共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

今日はベートーヴェンの誕生日〜名曲の先陣を切る《ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調》

2022年12月16日 18時15分18秒 | 音楽
今日も安定した晴天に恵まれました。小学校の子どもたちも元気いっぱいに走り回ったり、勉強したりしていました。

そんな中で今日は音楽の時間があったのですが、その時にベートーヴェンの《メヌエット》を鑑賞することになりました。それで、何かの拍子で私が話すことになって少しだけベートーヴェンについて話したのですが、最後に

「因みに今日は



ベートーヴェンの誕生日なんですよ。」

と付け加えたら

「えぇ〜っ!?」

と大騒ぎになってしまいました。

余計なこと言っちゃった…と後悔したのですが、次の瞬間子どもたちが

「♪ハッピーバースデートゥーユー、ハッピーバースデートゥーユー、ハッピーバースデー ディア ベートーヴェ〜ン、ハッピーバースデートゥーユー、おめでと〜う👏!!」

と大合唱しました。これには担任の先生も含めて全員で大笑いになり、結果的に和やかな雰囲気で授業を終えることができました。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770〜1827)は1770年の今日、ドイツのボンで生まれました。その後の生涯や活躍については、改めてここでつらつら書くことでもないかと思います。

若い頃のベートーヴェンは、作曲家と共にピアニストとして名を馳せていました。そして、生涯に32曲のピアノソナタを残していますが、今日はその中から記念すべき第1番のソナタをご紹介しようと思います。

《ピアノソナタ第1番 ヘ短調 作品2-1》は、ベートーヴェンが22歳の1795年に完成させた作品です。

1792年11月、ベートーヴェンはフランツ・ヨーゼフ・ハイドンに師事するために故郷のボンを離れて音楽の都ウィーンへ赴きました。しかし、当時多忙を極めていたハイドンがベートーヴェンに施した指導は決して期待に応えるものではなかったようで、後にベートーヴェンは

「ハイドンからは何も学ぶところはなかった」

とさえ口にするようになりました。その後、ハイドンの門下を飛び出したベートーヴェンはヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガーやアントニオ・サリエリらに師事しましたが、1795年にハイドンがイギリスへの演奏旅行から帰国すると、同年に完成した3曲のピアノソナタをかつての師に献呈しました。この3曲が作品2としてまとめられ、翌1796年にウィーンのアルタリアから出版されました。

この第1番のソナタは劇的、悲劇的に書かれていて、《悲愴》や《熱情》といった後の時代の作風を強く予感させる内容となっています。♭が4つも並ぶヘ短調という調性を採用した背景には、自作の曲を演奏するピアニストとして聴衆により強い印象を残そうというベートーヴェンの野心が窺われます。

そんなわけで、今日はベートーヴェンの《ピアノソナタ第1番 ヘ短調 作品2-1》を、フォルテピアノによる演奏でお聴きいただきたいと思います。若きベートーヴェンの野心みなぎる力作を、作曲当初を彷彿とさせる古楽器の響きでお楽しみください。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新ネタ塗り絵、始めました

2022年12月15日 17時30分25秒 | 日記
今日は2つ目の放課後子ども教室のある日です。昨日の強風が収まった冬晴れの空の下、教室まで歩いて向かいました。

放課後子ども教室では、先ず来た子どもたちに宿題をやらせます。そして、宿題が終わった子たちは時間までいろいろなことをして楽しみます。そのために教室には迷路や塗り絵、間違い探しといった様々なプリントが用意されています。

これまでにもポケモンやすみっコぐらし、ミニヨンズといったいろんな塗り絵を用意していました。ただ、さすがにそれらも一通りやり尽くしてしまっていて、子どもたちがそれとなく飽きてきているのが見て取れるようにもなってきてしまっていました。

そんなマンネリを打破すべく、先日書店に行っていろいろと塗り絵を物色してみました。すると、



意外といろいろな塗り絵があったので、まとめて購入してみました。

かいけつゾロリやアンパンマン、ドラえもんなどの塗り絵も用意していたのですが、子どもたちが一番食いついたのはマリオカートやスプラトゥーンといったゲーム系の塗り絵でした。よく見ると、子どもたちが持っている筆箱や下敷きやクリアファイルといった文具にそうしたキャラクターがプリントされていたので、アニメキャラよりもゲームキャラなのでしょう。

