臨海学校の次の日、息子は、学校でまさかのパニック状態になってしまいました。
臨海学校から帰って来た息子は、2日後のプールのことを不安に思って、すでに調子が悪そうでした。
一晩ぐっすり寝てもまだしんどそうで、その日は、リスパダールを飲ませて登校させました。
まだ疲れが残っているせいだと思い、薬を飲ませたことで安心して、担任の先生にも連絡しませんでした。
それなのに、登校後すぐに事件は起こりました。
今、ヨーロッパでは、「UEFA ユーロ2016」という大きなサッカーの大会が行われています。
日本との時差で、真夜中過ぎから朝方の試合になるので、息子は、学校から帰ってきて観戦するのを楽しみにしていました。
ところが、教室で友達がその試合の話をしていて、息子は試合の結果を知ってしまうことになりました。
ただそれだけのことなのですが、結果を知らずにライブのようにドキドキしながら試合を観たいと思っていた息子は、その試合の話をしていた友達に突然襲い掛かったらしいのです。
ユーロの話をしていただけで、突然すごい剣幕で息子が怒ってきて、その友達はびっくりしたことでしょう。
そこら中を逃げ回り、廊下や違うクラスにまで逃げこみ、5年生の教室は大騒ぎになりました。
先生が駆けつけ、パニック状態だった息子は、別室へ連れて行かれました。
リスパダールを服用し、1時間目は通級教室でクールダウンさせてもらったようです。
先生からお電話をいただき、私は、申し訳なさと切なさでいっぱいになりました。
どうして・・・!?
疲れているから?
プールのことが不安で、余裕がなくなっているから?
試合を観る前に、結果を知りたくないというこだわりが強すぎるから?(このこだわりは、主人にも強くあります)
これも、易刺激性によるものなのでしょうか。。。
登校前に薬を飲ませたものの、前日は息子が眠り込んでしまったので、夜に服用するはずのレクサプロやリスパダールは飲ませることが出来ませんでした。
そうしたことも関係しているのでしょうか?
「気が付いたら、追いかけていた。」と、いう息子。
「もし、追いついていたら、どうしてたの?」と、聞くと、
「押し倒して、殴ってたと思う。」と。
「暴力はあかんやろ!『できるだけ、そういうことはやめとこうって思ってる』って、日記に書いてたやん。」
「思ってるよ。思ってるけど、そうなってしまったんや。
それに、こっちかって、暴力振るわれてるもん!」
「いつ? そんなときは、先生に言った?」
「言ってない。」
「その子に、『やめて』って、はっきり言った?」
「言った。」
「暴力振るわれて、〇〇は嫌じゃなかった? 自分がされて嫌なことを、人にしたらあかんで!」
息子の話にちらっと浮かんだのが、4年生時の担任の先生から聞いた
「遊びらしいけど、〇〇君一人対その他大勢で、〇〇君を攻撃している遊びをしていたので、そんな遊びはおかしいと注意しました。」という言葉。
〇〇も楽しそうにしていたと言われたけど、心の中では、嫌がっていたのかもしれません。
臨海学校の疲れも影響しているのか分かりませんが、一番の原因がプールに対する不安なら、サッカーのようにプールもやめさせた方がいいのでしょうか。
そんなことをしたら、息子が不安に思うことは、何もできなくなりそうで心配だし、そもそも全ての不安や緊張を取り除くことなんて出来ません。
けれど、息子のせいで他の子が傷付いたりすることは、あってはならないことなのです。
息子は、担任の先生に諭され、ちゃんと友達に謝って許してもらえたそうです。
「〇〇がサッカーで観てるのは、結果じゃない、内容やろ!」と、先生に言われ、
「5年生で、(サッカーの)戦術が立てられるなんてすごい!」とも、言ってもらえたそうです。
先生が、頭ごなしに怒らず、息子の自尊心を守ろうとしてくださっていることがありがたいです。