20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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『ゆうたとおつきみ』(楠章子・くもん出版)

2010年09月27日 | Weblog
 今の季節にぴったりのご本をご紹介します。
 楠章子さんの新刊『ゆうたとおつきみ』です。

 楠さんの作品世界は、いつも、とてもやさしく、あたたかいです。
 ゆうたのおばあちゃんは、「おつきみ」の夜には、毎年、菊の花びらを浮かべたお酒を飲みながら、お月見をします。
 けれど、その菊を作っていたおじいちゃんが昨年、死んでしまい、今年は菊の花がありません。
 そこでゆうたはひとりで、おばあちゃんのために菊作りの名人のおじさんをたずねようと・・・。

 菊の花びらのお酒。コンペイトウ。魔法。ガラスのコップに咲かせた、むせ返るほどた~くさんの菊の花・・・。
 そんな小道具が、あたたかなお話に彩りを与えています。
 そう、まるでコンペイトウのように、きらきら、うつくしく輝いて。

 皆さま、ぜひお読みになってください。
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