とりあえず、子どもたちは新ネタを喜んでくれたようで何よりでした。最後にこちらでも《おさるのかごや》を歌ってからサヨウナラをして、後片付けとミーティングを終えて退勤しました。

帰りに無人直売所のみかんを買って最寄り駅まで向かうと、



夕映えの中に富士山のシルエットが美しく聳えていました。冬らしい冷たく澄んだ空気の中で見る富士山の夕景は、また格別です。

年末が近づいていることもあってか、明日は全学年5時間授業でいつもよりも早く小学校が終わります。その分早くに帰宅したら、美味しいみかんをいただきながらゆっくり過ごそうと思っています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新登場!風味豊かな『栗のパンナコッタ』@横浜あざみ野《雫ノ香珈琲》

2022年12月14日 18時25分18秒 | カフェ
今日はものすごく風の強い一日でした。小学校の体育の時間に外に出ると凄まじい風でボールが飛ばされていきましたし、室内にいても換気のために少し開けた窓の隙間からヒューヒューと音を立てて先生の声が聞き取りづらくなるくらいでした。

そんな陽気も影響したのか、今日はあちこちで子どもたちが諍いをおこしました。やれ給食の盛りが違うだの、やれドッヂボールでズルしたのしないのだの…こちらから見ればどれをとっても取るに足らないような些細なことですが、何だか妙に子どもたちがピリピリしていたのです。

おまけに、先生方がきちんと間に入って話をつけようとしているにも拘わらずエキサイトした子どもたちが自身の主張を曲げずに一方的にしゃべりまくるので、いつまで経っても収拾がつかないのです。こういう時に先生が本格的に怒ってしまうと最後通牒になって空気が最悪になるので、ここは仕方なく私が大きな声を出すことになりました。

一呼吸おいて自分で出せるMAXの声で騒ぐ子どもたちを一喝したら、それまでどうしようもなくカオスだったその場が一瞬で静まり返りました。これでも大学時代に声楽のレッスンを受けていたので発声にはそこそこ自信があるのですが、自分でもちょっとやりすぎたかな…と思うくらいの大音量が出てしまったのは誤算でした(汗)。

そんなシッチャカメッチャカな小学校勤務をどうにかこうにか終えて後片付けをしてから、横浜あざみ野の音楽教室に移動しました。そして、いつものように《雫ノ香珈琲》に立ち寄りました。

メニューを開くと、先週はなかったものが新登場していました。それが



『栗のパンナコッタ』です。

栗の甘露煮やマロンクリームがトッピングされた甘さ控えめのパンナコッタはパンナコッタにもにも栗が練りこまれていて、いろいろな栗の風味が口いっぱいに広がります。今日は



今月のおすすめコーヒーのコスタリカ・フローラルハニーと一緒に、美味しく堪能しました。

いろいろあって疲れた身体に、美味しいコーヒーとスイーツが沁みました。できることなら、この美味しいコーヒーを水筒に入れて学校に持っていきたいくらいです(泣)。

日が落ちて、更に寒くなってきました。教室を終えたら、急いで家に帰ろうと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これもひとつの『みかん』のかたち

2022年12月13日 19時55分05秒 | スイーツ
朝のうち降っていた冷たい雨も午後には予報通りあがって、夕方頃には晴れ間ものぞくようになりました。今日は放課後子ども教室があってミニクリスマスツリー作りをしたのですが、子どもたちは思い思いに飾りつけをしながら楽しんでいました。

子どもたちが帰った後で片付けやミーティングをしてから夕闇迫る中を小田原駅に向かい、電車で帰宅してきました。本厚木に到着してから簡単な買い物をして帰宅してきました。

ここ最近は、木曜日の放課後子ども教室の時に買ってきている無人直売所のみかんが楽しみになっています。ただ、当然ですが食べてしまえば無くなっていくわけで、今回のストックも昨日無くなってしまっていました。

そんな中で、たまたま目に留まったのが



セブンイレブンで販売されている『みかんサンド』です。フルーツサンドはよく見かけますが、みかんだけをサンドしたものは珍しくて、思わず手が伸びました。

無人直売所で購入してくるのは酸味の効いた温州みかんですが、こちらはフルーツサンドにすることもあって甘めのみかんが使われています。これはこれで美味しいのですが、私はやはり温州みかんが好きです。

明後日にはまた二つ目の放課後子ども教室に出勤するので、その時にまた無人直売所に寄ってこようと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

