俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

3月5日(火)

2013-03-05 14:25:43 | Weblog
★身を固く春雪吹くを帰り来る   正子
一度暖かくなってから寒の戻りによる、春の雪は殊更寒く感じます。ましてや吹雪ともなれば、尚更です。戻り寒の身に沁みる情景が「身を固く」との措辞により、巧みに表現され大変共感致します。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
春潮や水面輝きふくらみぬ/桑本 栄太郎
瀬戸内海の春潮は、水面がゆったりと膨らんで寄せてくる感じがするのは事実。このやわらかな膨らみに日の輝きが加わると「春潮」も実にゆたかな潮となる。(高橋正子)

○ノースポール

[ノースポール/横浜日吉本町]

★ノースポールの真白き花に四月来ぬ/高橋正子

 ノースポール(North Pole、学名:Leucsnthrmum paludosum Syn. Chrysanthemum paludosum)は、キク科 フランスギク属の半耐寒性多年草である。しかし、高温多湿に極端に弱いため、国内では一年草として扱われている。「ノースポール」はサカタのタネの商品名であるが、種苗登録などはされていないため、一般名として定着している。旧学名またはシノニムの「クリサンセマム・パルドーサム」と表記されることもある。12月から翌6月にかけ、白い花を咲かせる。名の由来は、花付がよく株全体を真っ白に覆うように見えるところが北極を連想させることによる。
 原産地はアフリカのアルジェリア周辺ないしはヨーロッパ。地中海沿岸に広く分布している。日本へは1960年代に入って輸入された。 草丈は15cm-25cmほど。まだ寒い12月ごろから初夏までの長期間、マーガレットによく似た白い花を付け、矮性でよく分枝し、芯の管状花は黄色。今日では冬のガーデニングにはなくてはならない存在にまでなった。
比較的強健で、こぼれ種でもよく増え、雑草混じりの場所などでもよく育つ。しかし、市販品のタネから育てるときは、タネの数が少ないので、浅鉢にまき、覆土しないか、タネが隠れる程度に覆土して、鉢底から吸水させる方がよい。蒔き時は東京付近で9月中旬から10月上旬、日のよく当たる場所を好み、乾き気味に管理する。過湿は根腐れの原因となる。日本では6月頃までよく咲くが、暑くなると急速に枯れてしまう。
 パンジーやヴィオラなどとともに、春先から初夏までの庭を彩る主役をつとめる。とくに、性質のよく似た植物で黄花のクリサンセマム・ムルチコーレと一緒に植えると、コントラストが美しい。(Wikipedia より)

○「金蔵寺の裏山に咲きかけていたのだが、ヒアシンスだろうが、それにしては咲くのがちょっと早いが、この写真を見てくれ。」を信之先生に言われた。炊事の途中なので話だけ聞いて、「それはヒアシンスです。裏山の階段の始まるところでしょう。」と自信をもって答えた。濡れた手を拭いて写真を見ると、確かに開きかけたヒアシンス。四国から横浜に引っ越して6年半。普段歩いているところの植物は、ほぼ頭に入った。このヒアシンスある場所も覚えている。そのほかにも、ゆきのしたのある場所、木苺のある場所、ミモザのある家、辛夷の大きな木がある家なども頭に入っている。引っ越した当初は、こういった植物が記憶に、あるいは心にないので、毎日の暮らしが心もとない感じであった。子ども時代に野山や近所を駆けまわって遊んだときも、花や木の実のあるところをいつの間にか覚えていた。故郷の景色はそのようにして形成された。6年半の間にようやく今住むところの景色が心に形成されようとしている。近所を随分歩き回ったので。


◇生活する花たち「紅梅・赤花満作・山茱萸(さんしゅゆ)」(横浜・四季の森公園)

コメント (1)
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