やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

夏休みの工作

2016年08月25日 | 日記(息子・小5)

息子の夏休みの宿題、自由研究や工作などの想像力を必要とする課題は、ほぼ私が付きっきりというか、一緒にやっている感じです。

 

息子の場合、まず、何をするのかテーマを決めるのが大変です。

そこで、いくつか選択肢を出すようにしているのですが、テーマが決まったとして、今度は、それをするために何をしたらいいのか計画を立てることが出来ません。

 

例えば、工作の場合、息子は、いくつかの選択肢の中から「牛乳パックで作る小物入れ」を作ることにしました。

工作の本の中から選んだので、準備するものから作り方まで詳しく写真入りで書いてあります。

それでも、私が、「こうして、こうするんやで」と、息子に見本を見せて、

「なるほど、そういうことか!」と、やっと分かったという感じなのです。

 

実際に作る段階になると、今度は不器用さがネックになってしまいます。

牛乳パックを底から6.5cmの高さで切るのですが、どうもうまく測れません。

一つの面につき、底から6.5cmの箇所を2点測って印をつけ、その点を通る線を定規を使ってひかせるのですが、何度も何度も失敗し、線が5重にも6重にもなって、いったいどの線が正しいのか分からなくなっていました。

 

牛乳パックの形を残したまま上部を切るのは難しいので、そこは私が切ることにし、息子には、開いた牛乳パックから取っ手部分となる長方形を2枚、それから画用紙で、厚みを付けるために牛乳パックに巻く紙を1枚切ってもらいました。

 

それぞれ真っ直ぐな直線なのですが、それでも息子はハサミを使うのが苦手なので、ガタガタになってしまいます。

でも、上から布を貼り付けるので問題はありません。

布は、紙よりさらに切りにくいので、私が切りました。

 

牛乳パックに紙を巻き付けたり布を貼り付けるのは息子。

取っ手部分はより細かい作業になるので、2枚の紙を貼り合わせるのを息子がして、布を貼り付けるのは私がしました。

 

完成品

 

こうして出来た小物入れは、大人の私が手伝っているので、それなりの作品に仕上がりました。

でも、きれいに仕上がれば仕上がるほど、なんだかもやもやした気持ちになってしまいます。

がたがたでも、ぐちゃぐちゃでも、息子が自分で仕上げたものの方がいいのではないか、と。

 

私が一緒になって見栄えのいいものを作ってしまうと、

「上手に作らなければならない」と、息子に教えていることにならないでしょうか。

不器用なりに、一生懸命作ればそれでいい。

そう思っているはずなのに、手伝わなければ全然形にならなくて、結局私が手伝って、息子の作品とは思えないようなものになってしまう。

・・・そんなもやもやが、胸の中に広がります。

 

「私が手伝いすぎるから、息子がいつまで経っても自分で宿題が出来ないのでしょうか?」

 

特性のために、自分で見通しを立てて取り組むような課題は難しいと分かっていても、息子がやる気を出さずに、親に頼って怠けているように思えて、腹が立ってしまうことさえあります。

先日の発達相談室では、そうした思いをぶつけてみました。

 

「夏休みの宿題を手伝いながら、どこまで私が手伝っていいのだろうかと不安になります。

将来、息子は、自分で夏休みの宿題が出来るようになるのでしょうか?」

 

相談室の先生は、

「全て自分で出来るようになるかというと、難しいと思います。

お母さんと一緒にすることによって、少しずつ出来ることが増えていくという感じです。

作品を仕上げてきちんと提出する、まずは、そのことが出来る。

少しずつ、〇〇君が出来ることを増やしていってあげる、それでいいと思います。」と。

 

私が手伝うから出来ないのではなくて、手伝うから出来ることが増えていくのだそうです。

 

その上で、レベルを下げるというか、息子が自分で作れるものを作るようにして、達成感を味わえるようにしてあげてほしいと言われましたが、息子が自分で作れるものなんて、なかなか思いつきません。

この小物入れにしても、牛乳パックを切って布を貼るだけなので、かなり簡単だとは思うのですが・・・。

 

「家で困っていることは、多分学校でも困っていると思うのですが、学校での工作とかはどうなんでしょう?」

と、聞かれました。

 

「習字にしても絵の具にしても、慣れるまでは、それこそ服も汚しまくって大変な状況でしたが、それなりに出来るようになってきました。

何をするにしても、まず、何をしたらいいのか理解するのに時間がかかって、作り始めると不器用でうまくは作れませんが、それでも、人より時間はかかるけれども、作品として仕上げています。」

 

学校の先生は、限られた時間の中で息子に作品を仕上げさせるために、どれだけ苦心してくださっていることでしょう。

あらためて考えると、頭が下がる思いです。

 

「お母さんにとっても大変だと思いますが、頑張って手伝ってあげてください。

宿題を仕上げるためだけでなく、色んなことを身に付ける機会だと思いますので。」

 

私自身は、親に宿題を手伝ってもらったりアドバイスされたこともなかったので、息子を手伝いながら、ものすごく違和感を感じているのですが、今は、工作キット等も市販されている時代なので、自分で全て作ることがすでに当たり前ではないのかもしれません。

それに、息子の場合は、確かに今更ながら手取り足取り教えることが出来る絶好の機会でもあるのです。

 

あ~、昔の、自分の宿題の方がず~っと楽だったなぁ。。。

いい加減で適当に作ってたりして。

もしかすると・・・

そういういい加減さが、今の私にも息子にも必要なのかもしれません。