28回目の今年の漢字は『戦』

2022年12月12日 17時35分17秒 | 日記
今日も穏やかに晴れた一日となりました。そんな中、今年も世相を表す『今年の漢字』が発表されました。

京都・清水寺の森清範貫主が登場して揮毫した今年1位に選ばれた文字は



応募総数約22万票のうち1万804票を集めた『戦』でした。今年2月から続いているウクライナとロシアとの不毛な戦や北朝鮮からの相次ぐミサイル攻撃も勿論ですが、北京冬季五輪や先日行われたサッカーW杯での日本代表の活躍も反映されたようです。

因みに2位以下は

2位「安」(1万616票)
3位「楽」(7999票)
4位「高」(3779票)
5位「争」(3661票)

という結果でした。『戦』はアメリカの同時多発テロが発生した2001年以来、2度目の1位だということです。

『今年の漢字』は1995年から年末の風物詩として毎年清水寺で開催されていて、今年で28回目となります。揮毫後に森清範貫主ご自身は

「今年は『乱』だと思って、それを練習していた。」

と仰っていましたが、まぁ『乱』よりはよかったのではないでしょうか。

この『今年の漢字』が発表されると、いよいよ年末感が強まってきます。そういえば今年はまだ年賀状の準備もしていませんから、いい加減急いで作らないと…。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水戸の銘菓!『吉原殿中』

2022年12月11日 17時15分45秒 | スイーツ
今朝は冷え込みましたが、日中になるとそこそこ暖かな気持ちのいい日和となりました。なので洗濯をしよう…と思ったら、洗濯洗剤が切れていたので買いに行くことにしました(汗)。

どうせなら他の買い物も一緒に済ませてしまおうと、本厚木駅前まで出かけることにしました。必要なものを全て買い終えてから、



先日もご紹介した《千石屋》に足を運んでみることにしました。

こちらの魅力のひとつは今では珍しくなったお菓子の量り売りですが、もうひとつは珍しい各地のお菓子を取り揃えてあることです。先日ご紹介した愛知の『松永のしるこサンド』もそうですが、私がここに通っていた一番の理由は



私の郷里茨城県の銘菓のひとつ『吉原殿中』が常設されていたことです。

『吉原殿中』は茨城県水戸市の銘菓のひとつで、簡単に言うと筒状にした「おこし」にきな粉をまぶしたものです。包装を解くと



手を汚さないためのオブラートに包まれた吉原殿中が出てきますが、私は子どもの頃からこの『食べられる紙=オブラート』の食感も含めて、このお菓子が大好きでした。

この『吉原殿中』の起源は、江戸時代にまで遡ります。そしてそこには、徳川御三家のひとつだった水戸徳川家が大きく関わっています。

江戸時代末期の水戸藩九代藩主・徳川斉昭公は、民百姓が日夜汗と泥にまみれ働く尊い姿に心うたれていました。そこで自ら青銅で作った「農人形」(農夫の像)に最初の一箸のご飯を食事の度に供え、五穀の有り難さと農民の労に感謝していたそうです。

その農人形にお供えしたご飯をもったいないと、吉原という名の奥女中がそのご飯粒を乾燥させて焼いてきな粉をまぶしたお菓子を作りました。それを斉昭公に召し上がっていただいたところ、日頃から質素倹約を旨としていた斉昭公は大変喜ばれ、そのお菓子に『吉原殿中』と名付けた…と言われています。

地味なお菓子ですが、滋味深く懐かしい味です。千石屋さんが閉店・廃業してしまったら今までのように気軽に買い求めることはできなくなりますから、

『次からは何処で殿中を買おうか…』

と、今から哀しくなってきてしまいます…(泣)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日はセザール・フランク200回目の誕生日〜ティボー&コルトーコンビによる《ヴァイオリン・ソナタ イ長調》

2022年12月10日 17時25分17秒 | 音楽
今日も朝から冷え込みました。今年は南米沖の太平洋でラニーニャ現象が起きているとのことで、着実に寒い冬らしい冬になる様相を呈してきています。

ところで、今日12月10日はセザール・フランクの誕生日です。



セザール=オーギュスト=ジャン=ギヨーム=ユベール・フランク(1822〜1890)はベルギーで生まれ、フランスで活躍した作曲家・オルガニストです。

セザール・フランクは今からちょうど200年前の今日、ネーデルラント連合王国のリエージュに生まれました。12歳になった1834年には、リエージュで早くも最初のコンサートを開いています。

