5月30・31日と無線の有志で和歌山ICOMの2つの工場見学に行ってきました。1つ目は、紀ノ川工場。ここは、おもに業務用のハンディートランシーバーを生産している工場で、私達アマチュア無線家が使うものと違います。有田工場よりも新しく大変きれいな工場です。片隅には、タワーが建っていてクリエートデザインの714Xと50メガの八木が乗っていました。ここのコールサインは、JL3YTTです。リグは、IC-7800でワッチしましたが、大変ノイズが少なくすばらしい環境です。運用する人がいるかいないか良くわかりません。
これから、工場の説明をしますが、私が聞いて記憶にあるものですので間違っているものも有るかもしれません。ご容赦を。
さて、工場ですが、紀ノ川も有田も同じですが、1ライン小ロット生産で1つのラインで何機種ものトランシーバーが1日で作られていきます。沢山のラインが分担して作られるのではなく、1ラインではじめから1つの機種を作っていきます。生産から検査・梱包まで1つのラインです。工場全体で負荷をかける事(通常より早いスピードでラインが動いている事)でによって、ラインの生産ミスを防ぎ製品の品質を高めていく方法を採っています。ですから、かなずラインが一時停止します。(不具合を見つけた人が惜しげもなく停止ボタンを押す)その時の不具合を徹底的に調べ解決してラインを始動させます。もし、そのラインで不良品が5つ以上出た場合は、完全にラインを停止し、不具合を突き止め品質向上を目指しているようです。また、抜き打ち検査で完成品を調べ上げ不具合がないかも確認されています。徹底的な品質管理を行っているようです。検査用の機材は、「これでもか」と言うぐらいおおくあります。
コスト管理ですが、これも徹底してリアルタイムに稼動してからその時間の目標生産台数がつねに提示され現在の生産が、目標を下回ると色が青から赤に変わります。また、1日の各ラインの生産台数が提示され、目標生産台数が下回るとそのらいは、赤字ラインとして提示されます。まぁ、「明日は、目標をクリアして黒字ラインにしてください。」と言うことでしょう。有田工場では、ライン停止1分いくらと張り紙がされています。
社員は、出勤すると静電気防止装置に乗り静電気を放出します、これを行わないとお昼のお弁当の注文が出来ません。それに、ラインにはアースがあり社員は、いつもアースに繋がれている状態でここでも静電気を防止しています。
次に有田工場ですが、紀ノ川工場よりも古いのに関わらずここも大変きれいな工場です。ここでは、私達がいつも使っているアマチュア無線機と業務用の固定器やモービル機を作っています。有田工場も紀の川工場と同じく1ライン小ロット生産です。この日は、業務用の固定器が生産されていましたが1ラインでIC-7100が生産されていました。
有田工場では、無線機の中枢プリント基板を作っていますが、これが、すべて自動化され目に見えない速さで部品の取り付けから半田まですべて行っています。ここで出来たプリント基板は、厳重な検査をへて紀ノ川工場へ送られます。このラインのみ昼夜稼動しています。このラインも数ラインあります。
さて、IC-7851などの高級機は、どのように生産されているのか、そのラインも見せてもらいました。残念ながらこの日は、別の業務機を生産していましたが、熟練した社員さんが8名ですべて行っています。IC-7851は、たしか1日12台くらい生産できるようです。
全体に感じたことは、社長や工場長・担当社員の方が、大変気さくで質問に何でも答えてくれました。また、廊下などですれちがう社員の方もいつもこんにちはと挨拶をしてくれ、社員教育も徹底してるなと言うことです。
和歌山ICOMのみなさん、大変ありがとうございました。心からお礼申し上げます。そして、本社からわざわざ来ていろいろセットして頂いた名前は差し控えますが某部長、ありがとうございました。
番外編ですが、IC PW-1ですが、生産されています。写真撮り忘れましたが、倉庫に3台保管されていました。