「ママ~、手の皮がぼろぼろになってん」
息子が広げて見せた両手は、全部の指の皮がぼろぼろにめくれています。
「あっら~、なんか触った?」
「なんも触ってへんで」と息子。
「痛い?」
「痛ない!」
痛みがないのは何よりだけど、どうしたんだろ?
心当たりがあるといえば、ギプスをしている息子が手を拭くためのウエットティッシュが変わったことぐらい。
ウエットティッシュを見ると、小さく「除菌」と書かれていて、一枚取り出すと、微かにアルコールの匂いがしました。
これに負けたんだな・・・
息子は、皮膚が敏感なので、プールに入った時も、手足の皮が同じようにぼろぼろめくれてしまいます。
触感が人より敏感なようで、肌触りによって着られない服があります。
服に付いたタグも気になるらしく、実際に肌が赤くかぶれてしまうので、全て外して着せています。
何より、本人が困ると思うのは、食感・・・舌触りによって食べられないものがあるということです。
息子は、お肉は好きな方なのですが、食感によって食べられない肉があります。
2年生の頃の話ですが、いとこ家族と一緒に、ある焼肉屋さんに食べに行ったのですが、お肉を口に入れるたびに、もどしそうになって吐き出してしまうのです。
今まで、何度か他の焼肉屋さんには食べに行ったことがあるのですが、こんなことは初めてです。
主人のお兄さんに、「肉の選り好みしたらあかんで~」と言われ、本人も食べようとチャレンジするのですが、体が受け付けません。
「食感が苦手やねんな。日頃安いお肉しか食べさせてへんから、高いお肉あかんみたい・・・」
私は、泣きそうになっている息子に牛肉を食べるのをやめさせ、ウインナーや鶏肉を食べさせました。
好きなものでも、食感によって受け付けない・・・これは、きついです。
将来、上司や同僚に食事に誘われた時に、苦手なものなら最初から一言断ることができます。
でも、好きなものでも食感によって食べられないなんて、
場を壊してしまわないだろうか? 理解してもらえるだろうか?
・・・と、心配になります。
手の皮なら目に見えるので、ウエットティッシュが合わないほどの過敏だと分かってもらえても、目に見えないものを理解してもらうのは、なかなか難しいことです。
「そういうこともある」ということを、一人でも多くの人に知っていただけるとありがたいです。
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