朝8時を回ったところで室温は13℃もある。外は小雨だが昨日の余熱もあるのだろが何年かぶりの暖かい大晦日である。地球が丁度太陽の周りを1周した。明日は僅かな誤差はあるが元の位置に戻る。何か特別に目盛りがある訳でもなく人が決めた区切りである。それでも年の終わりには思うところもある。こんな静かな朝でもウクライナやガザ地区の人達は砲撃音に怯えながら1年を終わろうとしている。日本で戦々恐々としているのは政治家くらいではないだろうか。何とか1年やりくりした庶民は平和の有難さを噛みしめなければならない。
「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」徳川家康の遺訓の冒頭である。『論語』の「任重くして道遠し」を基にしたことばだ。責任が重く、実行が困難であることのたとえだが果たして重荷を負うて1周しただろうか。心境を表すなら若山牧水のの有名な短歌「白鳥は かなしからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ」の方が相応しい。青春の孤独と哀歓を詠んだもので今も多くの人の心に残るが青春など遠い昔で想うところは異なる。孤独は少し似ているかも知れないが1年を振り返ると染まず漂うことは何も悲嘆にくれることはない。思い切って海に飛び込むこともできるし太陽に向かって飛び続けるという選択肢もある。漂うことが悪いとばかりは言えないと思っている。
今年最後のブログだが何とか毎日書くだけの気力は継続できた。何名か毎日読んで下さる熱心な方がいてそれも続けられた理由の一つである。毒にも薬にもならないちょっとへそ曲がりの内容ばかりで来年はもう少し役に立つことを書きたいと思っている。ただしこれは新年の抱負ではなく忘年に属する事柄になる可能性大。何はともあれ無事であったことに感謝。