セザールは弟のジョゼフ(1825〜1891)と共に幼くしてピアノの才能を示し、父は彼らをリストのような大ピアニストにすべく英才教育を行いました。1834年にはリエージュ王立音楽院を卒業し、1835年に一家でパリに移住するとアントニーン・レイハなどに教えを受けました。

1837年にパリ音楽院に入学し作曲、ピアノ、オルガンなどを学んだフランクは1842年に音楽院を退学し帰郷しましたが、1844年には再びパリに戻って活動しました。その後作曲家志望を固めましたが、父親の意に沿わない結婚をしたことなどから父親とは決別することとなりました。

リストやショパンにも才能を注目されたフランクでしたが、本人はピアノ教師として、またその後は教会オルガニストとして倹しい生活を送りました。この間、作曲家としてはオラトリオなど宗教音楽を中心に手がけるとともに、フランス国内を広く旅して



フランスのオルガン製造者アリスティド・カヴァイエ=コル(1811〜1899年)が製作・設置したオルガンを紹介して回りました。

1858年にはサント・クロチルド聖堂のオルガニストの職に就き、その職には生涯にわたって留まりました。1871年にはサン=サーンスやフォーレらとともに『フランス国民音楽協会』の設立に加わり、1872年には母校パリ音楽院の教授にも迎えられました。

最晩年の1885年ごろから《ヴァイオリン・ソナタ イ長調》や《交響曲ニ短調》など、現在よく知られる代表作を次々に作曲して注目されるようになりました。彼の弟子のヴァンサン・ダンディ、エルネスト・ショーソン、ガブリエル・ピエルネ、アンリ・デュパルク、ギー・ロパルツや、その影響を受けたアルベリク・マニャールらは“フランキスト”と呼ばれ、のちにクロード・ドビュッシーらの印象主義音楽と対抗することになりました。

さて、フランクの作品といえばオルガンの名曲か思い浮かびますが、弦楽器奏者の端くれとしてフランクといえば何をおいても《ヴァイオリン・ソナタ イ長調》が筆頭に思い浮かびます。

《ヴァイオリンソナタ イ長調》はフランクが、1886年に作曲したヴァイオリンとピアノのためのソナタです。フランス系のヴァイオリンソナタの最高傑作といわれる作品で、同郷の後輩であるヴァイオリニストのウジェーヌ・イザイの結婚祝いとして作曲・献呈され、初演は1886年12月16日にイザイによってブリュッセルで行われました。

このソナタはピアノとヴァイオリンの音楽的内容が対等で、ピアノはヴァイオリンの伴奏ではなく、またヴァイオリンも単なる独奏楽器ではありません。なので、単なるヴァイオリン・ソナタというよりピアノとヴァイオリンのための二重奏曲とでも呼ぶべき大曲です。

この作品はヴァイオリンソナタの域を超えて、チェロやフルートなど様々な楽器のために編曲されています。元々のヴァイオリンの響きとは違ってきますが、そうしてまでもこの作品を演奏したいという思いにさせるほどの魅力を、この愛すべき楽曲は持っています。

また、ヴァイオリン・ソナタとしても古今東西の名だたる演奏家たちがレコーディングを遺していて、数多くの名演に恵まれている作品のひとつでもあります。個人的に好きなのは



アイザック・スターン(1920〜2001)のヴァイオリンと



長年スターンの女房役を務めたアレクサンダー・ザーキン(1940〜1977)のピアノによるものですが、古い時代の名盤として知られているもののひとつに、



ジャック・ティボー(1880〜1953)のヴァイオリンと



アルフレッド・ドニ・コルトー(1877〜1962)のピアノによるものがあります。

というわけで、フランクの生誕200年目のアニバーサリーである今日は、そのティボー&コルトーの名コンビによる演奏をお聴きいただきたいと思います。共に20世紀フランスを代表する名手たちによる、1929年にパリで録音されたフランクのヴァイオリン・ソナタの伝説の名盤をお楽しみください。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子どもたちに感じてもらいたい《冬景色》

