20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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新刊のご紹介(7冊まとめて)

2009年07月27日 | Weblog
 新刊のご紹介をいくつか。
 ご本の写真がトップに一枚しか載せられないので、写真なしでごめんなさい。

★『すみれちゃんのあついなつ』(石井睦美著・偕成社刊)
 なかよしの作家、石井睦美さんの、「すみれちゃん」シリーズ第三弾。
 とにかく、おしゃまで、おしゃれなすみれちゃんがとってもかわいいです。妹のかりんちゃんなんか、食べてしまいたくらいかわいい。
 そんなすみれちゃんのとっておきのお話、6編が入っています。
 黒井健さんの絵も、飾っていおきたいくらいステキです。

★『あんなになかよしだったのに・・・』(かさいまり著 ひさかたチャイルド刊)
 句会のお友だち「満月」さんこと、絵本作家のかさいまりさんの「ひさかたハートフル絵本」の9作目のご本です。
 いま、友だちに向かって吐く「もう遊ばない」。こういった言葉を「ちくちくことば」というのだそうです。それに反して「いっしょに遊ぼう」これは「ふわふわことば」。
 そのちくちくことばに傷つけられている、あるいは傷つけている子どもたちがたくさんいるのだそうです。そういった子どもたちへあたたかな眼差しで送るメッセージ絵本です。

★「大ドロボウ五十五えもんの一日けいさつ署長」(吉田純子著 ポプラ社刊)
 季節風の作家・吉田純子さんの「大ドロボウ」シリーズの第三巻目。
 吉田さんは、どうしてこんなにユーモアがあって、発想がユニークなんでしょう。これは才能です。
 毎回毎回、呆れるくらい新たな発想を思いつかれ、奇抜でおもしろい発想のストーリーが展開されています。今回サイコーだったのは、「ガリコ署長」のキャラ。こういったキャラだてにも驚かされてしまいます。

★『夢見るアイドル』(牧野節子著・角川つばさ文庫刊)
 作家・牧野節子さんの新シリーズの第一巻です。牧野さんはお笑いや音楽の世界に精通していらっしゃること、児童文学界一。
 ですから、このお話でもアイドルを目指すための大切なポイントが的確に書かれています。そこにさまざまな人間関係が展開され・・・。いま大人たちが直面している問題からも目をそらさず書ききっています。ストーリーテラーの牧野さんらしいとっても楽しいシリーズのはじまりです。

★『時空忍者おとめ組2』(越水利江子著・講談社青い鳥文庫刊)
 作家・越水利江子さんの人気シリーズ『時空おとめ組』の第二巻です。なにしろ史実をよく調べていらっしゃるので、読みながら歴史の勉強にもなります。
 信長の時代に現代の女の子3人組がタイムスリップして・・・。
 信長の時代の武将たちの姿も魅力的ですが、知恵や体を使って、互角に生き抜く少女たちの姿も魅力的です。
 更に筆が絶好調です。

★『星空のした、君と手をつなぎ』(光丘真理著・ジャイブピュアフル文庫刊)
 友人の作家・光丘真理さんの「コスモス」シリーズの第三巻、完結編です。
 新しい母とその連れ子「瞬」と主人公「みかげ」の関係を、さまざまな人間を配しながら描いてきた、このシリーズ。最終刊は、義兄妹でありながら恋人同士という、高校生であるふたりが避けては通れない『性」の問題を直視して書いています。
 高校生の友人の妊娠。「生むか生まないか」
 そういった問題を光丘さんらしい視点から切りとっています。

★『ホタルがすきになった日』(国松俊英著・佼成出版社刊)
 ご存知、ノンフィクション作家として第一人者である国松俊英さんの新刊です。
 ユニークな発想と努力の積み重ねで、板橋区に日本一のホタルの飼育施設を作った阿部宣男さんが、なぜ「ホタル」の研究者になっていったのか、そのあたりの足跡と、最初はホタル嫌いだった阿部さんがなぜホタルに夢中になっていったのか。 子どものころから「観察力はすごい」と言われた阿部さんの姿と、ホタルの魅力などが語られています。これを読んでいると、すぐにでもホタルを見に行きたくなってしまいます。

上記のご本、いずれもお薦めです。
皆さま、ぜひこの夏にお読みになってください。 
コメント (6)
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