俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

6月23日(日)

2013-06-23 05:58:15 | Weblog
★青蔦に夕日あまねき道を帰る  正子

○今日の俳句
黒潮の豊かに寄せて青岬/河野啓一
「黒潮」と「青岬」の取り合わせが絵画的で印象深い。黒潮寄せる、緑滴る岬。涼しさと強さをもった景色だ。(高橋正子)

○虎尾草(とらのお、おかとらのお)

[虎尾草(とらのお)/横浜・四季の森公園]

★虎尾草や日の通りみち子が通る/磯貝碧蹄館
★虎尾草を摘めば誰もが撫でにけり/小島健
★虎尾草に水やり一日外に出でず/小熊一人
★虎尾草や雨の畦行く犬のおり/小口泰與

 虎尾草は蕾の状態で見るのがほとんだ。虎の尻尾のようだというのだから、じゃあと、捕まえてみたくなる。その感じは猫の尻尾を捕まえる要領だ。アレンジされたブーケに虎尾草がところどころに使われている。園芸種だろうが、薄桃の芍薬と白い紫陽花、トルコキキョウの間から虎尾草がつき出てアクセントになっていた。自然では、丘虎の尾が、横浜四季の森公園の山肌に群生している箇所がある。私の肩より少し高い所で、日当たりが良く風を孕んでいた。梅雨に入る前のことだ。

★虎尾草をおかしと思えばおかしかり/高橋正子

オカトラノオ(丘虎の尾、学名:Lysimachia clethroides )は、サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。APG植物分類体系では、オカトラノオ属はヤブコウジ科に移されている。高さは、50cmから100cm。葉は茎に互生し、葉柄があり、長楕円形で全縁。花期は6月から7月で、白色の小さな花を茎の先に総状につけ、下方から開花していく。花穂の先端が虎の尾のように垂れ下がる。日本では北海道、本州、四国、九州に、アジアでは朝鮮半島、中国に分布し、山野の日当たりのよい草原に自生する。普通、群生する。


◇生活する花たち「紫陽花」(北鎌倉・東慶寺)
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1 コメント

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お礼・俳句鑑賞 (河野啓一)
2013-07-10 20:44:13
正子先生
「黒潮の豊かに寄せて青岬/」を今日の俳句におとり上げくださり、過分のご句評を御添え戴きまして誠に有難うございました。大いに今後の励みに致したく。

★青蔦に夕日あまねき道を帰る  正子
見事な青蔦が絡まった高垣沿いの道を帰る。夕日にあまねく照らされて蔦の緑がきらきらと輝き、美しいことこの上もない。実に爽快な御句かと存じました。
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