俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

11月2日(水)

2011-11-02 11:06:34 | Weblog
★秋海は青より銀に由比ヶ浜  正子
秋の深まりと共に海の色は空の青さを映し、更に一層青く映えて来ます。その上、秋の陽射しを照り返し水平線はまばゆいばかりの銀色に映えてきます。遥かなる水平線と、何処までも寂しいほどにつづく由比ガ浜海岸は、秋の叙情が一杯です。爽やかな秋の海と、海岸の広がりが想われ素敵です。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
秋澄むや新築現場の杉の香に/桑本栄太郎
新築の現場に行くと、新材の匂いがする。そのなかでも杉の香りが高くしていると、辺りが澄む感じとなる。「秋澄む」である。

○竜胆
野生の竜胆を初めて出会ったのは阿蘇の外輪山の草原であった。二十代のころ九州旅行の途中、阿蘇の外輪山の宿に泊まることがあった。露がかわいたばかりの草原を歩くうちに足元に竜胆が咲いているのが目に入った。天近き草原である。まさかと目を疑ったが確かに竜胆である。その後も松山市から三十キロほどの久万高原町のふるさと村の崖で見た。ひょろりとした茎に紫紺の花が付いている。竜胆もいろいろ種類があるようだ。ある日、PTAの美術クラブで、買ってきた園芸種の竜胆を描こうとして、絵の先生に注意を受けたことがある。作り物はいけない、自然の花のいのちを描けよ、ということだったのだろう。確かに園芸種とは全く違う姿風情。この注意も、野生の竜胆に出会っていたので、本意が多少ともわかったと思う。可憐で色の深さは、誰をも魅了するのだろう。好きな花のひとつである。

◇生活する花たち「ジシバリ・山茶花・クロガネモチ」(横浜・四季の森公園)

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1 コメント

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お礼と好きな句鑑賞 (桑本栄太郎)
2011-11-05 22:33:46
正子先生
「秋澄むや新築現場の杉の香に」の句を、11月2日の今日の俳句にお選び頂き、大変有難うございます。爽やかな秋の陽射しの中を散策していましたら、正月を新居で迎えようとしている新築現場から、杉の香りがとても良い匂いを放ち、一層爽やかな散策を楽しむ事ができました。

(好きな句鑑賞)
★秋海は青より銀に由比ガ浜 正子
秋の深まりと共に海の色は空の青さを映し、更に一層青く映えて来ます。その上、秋の陽射しを照り返し水平線はまばゆいばかりの銀色に映えてきます。遥かなる水平線と、何処までも寂しいほどにつづく由比ガ浜海岸は、秋の叙情が一杯です。爽やかな秋の海と、海岸の広がりが想われ素敵です。
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