鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

二百十日。今年も風の盆へ、行ってきます。

2012-08-31 | 八尾だより。
今年もまた風の盆の季節が巡ってきました。

今日が立春から数えて二百十日。

風をおさめ五穀豊穣の祈りを舞にこめ、

三日三晩続きます。


おわらに合わせてかたかご庵の八尾の姉妹店もあけています。

場所は上新町公民館の2軒隣りです。

お立ち寄り頂ければ幸いです。


今年も東京、兵庫から友人知己も訪ねてこられ、皆さんとの再会も楽しみです。






初耳。

2012-08-30 | 日々のこと。
この夏はお初なことが多いですが、
またまた今度は初耳。

生まれつき心臓に穴があいていて4歳の時に手術をしており、
(といっても今では心臓手術のなかでは最もポピュラーな心室中隔欠損)
その後、スクスク育って長じて、悪運強く生きています。

半世紀近く前は、今のような技術も人工心肺の機械もなかったので、
手術中は氷漬けにされて仮死状態でオペ。
手術が終わったあとは氷にあたっていた箇所が凍傷になっていたとか。

ふと先日のこと「あなたと一緒な手術をしたOさんね、
実は二十歳になる前に亡くなっているのよ」と母。
Oさんは小児科病棟で同い年だった女の子で、
一緒に病室で写した写真もあります。

「ええ?そうなの・・・」
「聞くとあなた、いやかなあと思って今まで話さなかったけど」と、
そんなことを初めて聴かされました。
手術をしたから安心ではなかった、
100%の「生」を約束されたものでもなかったことを気付かされ、
今日まで生きていることに、本当に感謝をしなくちゃいけないのだなと。
それにしても若くして逝ってしまっていたOさん。
その面影を辿ろうにも写真の中の彼女も私もあまりに幼くて・・・。

そんなことを聴かされ、気持ちが落ち着かずにいた私に更なる初耳は、
「開けてみたら、穴が開いていただけでなく、
動脈が1本多くついていたそうよ。
それでラッセル音が大きかったのだって」
「ええ?で、その動脈どうしたの?」
「たぶん、とって捨てたでしょ」

まだまだ初耳がどこかに転がっていそうな、
夏の終りでございます。

どちらさまも残り少ない夏の終り、お体お大事に。




胃カメラ。

2012-08-29 | 日々のこと。
健康診断で胃カメラを人生初で飲みました。

半月前に同僚も初めて行き「口からにしますか、鼻からにしますかと聞かれ面喰らった」と聞き及んでいたので、
健診受付時に口からでとお願い。

胃カメラをするにあたっての問診票もあり、そこのなかに麻酔の欄。
はじめは、いいえに丸をつけていましたが、
再度看護師に確認されたので、皆さんはどうしているのでしょうかと問うと
「オエオエしたくない方は麻酔ありにしていますね」。

看護師は端正な顔立ちの女性。
その顔(かんばせ)とオエオエが結びつかず、
思わず笑ってしまいました。

少し考えてやっぱり「オエオエ」したくなかったので、
麻酔ありに変更。
胃の中の泡を消すお薬入りのお茶を少し飲んだ後、
喉の表面を麻痺させる薬を凍らせたものを口の中でとかし検査台へ移動。
弱い麻酔をうって、正味10分ほどで終わったのでしょうか。

終わり際「胃はきれいでしたよ」と誰か男性に声をかけられ、
看護師に支えられて寝台にうつり、
カチャカチャと器具の音、看護師の話声を夢うつつに聞きながら、
麻酔が冷めるまで一休みしました。

