Seasons

花鳥風月を撮りつづけると季節の移り変わりがわかるかも
でも風を撮るのはむつかしいので花鳥虫月だという噂も・・・

フジバカマ問題

2006-10-17 | 写真
2006年9月23日の記事
秋の花:フジバカマ

どうもこの花は
色が白いし
フジバカマではないんでないのというコメントをいただき
調査に努めておりましたが
結論が出ました。

ここに報告いたします。
結論は以下の三点であります。

■9月23日の花はフジバカマではない
 (ヒヨドリバナのようであるが未同定)

■白花のフジバカマはある

■淡紅紫色のフジバカマも(当然)ある







まず
第一点の
■9月23日の花はフジバカマではない
というところから。

<以下は山と渓谷社刊 
ヤマケイポケットガイド野の花60ページから引用>

フジバカマ(藤袴)=【Eupatorium fortunei】
キク科フジバカマ属
生活型:多年草
生育地:川の土手。
     自生のものは肥えた土の堆積した
     土手などに生える。
分布:本州(関東以西)~九州
花色:淡紅紫色、白色(総苞の色)
    栽培品は色が濃いが自生のものは淡い
    筒状花はほとんど白い。
花のつき方
   :上部で多数に分岐した先につく
花びら:舌状花なし、筒状花5個
花の大きさ:総苞長7~8mm
葉の形:長だ円形、端にするどいぎざぎざがある
     三深裂するが、上部の葉は裂けない
葉のつき方:対生
茎の高さ:1~1.5m
秋の七草のひとつで
日本のものは奈良時代に中国から渡ってきた
と考えられている。
自生のものは極端に少なく
絶滅危惧種に指定されている。

<引用終わり>


もう一回君津へ行って見て来ました。
葉っぱが違いますね
三深裂がありません。

Dscn9012
        上部で多数に分岐した先につく花

Dscn9013
       葉は対生、端はぎざぎざだが、三深裂していない

Dscn9015
          筒状花もほとんど白いけど

従って
フジバカマではなく
ヒヨドリバナではないか
と考えられます。


次に第二点の
■白花のフジバカマはある

これは
ご近所で見つけたフジバカマ

Dscn9350
               白花

Dscn9351
           葉は対生で、三深裂


淡紅紫色のものとそんなに離れていないところにありました
開花は白花の方が一週間ほど遅いようです。


最後に
■淡紅紫色のフジバカマも(当然)ある

Dscn9339
        花色は淡紅紫色だが、筒状花はほとんど白い

Dscn9340
          やはり葉は対生で、三深裂



最初の花は
花だけ見ていれば
あとの本物と見比べても
フジバカマの花にみえるよね
しつこいけど
あはは
あはは






新古今和歌集 巻第四 秋歌上

蘭をよめる
              公猷法師
339
 ふぢばかまぬしはたれともしら露の
 こぼれて匂ふ野べの秋風








秋の花:キンモクセイ

2006-10-17 | 写真
キンモクセイ(金木犀)=【Osmanthus fragrans var. aurantiacus】


モクセイ科モクセイ属

生活型:常緑低中木

原産地:中国桂林地方
     日本には江戸時代に渡来しました。

開花時期は、 9月の下旬から10月上旬。
とてもよい香りがします。
咲いているあいだじゅう強い香りを放ち
かなり遠くからでも匂ってききます。

香りでは春の沈丁花、夏の梔子に並びます。

咲いたあとで雨風があるとあっけなく散ってします。
今年はもうおしまい。


Dscn9191




新古今和歌集 巻第十五 恋歌五

題しらず
               よみ人しらず
1358
 妹が袖わかれし日より
 しろたへのころもかたしき恋ひつつぞ寝る