はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

奥嵯峨をぶらり(愛宕念仏寺)

2019-07-01 21:00:00 | 京都をぶらり
奥嵯峨散策も、一ノ鳥居をすぎ愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)へとやって来ました。
愛宕念仏寺は、愛宕山に向かうバス道にありました。愛宕山には2回登っているのですが、気が付きませんでした。
今はバスが走っている道ですが、その昔は鉄道が走っていました。鳥居本にある資料館ではジオラマが見ることができます。(写真を撮るのを忘れました)

愛宕寺は奈良時代に、現在の東山松原通に建立されたそうです。当時は愛宕郡(おたぎごおり)といわれた所で、その地に最初に建てられたので愛宕寺と名付けられたそうです。




門を入ると沢山の石仏が迎えてくれます。それぞれに表情があり面白い石像です。




お寺の歴史に戻ります。東山にあった愛宕寺ですが、平安時代に鴨川の洪水で流され、廃寺になりました。




その後、荒廃を繰り返し、大正11年に現在地に愛宕念仏寺として再興されたそうです。




しかし、苦難は続きます。戦時中に無住寺となり、昭和25年には台風被害により廃寺となってしまいました。




そして、昭和30年に仏像彫刻家の西村公朝が住職となり再興をがはじまります。




昭和55年より10年間、本格的な復興事業が行われたそうです。




この時に寺門興隆を祈念して、境内を羅漢の石像で充満させたいと発願されたそうです。




これに賛同した一般の参拝者が自らの手によって彫られたのが、境内に並ぶ石像だったわけです。




それにしても、素人が彫ったとは思えない出来栄えです。




どの羅漢さんもいいお顔をしていらっしゃいました。




これは分かりやすい。中にはテニスラケットを手にする羅漢さんもいらっしゃいました。




今は、千二百体の羅漢像が並んでいるそうです。




あだし野念仏寺も良かったですが、おたぎ念仏寺も素敵なお寺でした。




すっかり石像にこころを癒されて、愛宕念仏寺をあとにしました。



※訪問日 2019.6.26