後1時~
 雛人形を愛でながら、春を味わいましょう。

当日は食事会から参加される方々もいらっしゃいますので、
テーブルセッティングはこれらの方々をお招きすることを意識して
行いたいと思います。

会 費   2,000円
食事会のみ 1,000円 もしくは美味しいもの1品おもちください。


お申し込みはメールにて、お名前、人数、連絡先など
お知らせください。antiquegallery_katakago★live.jp (★は@に)
楽しいひとときをご一緒ください。

当方の場所ですが大野町に入ってから迷子になられる方が多いので、
カーナビ、またはヤフーやグーグルで場所の確認をお願いします。
★金沢市大野町3丁目4番地 (地図によっては田中熔接さんになっています)
★駐車場は山森たばこ店さん隣、山森商店駐車場6・7・9・10。

インビクタス 負けざる者たち。

2010-02-10 | 日々のこと。
そうそう、先週土曜日、積雪60センチ強の富山で、
「インビクタス 負けざる者たち」を観ました。

政治犯として27年もの投獄生活から解放され、
南アフリカ共和国初の総選挙により大統領になったネルソン・マンデラ氏と、
アパルトヘイトの象徴、かつあまりに弱くて国の恥とまでいわれた
南アフリカのラグビーナショナルチームのキャプテンとの間の実話を、
クリント・イーストウッドが映画化したものです。

27年。狭い独房。無為な労働。
インビクタス=「不屈」の精神をもち、
そして「赦す」ことができた人、マンデラ。

彼を支える周囲のスタッフ、SP、ラグビーチームの選手も、
アパルトヘイト時代の憎しみを引きずっていますが、
マンデラの心に灯し続けてきた明りがやがて彼らの胸にも灯り、
少しずつ心が変わっていくようすが丁寧に描かれていました。

国策として試合に勝つことを託されたキャプテン。
「あんな人は初めてだ」演じたマット・ディモンの表情が、
モーガン・フリーマン演じるマンデラ氏の全てを物語っておりました。

ラグビーチームの面々が厭々出かけた貧困層の子供たちへのラグビー教室のシーンには、
目からしょっぱい水が出てしまいました・・・・。
事実に基づいてですから、予定調和の描き方でもありましたが観る価値ありです。


かえりみて今の南アフリカ共和国はどうなっているのだろう、
知りたくなりました。











タテマチ大学、行ってきます!

2010-02-09 | 日々のこと。
金沢の中心部の繁華街に、竪町通りという20代~30代を顧客層にした
ファッションストリートがあります。
学生時代「昨日の休み、どこいったん?」
「昨日はタテマチ行って、服見てきた」という会話をかわしていました。

けれども郊外に大型ショッピングモールができるにつれ、
そのタテマチも含めて中心街が空洞化。
でもやっぱりマチは楽しく、元気で、面白くあってほしい!
そんな思いが集まってタテマチに生まれたのが「タテマチ大学」です。
この大学はNPO金沢マチナカ大学が運営し、
誰でも無料で受講できるのです。

以下、HPより抜粋

 タテマチに教室をつくりました。ここは学校で学べないことを学ぶための教室です。
 だれでも無料で受けられる“授業”をします。“先生”はこの街の人たちです。
 著名人やエライ人だけでなく、なにかに熱中したり夢中になったり人生を愉しんでいる人 が先生です。
 学校ですから“部活動”もします。
 学生や一般市民が街でワイワイとイベント活動をします。
 学生のみなさんも、企業のみなさんも、市民のみなさんも。
 いろいろな人が集うことで金沢中心商店街の活性化の一助になれたらと思っています。
 「買う」「食べる」などの消費に加えて、「学ぶ」という目的をプラスする。
 そうやって、人びとが街に訪れる動機が増えたらいいなと考えています。


毎月数回講義が行なわれ、いずれも満席のようです。
もちろん無料ということもあるでしょうが、
時代にそった講師陣の多彩さが、知りたいという知欲をくすぐってくれます。
遅まきながら、私も12日に初受講してきます。今からとても楽しみ!






新魂る。

2010-02-05 | 日々のこと。
ここ数年、誕生日が立春と重なります。
ええ、はい、昨日が誕生日でした。

直にもお祝いの言葉を頂きましたほか、
PCメール、携帯メール、mixiのメッセージ、twitterでも
いただきました。
皆々さま、ありがとうございました。
生まれ落ちてから続く時の流れにうつカンマ、
それが誕生日と思います。

ところで先日、「行旅人」という言葉をTVで初めて知りました。
そして身寄りを持たない、
または身分を証明するものを持たない行旅人が死亡した場合には、
「行旅死亡人」という名称で扱われるということも知りました。
TV取材のなかでは「行旅死亡人」として扱われた方々の追跡取材がされ、
そのお名前もわかったり、親戚もいらっしゃることがわかりましたが、
いずれもさまざまな事情でお骨の引き取りができなかったりし、
亡くなった方々は無縁墓地に葬られたり、大学病院に献体されていました。

たまたまそのTV番組を父とみていたものですから、
「ちゃんとJ子とH之と仲良くしておきなさいよ」と言われ・・・・・・。
ちなみにJ子とH之とは私の姉と弟のことです。
二人には迷惑にならないようにはしていきたいと思っています、
糸のきれた凧のような私でも(苦笑)。

mixiのなかに私に名言というアプリがあります。
日替わりで名言が宣託されるもので、2~3日前のそれは、
「今日が最後の日と思ってすごしなさい、
また、今日が最初の日と思って過ごしなさい」とありました。

誕生日だけでなく新魂って、
行けるところまで旅を続けていきます。