2022年12月09日 18時18分18秒 | 音楽
今日も気持ちのいい晴天に恵まれました。その分放射冷却も進み、朝晩は冷え込みました。

そんな中、



今日から5年生の音楽の時間に《冬景色》を歌うことになりました。昨今の冬らしい寒さの中で歌うには、こんなに相応しい作品はありません。

ところが、教科書を開いて歌詞を読み始めた子どもたちの頭の上に、次々と?マークが飛び交いはじめてしまいました。何がおきているのかと思って様子を見ていると

「さぎりきゆるみなとえのふねにしろしあさのしもげに…」

と、まるでドラクエの復活の呪文のようなことをゴニョゴニョ言っているのです。

確かに《冬景色》の歌詞は



といった感じの文語調なので、小学生には字面を読んでいるだけでは何のことやら分からなくなるのも無理はありません。それに、そもそも『早霧』とか『港江』とかいう単語そのものも何のことだか分かっていないようでした。

ましてや支援級の子どもたちにとっては何が何やら…といった具合で、教科書を床に投げつけかねないような苛つきを見せ始めていました。なので、

「歌詞の意味なんか分からなくていいから、とりあえずメロディだけでも追いかけて歌っておきな。」

とだけ伝えて、ハミングで歌わせることにして何とかしました。

昨今、音楽の教科書から文部省唱歌がどんどん駆逐されています。日本の教育を担う文部省が『日本語の美しさ』を歌い上げた文部省唱歌を否定していることは信じられませんし、ありえません。

もしかしたら、今後こうした生き残った数少ない唱歌も

「現代の子どもたちには歌詞が難し過ぎる」

といったくだらない理由で駆逐されてしまいかねません。本気でそんなことをしようものなら、文部省官僚を束ねて火を点けて燃してやろうかとすら思います。

これから何度か歌の練習をして、年明けにはこの曲で歌のテストをする予定です。それまでに少しずつ、この曲の歌詞とメロディの美しさを感じてもらえるように頑張ってみようと思います。

そんなわけで、今日はその《冬景色》をお聴きいただきたいと思います。国から邪険にされ続けている文部省唱歌の美しい詩と音楽の世界観を、改めてお聴きください。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富嶽の影と望月と

2022年12月08日 17時35分17秒 | 日記
今日は、いつも勤務している小学校とは別の小学校の放課後子ども教室のある日でした。かなり長閑なところにある小学校なのですがそれでも新型コロナとは決して無縁ではなく、学級閉鎖になったり家族間濃厚接触者の疑いで休むよう指示される子がいたりで、なかなか事態が落ち着きません。

それでも、子どもたちは教室で宿題をしたり遊んだりして、思い思いの時間を過ごしていました。今日は工作の時間も設けて子どもたちに折り紙でサンタさんを作らせたり、最後にこちらでも《おさるのかごや》を歌わせたりして楽しく終了しました。

後片付けを済ませて最寄り駅まで歩いていると、真正面の夕空に



雄大な富士山のシルエットが浮かんでいました。しばらくその姿を眺めながら何の気なしに後ろを振り返ってみたら、



山の端から昇ってきた満月が川面をキラキラと照らしていて、そのすぐ側に火星も赤く輝いていました。

あまりの美しい光景にしばし見惚れていたら辺りがすっかり暗くなってしまっていて、慌てて最寄り駅まで向かいました。道すがら調べてみたら今日は今年最後の満月のようで、コールドムーンとも呼ばれるもののようでした。

今日は空気も澄んでいますから、冴え冴えとした満月を堪能することができそうです。ただ風はかなり冷たいので、外で月を愛でるにはしっかりとした装備が必要です(汗)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リニューアルした12月のお楽しみ『りんごのワッフル』@横浜あざみ野《雫ノ香珈琲》

2022年12月07日 18時40分18秒 | カフェ
今日は穏やかな晴天に恵まれた一日となりました。小学校の子どもたちものびのびとしていましたが、それでも体育の授業で体操服に着替えると震えながら

「寒い〜〜っ!」

と大騒ぎしていました(笑)。

そんな小学校勤務を終えて片付けを済ませてから、横浜あざみ野の音楽教室に移動しました。そして、いつものように《雫ノ香珈琲》に立ち寄りました。

こちらのお店で12月になると登場するのが『りんごのワッフル』です。今年も待ちに待った12月になったのでオーダーしてみることにしたのですが、いざ登場したら



大幅にリニューアルしていました。

今まではりんごのコンポートにカスタードクリームとシナモンパウダーがトッピングされていたのですが、今年はシナモンの代わりにキャラメルソースがトッピングされていました。いただいてみると自家製のりんごのコンポートと苦さの際立つキャラメルソースとの相性が絶妙で、何故今までこういう組み合わせがなかったのかと思わされるほどです。

