太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

小さな偽装

2015-11-09 08:14:15 | 社会観察

今度は有機肥料の成分偽装である。多分これくらいならという気持ちがあったのだろう。最近、時間があるので昼間のTV映画を録画して見ることが多いが、ストーリー的に面白かったのはインド映画でスラム育ちの少年がクイズ番組で億万長者になって行くものである。今頃その話と思われるだろうが、抑えた演技の主人公青年が素晴らしいし、兄弟愛とかインドの裏社会などが描かれそれなりに面白かった。エンディングでは悪役を含めた出演者全員がインド独特のダンスを、線路上で「キレキレ」にフラッシュモブのように踊るのも重苦しいストーリーと対照的にほっとさせられた。(たけしの映画で似たようなタップダンスシーンがあったような気がするが)

映画でスラムの暮らしぶりを映すところがあったが、ペットボトルの蓋を接着剤のようなもので止めているシーンがあった。30年くらい前、太陽電池の仕事で良くアジアの途上国に出掛けたが、飲み水だけは苦労した。田舎の粗末な店でミネラルウォーターを買う時、先輩から「蓋がツルット開くのは水道や川の水を入れているから要注意、ペキッと蓋が切れるのは安心」と教えられていた。その後沢山の僻地に出掛けたが素直にその教えを信じていた。30年経った今頃、このインド映画で真実を知ることになった。幸い軽い下痢はあっても重症になった事も無く水は大丈夫だったが。因みにミネラルウォーターが無い時はコカコーラ(ペプシも含めれば可也何処でも買える)、それも無い時は缶ビールを(酒が飲めなかった私はこれで酒が多少飲めるようになった)と教わっていた。

昨今偽装問題は巨大なものから小さなものまで真に、浜の真砂は尽きるとも、状態で出てくる。企業の多くは「金儲け」や保身のためであり、弁解の余地は無い。ペットボトルの水はボトルを拾ってきて水を詰め、蓋を接着剤で止めるという手間を考えれば割に合わないという気がするが偽装と言えば偽装である。どちらを許すかと言われれば「産地偽装(工場か川か)」に近いスラムだろう。

これはある大手商社マンから交渉の時に教えられたことであるが「嘘はつくな、ただ都合の悪い事は言わなくてよろしい。」と、これは教訓になった。すべからく善し悪しの線引きは難しい。寅さんの口上ではないが明らかに見透かされる小さな嘘なら可愛げもあるが。



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