岩波科学ライブラリーから出版されている『スズメ』(三上修/著、岩波書店/刊)という本では、スズメとは何者か、どこからやってきたのかといった、知っていそうで知らないスズメの正体というのをつまびらかにしています。
またその本によると、スズメは人間が住んでいる近くで子どもを繁殖し、子育てをするそうです。
けれどスズメほど、人間に対して用心深い鳥もいません。
その本では、過去において人間は食料のため駆除のため、スズメをとり続けた歴史があったらしいです。
そういったことから遺伝子的に人間への警戒感が、スズメの脳内にはプログラミングされているのではと書かれています。
ところが公園で、びっくりするような光景に出くわしたのです。
スズメが人間の手から、餌を啄んでいたのです。
それも何度も、何度も・・・。
写真に写そうと試みましたが、その一瞬を掴めませんでした。
帰り道、お買い物のキャリーバックを転がしながら、あれこれ考えていました。
そういえば昔話に「舌切り雀」というのがあります。
「大きいつづら」と「小さいつづら」の、あのお話です。
あそこには、スズメを飼っている心やさしいおじいさんが登場します。
あのお話では、人間とスズメはなかよく共存していたのです。
ということは、こうした情景もありなのかもしれない・・・。
こうして自然と一体化している公園を歩きながらお買い物にいくと、実にさまざまな「考えるための宿題」を与えてくれるのでおもしろいです。