太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

大村名誉教授ノーベル賞

2015-10-06 07:21:42 | 社会観察

ノーベル医学・生理学賞の受賞が大村智北里大名誉教授に決まった。新聞やTVの報道を見る限り物凄い実績である。また、インタビューの様子を見ると苦労人と言うより何処か余裕があり、育ちの良さが垣間見える。科学は人の役に立つためにとの信念も立派である。微生物がやったことと謙虚なところは我が我が功績と主張し裁判にまでなった受賞者と大違いである。経歴を見る限りエリートとは異なる。不思議なことだが何故東大医学部からこのような人が出て来ないのか。すさまじい偏差値の持ち主も努力×時間に勝てないのか。言いかえれば我々凡才もエリートが10年かけるところを30年かければそれなりに追いつけるという証かも知れない。山梨大出身と言うことと抗寄生虫薬の開発が対象となった聞き思い出すことがある。昔、ネ・ウィン退陣直後の混乱の時期、当時のビルマ(現ミャンンマー)に太陽電池の仕事で調査に行くことになった。民主化の嵐の頃で現地の情報は乏しく、偶然上司の同級生が農業分野でビルマの大学で指導した経験があり話を聴く機会があった。(元60年安保の闘士であり、後に日本の大学で教鞭をとられたK先生だが随分可愛がっていただいた。大学教授時代は穏やかなミニハイドロの研究者でもあり今も健在なんだろうか)その方から「ビルマには顎口虫という皮膚の下を這い回る寄生虫がいる。生の川魚は決して食べないように。この寄生虫は移動するので駆除はできない。もしかかったら山梨大の研究所しか治療できない。たまたま皮膚近くに動いてきたものを切開して取る。運悪く心臓の近くにまで行ってしまうと危ない。」とからかい半分に教えられた。現地の日本人商社マンの自宅に夕食に招待されたとき、この川魚の刺身が出てきた。これは安全だと進められエイヤッで3切れ程食べたが何も起こらなかった。ブラジルに行く予定(実際は行かなかったが)だった時、アマゾン流域だったためこれもJICA派遣のネパールで知り合ったO大微生物研究所の所長に話を聴きに行ったが超危険な昆虫の写真で脅し半分、心配半分で色々教えて頂いた。有名な所長であったが若人にも丁寧で親切で良く可愛がっていただいた。仕事がら権威ある人達に接する機会も多かったが大村教授の記事を読むと二人の先生を思い出さずには居られない。共通しているのは人々を見る目線だろうか。権威になっても決して見下ろしてはいない、同じ目線にある。生意気だった若造の私にも限りなく友情か愛情を注いでくれたように思う。



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