最後に医師から胃の中の写真を見せられながら、
血液検査と大腸検査以外の結果を聞き、ひとまず放免。
検査結果は後日郵送されてきます。


学生さんにも、ごめんなさい。

2012-08-22 | サワサワ茅葺き
7時半に家を出たのに、車をオーバーヒートさせたばっかりに、

能登町・春蘭の里に着いたのは、かれこれもう3時ごろ。

金沢駅で茅文研スタッフの真弓さんに拾ってもらったお陰で

何とか辿り着くことができました。



炎天下、すでに金沢工業大学の1年生、3年生と中森研究室の院生ら14名が作業中。



習ったばかりの男結びで結束。



昼休みにもリーダー各のH君の呼びかけで、せっせせっせと練習をしていたそう。
1日目は下地を完成し終了です。

夜、食事の後、能登町鮭尾地区をホームグラウンドにする茅葺き職人の野村さんの
ミニ講義などもありました。


2日目はいよいよ、飛騨かやぶきさんがお忙しい中運んでくださった茅を使い、
短い時間、材料が少なくて済むという「段葺き」で葺いていきました。

1段目は軒付け。きれいにハカマをとった佳い茅を使います。


茅を下地に止める時、段葺きで厚みが薄いので、
自分で手をいれ一人で縄を小屋裏にも通しています。


そうやって3段目、4段目を葺き、二つ折りにした茅を棟に置き、
終いをして茅葺き屋根は完成。



今後、毎年金沢工大の学生さんが通い、
土壁、内装を施し、東屋として機能を果たせるようになります。

いつもに増してあり得ない綱渡りのWS。
今回は書くも恥ずかしいことだらけで、
学生さん、杉山さん、野村さんにも本当に申し訳ないことばかりだった気がします。

終わったあとも達成感よりも、
気持ちが落ち込み仕方ありませんでした。
何はともあれ、参加者に事故もなかったことが、一番良かった。

秋のWSは企画から関わりましたから、
こちらは準備もしっかり行い、やっていきたい。

暑いなか、皆さん、本当にお疲れ様でした。


ドナドナドナドナドーナー。

2012-08-22 | 日々のこと。
何事にも初体験というもの、ございますね。


先週の土曜日、能登町での茅葺きWSへ向かう途中、

初めてオーバーヒートを体験。

能登有料道路の路肩でロードサービスを1時間半近く待ち、

レッカー車に車を積みこまれ・・・・。


流れるはドナドナドナドーナ~~




原因はVW仕様に改造した車のため、

風がはいってラジエーターが冷やされる機能が欠如しており、こんな有様に。

エンジンまで焼きつかなかったのはまだ幸い。


調べるとラジエータに2か所の洩れがあることと、

中の部品が一部破損し冷却水の循環が不完全だったそうです。


ロードサービスの無料超過分と修理代で4万円の出費。

いてて。

いやいや、車よ、ごめんね。

残り少ない夏も、茅葺き♪

2012-08-10 | サワサワ茅葺き
立秋もすぎ、暦通り少し涼しくなりました。
月の満ち欠けを意識していると
季節が手に取るように移ろうのがよくわかります。

それでもまだ夏はがんばってますね。
この暑さもあって秋の美味しい実りが約束されていると思えば、
何とかしのげます。

そして残り少ない夏も、
やっぱり茅葺き~。

先月21日にあった茅葺きの公開講座の続きが、
今週末11日・12日、18日・19日にあります。

能登町にある春蘭の里内のトタン覆い茅葺き民家で、
陶芸体験、小鳥の巣箱、茅葺きの東屋作りなど、
土や草に親しむ工作をします。

詳細はこちら

ちょこっと見学もどうぞ。
能登の自然が待っています。

真夏の一日。

2012-08-06 | 日々のこと。
先日のこと。

お世話もあってこそなのだが、
カンカン照りのなかでも作物はよく育つのか、
今年もくろひょうさんが父上の家庭菜園で実った野菜を
どっさり届けてくださった。

トマト、プチトマト、ピーマン、ナス、キュウリ、ジャガイモ、玉ねぎ。
予想を遥かに超える量に、さて何を作ろうかと目まぐるしく頭をめぐらす。

まずはプチトマトをドライトマトにしようと思い立ち、
時々プチトマトをポイポイ口に放り込みながらプチトマトを半分に切り、
笊に並べて軽く塩をふり前庭にだす。


さて、それでは次にラタトゥイユをと思い、
ナス、玉ねぎ、ピーマン、トマトを刻み鍋いっぱいに詰め、
クローブとローズマリーを香りづけにいれてあとは蒸し煮。


キュウリの酢漬けも作っておくか・・・。
これは高田郁さんの『みをつくし料理帖』に出てくる「忍び瓜」のつくり方に倣って。

けれどもまだまだ、そんな軟なことでは全く減りそうにもなく、
きむ姐にお裾分けをと思い立つ。
電話をかけ夜に届けにいきたい旨を話すと、
「今日は花火大会、うちのベランダから遠花火を見ませんか」と
思いがけないお誘いいただいた。

「遠花火」。
その美しい響きにつられて野菜を届けるだけのつもりが、
心づくしのご馳走をいただきながら、すっかり長居してしまった。
花火に見入っていたのは最初のうちだけで、
その後は花火のドンッとあがる音を遠くに聴きながら、
いやそれよりテノールで朗々と歌っている謎の声を聴きながら、
最近本作りに思いがいくことがあり、
二人であれこれとお喋り、楽しかった。

野菜を作ってくださったくろひょうさんちのお父さん、
届けてくださったくろひょうさん、
もらってくださったきむ姐さん、
どうもどうも、ありがとう。

今宵はまたラタトゥイユ第2弾を作ります。