今日は今月のおすすめコーヒーのコスタリカ・フローラルハニーと共に、美味しく堪能しました。ブラックでもふんわりとした甘い香りがたつコーヒーと、キャラメルソースのほろ苦さが心地よいワッフルとのコンビネーションは絶妙です。

昼間はそこそこ暖かかったものの、日が落ちてからは風の冷たさが際立ってきました。新型コロナウィルスの新規罹患者数も昨今高止まりしていることもあるので、寒さにやられてしまわないように体調管理には十分に気をつけようと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小田原っ子が知らなかった《おさるのかごや》

2022年12月06日 17時15分17秒 | 音楽
今日もまた寒い一日となりました。小田原の小学校の教室でも遂に石油ファンヒーターが稼働し始め、子どもたちはみんなその前で暖を取っていました。

今日は放課後子ども教室がある日でした。全部終えて片付けをしてから帰りの歌の時間になったのですが、先週まで歌っていた《もみじ》から《おさるのかごや》に替えてみることにしました。

とりあえず一番だけ歌って

「この曲、知っでる人✋。」

と聞いてみたのですが、手を挙げた子どもはほんの少しだけでした。あとの子たちは聞いたことのあるような無いような…という微妙な反応でした。

正直、ちょっとショックでした。何しろ歌詞に『小田原提灯』が練りこまれていますし、そのことから



JR小田原駅東海道線の発車メロディにまで使われているというのに、小田原に住んでいる子どもたちの認知度がこんなものだったとは…。

小田原の名物はいくつもありますが、その一つが小田原提灯です。JR小田原駅の改札口のところにも



巨大な小田原提灯が提げられています。

そんなものが練りこまれている歌を、小田原に住んでいる子どもたちが知らないのは何とも勿体ない!ということで、今日から歌わせることにしました。ところが、スマホで小田原駅の駅メロを聴かせた途端

「知ってる〜!」

の大合唱、要はメロディは知っていたものの、曲のタイトルがうろ覚えなだけだったようで、先生は思わずズッコケました(汗)。

それでも気を取り直しで、みんなで《おさるのかごや》を歌いました。本当は4番まであるのですが、ちょっと長いのでワンコーラスずつ区切って練習することにしました。

この歌を歌わせる目的には、勿論郷土ゆかりの歌を子どもたちに知ってもらうことが第一です。しかしそれとは別に、この歌を元にして来月に子どもたちにやらせようと企んでいる…基、計画していることがあるので、こうして歌わせるのはその計画の前哨戦でもあります。

そんなわけで、今日は童謡《おさるのかごや》をお聴きいただきたいと思います。この歌にのせてどんなことをやらかす…基、どんなことを企んでいる…ではなく、どんなことをやろうとしているのかは、ヒ・ミ・ツです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒さに沁みるチゲ味噌ラーメン

2022年12月05日 18時00分18秒 | グルメ
いやぁ…寒い((( ´+﹏+`)))。今日は最高気温が遂に10℃を超えることはなく、先日吹きさらしの皇居に行った時より更に寒さが身に沁みる一日となりました。

それでも昼間は室内であれこれと動いていたこともあってか、あまり寒さを感じずに済んでいました。しかし、仕事を終えて外に出ると、さすがに寒さが身体に堪えるようになってきました。

そんな寒さの中、今日は中華料理チェーンの日高屋に入って



チゲ味噌ラーメンを食べてきました。辛味の効いた味噌ラーメンにミニチャーハンと餃子もつけて、身体の中から温まりました。

天気予報によると、明日は日差しも出て多少暖かくなるようです。小学校の子どもたちも寒さに震えていますから、少しでも過ごしやすい陽気になってくれることを願うばかりです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なんだか食べたいマックのグラコロ

2022年12月04日 17時25分17秒 | グルメ
今日の朝はかなり冷え込みましたが、昼頃になると昨日よりは暖かくなりました。それでも最高気温は20℃に届くことはなく、夕方頃にはまた上着が欲しくなる気温となりました。

