山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

働けど年中師走闇残業

2023-05-02 09:59:31 | 時事川柳

 

 4月29日の紙面は教員の長時間労働を大きく取り上げていました。文部科学省が公表した2022年度の教員勤務実態調査結果(速報値)によれば、過労死ラインとされる月80時間超の残業に相当する学校内勤務時間「週60時間以上」の教諭の割合は、前回16年度調査より大幅に減少したものの、依然として長時間労働が常態化していることが明らかになりました。

 本来業務の授業以外にも、生徒指導など幅広い関連業務を担って子供たちを育んできたのが日本の教育の歴史ですが、次第に高度な学習が要求され授業以外の業務を大幅に減らすことも難しい今、指導要領を精選するか教員を増やすしか手立てがない。このような識者のお話が載っていました。

 「校長が帰宅を促すので持ち帰り仕事が大幅に増えた」「夕方にタームカードを押して仕事を続けている」という闇残業の実態、残業代の代わりに支給している給与月額の4%相当の教職調整額を良いことに、「無制限に働かせても問題ない」との考えが蔓延っているとの指摘も紹介されていました。

 師走の師は学校の先生ではなく、お寺の僧侶のことみたいです。


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2 コメント

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深刻な問題ですが・・ (shu)
2023-05-03 07:21:58
ネタ元となったニュースを読んでいませんでしたので、今朝探して読みました。
ヤフーニュースに教員勤務実態調査結果に関する記事がありました。そこには主に2つのことが書かれていました。
1つめは、今回の調査がコロナ渦のため学校行事が大きく減っている中で行われていたこと。当然行事に伴う業務が無いので、その分は教員の仕事量が減ります。
そのような中での調査ですから、実態が十分に把握できているか疑問だということです。
2つめは、残業を減らすことがかえって教師の負担になっていて、時短ハラスメントも横行しているということです。
ここからは私見ですが、若い人たちとりわけこれから職業を選ぶ人たちにとって、教職に就くことの魅力を高めて欲しいと思います。
そのためには業務の量を減らすだけではなく、業務の質と量に見合った対価を支払って欲しいと思います。
それがよい子供たちの教育に繋がり、よい未来の人材を生むことに繋がると信じています。
文科省の改革がよい方向に進むことを期待しています。

前置きが長くなりました。
入選句ですが、背景を知った上で拝見すると、まだまだ文科省の改革が成果を上げていないことを端的に表しています。
年中師走というのは、川柳ならではの面白い表現だと思います。一方年中闇残業というのは、事態の深刻さを表しているように思いました。
深刻な問題を川柳にまとめる手法がお見事だと思いました。
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深刻 (山歩き)
2023-05-03 09:55:31
 shuさんこんにちは。長文のコメントありがとうございます。ヤフーニュースに書かれている調査の精度については記事になかったです。時短ハラスメントについては、校長が早く帰るように促すため仕事を持ち帰ることも含まれるのでしょうか。
 私見として深刻な問題と書かれているのは、学習塾の講師をなさったshuさんならではの視点からですね。かつての教員採用試験は狭き門だったのが最近は違うように感じていました。
 生徒・児童が減ったことの他に過酷な勤務実態が敬遠されることが原因のようですね待遇の改善、とりわけ給与が増えれば教職を目指す人が増え優秀な人材確保に繋がるかと思いました。
 ここで思い出したのが、獣医資格を持つ公務員不足です。獣医学部の卒業生はペットなど小動物を扱う仕事を選ぶ傾向が強く、牛や馬、豚や鶏などは敬遠されているそうです。伝染病対策など仕事がきついわりに、人間を相手にする医師に比べ給与などの待遇が劣っていることが原因だとのことでした。
 
 記事の美味しそうな部分をつまみ食いしただけですが、手法が見事とお褒めいただきありがとうございます。句が採用されるか否か私にとっては深刻です(失礼いたしました)
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