俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

3月1日(金)

2013-03-01 04:37:46 | Weblog
★雛飾り今宵雛と灯を分かつ   正子
お雛様を飾っているお部屋でのことでしょう。お雛様にも詠者にも同じ灯を分け合っている。嬉しい雛飾りのひと時です。(祝恵子)

○今日の俳句
雨降るよ軒下で抱く桃の花/祝恵子
桃の花を買って帰る途中か。雨が降りだした。止むのを待って軒下で雨宿り。桃の花と春先の雨の湿った空気は馴染みがよい。桃の花の咲くころは降ったかと思うと上がり、また降るという雨の降り方が多い。(高橋正子)

○きのう、花冠同人会長の小西宏さん、信之先生、それに私と花冠30周年記念の花冠特別号について会食しながら話す。場所は、北山田のファミレスのデニーズ。いつものイタリア料理店チーチョに行ったが、改装工事中のため、近くのデニーズになった。私は、久しぶりにビーフシチューを注文した。十分なほうれん草のソテーと、人参、じゃが芋が添えてあった。こういう野菜の摂り方は、ひと昔前の外食のイメージとは変ったと思う。アンバランスにもデザートに白玉あずきを注文した。4時間近く話した。

○ネット短信
■ネット短信No.181/2013年2月28日発信
□発信者:高橋正子(花冠代表)
□電話:045-534-3290

◆ご案内/小西 宏◆
既にご覧になった方もおられるかと思いますが、私もつい最近拝見する機会があったのでご紹介させていただきます。
「文学の森」発行の月刊「俳句界」3月号(通巻200号記念)に「俳句の未来人結社期待の新人52」の一人として、高橋句美子さんがカラー写真入りで紹介されています。
また、同誌の別冊付録「平成名句大鑑」には「現代俳句を代表する俳人500名の、代表句5000句」として、高橋信之先生、高橋正子先生の俳句がそれぞれ10句ずつ掲載されています。

月刊「俳句界」3月号
噴水の真っ直ぐ立ちて虹生る      高橋句美子

「平成名句大鑑」
水平線寒き一本沖に引く         高橋信之
雪載せてものの形の明らかに
永き日のここはどこかと振り返る
さくらさくらさくらさくらてのひらに
囀りの強き一声して去れる
海青あお記憶の夏と一つになる
赤とんぼ群れる辺りの空気がきれい
秋天の青つつぬけの一色に
わが影の付き来て楽し寒き日も
刈田の上の空までが何もない

こどもらが密かに葛湯吹いている     高橋正子
スイートピー眠くなるほど束にする
白バラの空気を巻いていて崩る
わが視線揚羽の青に流さるる
ライン上る巨船の人の裸かな
鐘の音のわれを包んで夏空へ
胸内に今日の夏野を棲まわせる
水に触れ水に映りて蜻蛉飛ぶ
手袋に手を入れ五指を広げみる
もろもろもパンも年越す楽しさよ

句美子さんは今日本で最も期待される新人の一人として注目されているわけですし、信之先生、正子先生は平成に入ってからこれまで、現代俳句を代表する優れた俳人の一人として評価されているのだと思います。ご家族3人がそろって、同時にこれほど高い評価を得ることはめったにないことなのではないでしょうか。
月刊「俳句界」はすこし大きな書店では取り扱われていると思いますので、まだご覧になっておられない方はちょっと覗いてみてはいかがでしょうか。当然のことですが、他の優れた俳人先生方のすばらしい俳句(平成に入ってからの作品)も堪能することができます。

■□花冠雑詠投句箱
5月号投句の締切は3月10日です。
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/
■□3月ネット句会のご案内
花冠3月ネット句会の投句期間:2013年3月10日(日)午前0時~午後6時ですが、
事前投句が許されます。
※句会場(投句選句場所):
下記ブログ(花冠ネット句会掲示板)
http://blog.goo.ne.jp/kakan02d
●高橋正子の俳句日記(ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/kakan02/
●インターネット俳句センター
http://kakan.info/

○猫柳

[猫柳/東大・小石川植物園(2013年2月14日]_[猫柳/横浜・四季の森公園(2012年3月22日)]

★ぎんねずに朱ケのさばしるねこやなぎ/飯田蛇笏
★ひもすがら日は枯草に猫柳/松村蒼石
★猫柳奈良も果てなる築地越し/加藤楸邨
★猫柳高嶺は雪をあらたにす/山口誓子
★そばへ寄れば急に大きく猫柳/加倉井秋を
★ときをりの水のささやき猫柳/中村汀女
★二月はや天に影してねこやなぎ/百合山羽公
★猫柳四五歩離れて暮れてをり/高野素十
★猫柳大利根ゆるぎなく流れ/渡辺潔
★猫柳今日水音の高きこと/稲畑汀子
★谿風の鳴る日鳴らぬ日猫柳/山田弘子
★猫柳水を鏡に呆け初む/皆川盤水
★子を肩に猫柳しかない空ぞ/加藤かな文
★水音は川幅を出ず猫柳/鷹羽狩行

★猫柳さざ波向こうから寄せて/高橋正子

ネコヤナギ(猫柳、学名:Salix gracilistyla)は、ヤナギ科ヤナギ属の落葉低木。山間部の渓流から町中の小川まで、広く川辺に自生する、ヤナギの1種である。北海道〜九州までの河川の水辺で見られ、早春に川辺で穂の出る姿は美しいものである。他のヤナギ類の開花よりも一足早く花を咲かせることから、春の訪れを告げる植物とみなされる。他のヤナギ類よりも水際に生育し、株元は水に浸かるところに育つ。根本からも枝を出し、水に浸ったところからは根を下ろして株が増える。葉は細い楕円形でつやがない。初夏には綿毛につつまれた種子を飛ばす。花期は3〜4月。雌雄異株で、雄株と雌株がそれぞれ雄花と雌花を咲かす。高さは3mほど。銀白色の毛で目立つ花穂が特徴的であり、「ネコヤナギ」の和名はこれをネコの尾に見立てたことによる。花穂は生け花にもよく用いられる。ネコヤナギの樹液はカブトムシやクワガタムシ、カナブン、スズメバチの好物である。


◇生活する花たち「紅梅・赤花満作・山茱萸(さんしゅゆ)」(横浜・四季の森公園)
コメント (1)
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