さて、この時期になると登場するのが



マクドナルドのグラタンコロッケバーガー、グラコロです。私は普段殆どマクドナルドを利用しないのですが、秋の月見バーガーとこのグラコロは無性に食べたくなります。

柔らかなバンズにサンドされたグラタンコロッケと千切りキャベツにソースがかかっただけの至ってシンプルなバーガーですが、そのシンプルさ故に惹かれるものがあります。元来クリームコロッケ好きだということも、恐らく要因の一つになっているのではないかとも思います。

さて、明日からまた一週間が始まります。終業式まで子どもたちが全員元気よく学校に来られるよう、願って止みません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3年ぶりの皇居乾通り一般公開へ

2022年12月03日 16時30分16秒 | 日記
今日は昨日にも増して寒くなりました。そんな中、今日は3年ぶりに開催された皇居乾通りの一般公開に出かけました。

地下鉄千代田線二重橋前駅を出て皇居方面へ向かい、先ずは



定番の二重橋の撮影をしてみました。それから入場口へ向かったのですが、さぞかし混んでいるかと思いきや



全く人が並んでおらず、スイスイと荷物チェックと金属探知機チェックを受けて



入場口へと向かいました。



巨大な坂下門をくぐって進むと、



左に皇居宮殿車寄せが見えてきます。そこから更に進んで、左に



宮内庁庁舎、右に



富士見櫓を見ながら進むと、



目指す乾通りが見えてきます。

乾通りに入ると道の左右に様々な広葉樹が植えられていて、



見頃になったイロハモミジやカエデ、イチョウを楽しむことができました。ちょっと驚いたのが、同じ沿道に



フユザクラが咲いていて、



桜と紅葉を同時に見られるという不思議な光景がありました。

そこから進むと通りの左手に局門(つぼねもん)という古い門があるのですが、そこだけ切り取って撮影すると、



まるで京都のどこかの古刹のような佇まいです。その周りにも



赤や黄色に色づいた木々を楽しむことができました。

通りの右手に堀を見ながら進むと



富士見多聞櫓(ふじみたもんやぐら)と見事に色づいたイロハモミジがあり、その隣には





シキザクラの花も咲いていました。

コロナ禍前は途中から皇居東御苑に渡ったりといろいろなところを見ることができたのですが、今回は乾通りをひたすら直進するだけのコースとなっていました。なので、しばらくすると



コースの向こうに、もう終点の乾門が見えてきました。



この乾門はかつては皇族方の出入りにも使われていたというなかなか趣深い建築物で、その周囲には



イロハモミジやトウカエデが美しく色づき、



真っ赤な山茶花も見られました。



乾門を出てから北の丸公園方面へ向かうと



公園内にも様々に紅葉が見られ、



色鮮やかなツワブキの花も咲いていました。本当はもう少し散策してみたかったのですが、あまりにも寒かったので断念して帰宅したのでありました…((´+﹏+`))。

この皇居乾通り一般公開は、明日まで開催されています。何しろ風を避けるものが一切無いので、お出かけの際は防寒対策を万全にしてください(笑)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

未明の朗報!

2022年12月02日 17時30分45秒 | 日記
今朝方、とんでもないニュースが飛びこんできました。ちょうど小田原に出勤しようとしていたら、つけっぱなしになっていたテレビの画面に

『サッカーW杯、日本代表予選突破』

というニュース速報が表示されたのです。

一瞬、何のことだか理解が追いつかず、頭の中が?だらけになったのですが、その後のニュースで日本代表が強豪スペインに勝ったというではありませんか!後に知ったことですが、日本がFIFAランキング一桁台の国に勝ったのは初めてのことなのだそうで(日本=24位・スペイン7位)、それだけでも大変なことがおきたことが分かります。

この結果、



日本は何とグループを首位で勝ち上がることとなりました。正直、予選が始まった時にはまさかとは思っていましたが、こんなことって本当におこるんですね。

小学校に出勤したら、サッカー日本代表のユニフォームを着た子どもたちが何人もいました。子どもたちだけでなく先生方も何人か青いユニフォームを着ていて、休み時間に子どもたちと盛り上がっていました。

それにしても『ドーハの悲劇』を知っている世代の人間としては、日本のサッカーがこんなジャイアントキリングをおこしたことに隔世の感があります。ましてや、今回の日本代表監督が『ドーハの悲劇』の只中に選手としていた森保一氏だということに、言い様のない因縁めいたものを感じずにはいられません。

次の試合は12月6日の0時、対戦相手は前回大会準優勝のクロアチアです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする