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試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3757,3755,3752[3758F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (パンタグラフ換装施工)

2018-11-07 21:47:20 | 京成線:3700形
初成功。

グリーンマックス製京成3700形3758F現行仕様(3次車:3758F)を入場させた。
3758Fは3768F後期仕様(3次車→中期仕様:3768F-1)との部品振替で後期リニューアル工事施工編成化された。
グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの換装も行われ種車である旧3798F現行仕様(4次車)の面影は薄くなっている。


京成3700形3758F 3次車 現行仕様。
3758F:[3758]-[3757]-[3756]-[3755]-[3754]-[3753]-[3752]-[3751]。
※後期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。

現在仕掛中の3788F後期仕様(3次車:3788F←3768F)を併せリニューアル工事施工編成は4本に増強される。
まだ3788Fはプロトタイプ策定中で後期仕様か現行仕様に振り分けるか決定していなかった。
PT-4804形パンタグラフへの避雷器取付は暫定措置に留まる。
ここで各リニューアル工事施工編成の推移を確認しプロトタイプ確定に結び付ける。
3708F現行仕様(1次車:3708F-2)は唯一の前期リニューアル工事施工編成である。
3700形では最初にPT-7131形パンタグラフへ換装された編成でもあり現状維持が決定した。
一方後期リニューアル工事施工編成は3758F,3768F-2,3788Fの3次車3編成体制へ変わる。
3758F,3768F-2は共にPT-7131形パンタグラフ換装編成の現行仕様で揃っていた。


入工中の3787,3757 (3788F,3758F)。

3758Fが改修入場した当初はプロトタイプを後期仕様のPT-4804形パンタグラフ搭載編成に据えた。
これは後期リニューアル工事施工編成のプロトタイプ細分化が名目であった。
しかし3755用のPT-4804形パンタグラフが破損しグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの交換を行った。
3788Fを後期仕様で出場させれば3758Fの当初計画を再現できた。
ところが実車は3788Fのリニューアル工事施工と3708FがPT-7131形パンタグラフ化された時期が重複していた。
現状のまま3788Fを出場させると3708F-2との離合が微妙になる。
そこで3758FをPT-4804形パンタグラフ搭載編成へ改装し3788Fにて現行仕様の補填を図る。


僅かに色温度が異なる屋根板 (3787,3757)。

3758Fはステッカーの再用指向により運行時間帯が限られる[55K 快速特急 西馬込]表示を採用した。
[55K 西馬込]は[快特]時代から設定されている運用でもあり後期仕様化に何ら支障しない。
既に3787以下6両は後期仕様で成立していたためM1車系の屋根板交換とする簡便な方法を考えていた。
前途の通り3758Fは3798F中期仕様(旧製品)を改番し出場させた。
3768F後期仕様とはリリースに大きな時間差があり微妙なLOT差の発見に至る。
屋根板は若干の色温度差が見られ振替対応では編成見附を悪くさせてしまう。
よって作業の手間は諦めパンタグラフ交換を選択した。


成田寄のパンタグラフを交換した屋根板 (3757)。

入場順は3788Fの第一次整備でPT-4804形パンタグラフの嵌合に苦戦した都合により3757,3787から成田寄に向けて進める。
3788FのM1車系では屋根板に手を着けずパンタグラフを再搭載させており製品仕様と変わらない。
従ってPT-4804形パンタグラフの撤去は容易かった。
交換対象となる3758Fは改修で急遽PT-7131形パンタグラフ換装編成の選択に迫られた。
PT-71C形パンタグラフはPT-4804形パンタグラフより取付脚が太く屋根板に小細工を施している。
将来の後期仕様化を考慮しパンタグラフ取付孔にテーパーを設けPT-4804形パンタグラフも装着可能とした。




3757後期仕様リニューアル工事施工車(3758F:PT-4804形パンタグラフ換装施工)。

テーパーを有するパンタグラフ取付孔が最大限に活かされる機会だと思われた。
しかし屋根板表面側を太径化した影響により安定性が保てない。
一応裏面での支持は的中し自然落下だけは免れた。
課題は操作性の悪さで上昇時の脱落防止策が必要となる。
幸い支点が有効でありパンタグラフ取付脚へ微量のゴム系接着剤を絡め固定した。
固着後は上野寄,成田寄とも製品同等の手応えに変わった。
3758Fでの屋根板小細工は不発に終わった。
ただ3757の竣工で後期仕様化は可能だと掴めている。


形状を保てなくなったPT-71C形パンタグラフ (3787:上野寄)。

3757から捻出したPT-71C形パンタグラフを3787へ移設する。
ここでもLOT差が現れ3787の屋根板はパンタグラフ取付孔拡大を行わずに済んでいる。
但し3757で強引に押し込んだ影響と思われるパンタグラフの不具合を引き起こした。
上野寄に装着したPT-71C形パンタグラフは上昇姿勢はおろか中段も維持できなくなる状態に陥らせた。
オールプラスチック製のPT-71C形パンタグラフは摩擦力を失い直ぐに座屈してしまう。
元々シングルアーム式パンタグラフの取扱いに難儀していた。
そのため屋根板振替が第一案に浮かんだ程であった。


入工中の3755,3785 (3758F,3788F)。

グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフの予備品は無く修復するしかない。
しかし数多くを破損させたシングルアーム式パンタグラフの復旧例は全く無かった。
どの様な仕組みで形状を保たせているかさえ判っておらずこの時点での修繕は見送った。
続いてM1’車の3755,3785を入場させる。
3758Fに装着したPT-71C形パンタグラフは全て嵌合が固い。
その構造から直接引き抜くと破損に至ると思われた。
撤去は屋根板裏面より取付脚を押し出しパンタグラフ台枠への負荷を軽減させている。
この方式が通用したのもテーパー取付孔のお陰と言えた。


パンタグラフ取付孔に押し込んだゴム系接着剤 (3755)。

3755も3757と変わらずPT-4804形パンタグラフの嵌合は頼りなさが強く残る。
ゴム系接着剤での固定は踏襲したが塗布方式を変更した。
パンタグラフ取付孔の1/3程度をゴム系接着剤で埋める。
見栄えとテーパー支持分を考慮し屋根板裏面から取付孔内部に押し込んでいる。
この方法でも3757と同一の仕上がりになった。
しかし屋根板裏面の接着剤除去に手間を要する弱点が現れた。
パンタグラフ再搭載時に屋根板表面へのゴム系接着剤付着を防ぐ手段に誤りは無かったと思う。
ただ作業効率の低下とせっかく埋め込んだゴム系接着剤を引き出してしまうため3755限りで取り止めとなる。




3755後期仕様リニューアル工事施工車(3758F:PT-4804形パンタグラフ換装施工)。

3755の改修は直接PT-71C形パンタグラフに置き換えられた。
従ってリニューアル工事施工車化後では初のPT-4804形パンタグラフ搭載を迎えている。
なおLOTが異なると思われたPT-4804形パンタグラフだったがテーパー取付孔による支持は3757と変わらなかった。
嵌合へ影響を及ぼすほど両者の取付脚径は変わっていないらしい。
一方屋根板裏面への取付脚張り出し長は3757より短いままである。
嵌合精度がPT-4804形パンタグラフのLOTを識別する要素になるとの考えは完全に外れた。
屋根板との相性も関わると思われ引き続き3700形M1車系の整備は暗中模索が続く。


無難に装着できたPT-71C形パンタグラフ (3785)。

パンタグラフと屋根板の相性は3785へのPT-71C形パンタグラフ取り付けで判明した。
3787より装着が行い易くパンタグラフ台と碍子が触れる位置まであっさり辿り着けた。
3758FではM1車系全車のパンタグラフ取付孔拡大を施した。
先に現行仕様に改められた3768F-2に於いてもPT-71C形パンタグラフの挿入に難航している。
3768F-2は3788Fと同じ3768F後期仕様が種車である。
現行仕様への変更はパンタグラフを換装したのみだった。
同一LOTでこれだけの差が生じる原因は個体差を基にする相性しかないと思う。




3785現行仕様(3788F:PT-71C形パンタグラフ換装施工)。

プロトタイプが定まらず3788FのM1車系は全て仮竣工だった。
3787は上野寄パンタグラフの不具合により竣工まで至っていない。
よって3785が3788F現行仕様の初陣を飾った。
避雷器追設は予備品が無く当分行えない。
これはグリーンマックス製3400形3428F現行仕様(3428F)も同様であり永遠に手を着けない可能性もあり得ると思う。
何よりPT-71C形パンタグラフを破損させずに作業を終えられた事が収穫であった。
3785の竣工を弾みに3752,3782を入場させた。


入工中の3752,3782 (3758F,3788F)。

再びパンタグラフ2台搭載車のM1車に戻った。
たまたま3758Fの整備が先行する展開が続いてきたが3752,3782では意図的に3752を優先させた。
パンタグラフ取付孔拡大済の3758FはPT-4804形パンタグラフをゴム系接着剤で固定する以外に項目は存在しない。
3787に於けるPT-71C形パンタグラフの不具合は計算していなかった。
より慎重さが求められる3782を後に廻し新たな不具合品を生じさせない手段とした。
3752のPT-4804形パンタグラフ固定は再度取付脚へゴム系接着剤を塗布するよう改めた。
屋根板表面への接着剤付着に注意を払う必要が生じるものの後処理が廃される利点には敵わなかった。


3757での塗布方式に戻したゴム系接着剤。

テーパーを設けた事で取付脚に絡めたゴム系接着剤は殆どパンタグラフ取付孔に留まる。
PT-4804形パンタグラフへの再換装計画がテーパー取付孔化に進ませたが別の形で答が返ってきた。
本来なら失敗事例に挙げられてもおかしくない施工だった。
余り誉められない結果ながら加工したなりの成果を偶然手に入れられている。
屋根板裏面に限られる支持だが線路方向のずれを抑止する。
そのため3758Fの後期仕様化はPT-4804形パンタグラフを接着剤で固定するだけで終えられた。




3752後期仕様リニューアル工事施工車(3758F:PT-4804形パンタグラフ換装施工)。

3752の竣工で3758Fは再出場へ向け準備が整った。
後期仕様化へ改められた3757,3755,3752を退場させ3782のPT-71C形パンタグラフ搭載に移る。
捻出されたPT-71C形パンタグラフは無理な挿入が祟り踏板に歪みがあった。
修正は3787での二の舞を防ぐべく丁寧に行った。
グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフは下枠及び釣合棒の支持点から踏板が独立している。
パンタグラフ台枠の変形は上昇姿勢を保てなくする原因に直結すると判った。
よって踏板だけに圧が加わるようパンタグラフ台枠と一体成形された2箇所の渡りをピンセットで押さえる。


無事PT-71C形パンタグラフに置き換えられた屋根板 (3782)。

少しずつ力を加え踏板を直線状に近付ける。
多少波打ちが残ったものの歪みは大幅に抑えられた。
素の状態で昇降試験を行い動作に問題が無い事を確認した。
後は最低限の力加減で屋根板に装着するのみとなる。
整形したPT-71C形パンタグラフは取付後も全碍子がパンタグラフ台に接してくれた。
再度の昇降試験に於いても動作は安定している。
修正は上野寄,成田寄の双方に施したが見事に失敗を回避した。




3782現行仕様(3788F:PT-71C形パンタグラフ換装施工)。

作業に不安を抱えていた3782は無事現行仕様化され竣工を迎えた。
パンタグラフ踏板の矯正は破損を招く恐れがあり余計な工程になる可能性があった。
ところがPT-71C形パンタグラフの構造を理解する切っ掛けとなる。
3787の上野寄パンタグラフは支持点の摩擦力を高めれば再用出来るかもしれない。
踏板修正は今後に淡い期待を抱かせる作業となった。
再度3787を入場させ本格的にPT-71C形パンタグラフの修繕に取り掛かった。
最悪の場合は木工用ボンドを支持点や接合部に塗布して新規投入を待つしかない。


再入工中の3787。

現状は上昇位置から手を離すと勢いをつけて折畳姿勢に戻る有り様だった。
支持云々以前の問題と思え分解修理を選択する。
結果に期待が寄せられず代替投入へ踏み切らざるを得なくなると考えていた。
シングルアーム式パンタグラフの分解を避けてきたが3787では半ば開き直りと言えた。
3782でのパンタグラフ踏板修正を参考に各部品の嵌合を高める。
パンタグラフ台枠の下枠支持部は両側からピンセットで挟み付け抵抗が生まれるようにした。
そして接合部も同様に整形を行い一旦組み立てる。


分解修繕に至ったPT-71C形パンタグラフ (上野寄)。

残念ながらこれらの対策は全く効果が無かった。
どうやら座屈する真因は他にあるらしい。
分解したままでは復旧度合いが掴めないため今度は在姿のまま修復に乗り出した。
ここまで下枠周辺への対策が全て空振りに終わっており釣合棒に目を向けた。
釣合棒の支持はパンタグラフ台枠下部のL字形成形部に頼る仕組みだった。
駄目元でこのL字形成形部を鋭角に変形させる。
すると座屈は治まり上昇姿勢が維持できる状態にまで持ち込めた。


若干鋭角に変わった釣合棒支持部。

単独昇降試験の結果は至って良好だった。
あらゆる上昇角でも静止する上に折畳姿勢も悪くなかった。
復旧への光が射し込んだが屋根板への装着後もこれを維持できるとは限らない。
強引に取り付けを行うと全てが振り出しに戻る。
そのため挿入はパンタグラフ台枠の変形に気を払った。
踏板には歪みが残るものの敢えて修正は施していない。
これは釣合棒支持部の角度を守るためである。


3787 パンタグラフ昇降試験:下降(上野寄)。


3787 パンタグラフ昇降試験:上昇(上野寄)。

3787を組み立てPT-71C形パンタグラフの昇降試験を行った。
単独試験時とは各種条件が変わっているはずで座屈の再発は十分に有り得る。
ところが良い方向に期待を裏切ってくれた。
徐々に下降する事も無く引き続き何れの姿勢を保つ。
車体へ振動を与えてもこの状況は変わらなかった。
ほぼ諦めかけていたPT-71C形パンタグラフの復旧だったがまさかの結果に結び付いている。
分解は殆ど効果を得られずに終わった一方で釣合棒の支持部へ視点を移す契機となった。




3787現行仕様(3788F:PT-71C形パンタグラフ換装施工)。

どうにか3787の竣工に漕ぎ着けられた。
6両全車の竣工までに120分超を要する大掛かりな作業だった。
いきなりの災難を最後まで引き摺ったが上手い具合に切り抜けられている。
シングルアーム式パンタグラフは破損即代替を繰り返しており修復事例が無かった。
取り敢えず1つだけでも要点を抑えられたのは今後に繋がると思う。
破損品がグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフに近い構造ならば先ず釣合棒周りの修正から取り掛かろうと思う。

京成3700形3787,3786[3788F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3767,3766[元3768F] 改番)

2018-11-06 21:40:28 | 京成線:3700形
散々。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3768F)の改番は最終章に入る。
3788,3781への改番を終えて以降は作業進捗率向上を狙い非動力車から第一次整備に取り組んできた。
よって動力ユニット搭載T車である3766が最終入場車グループに廻る余り前例のない展開となった。


京成3700形3768 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(元3768F)。

ジオマトリックス製京成3700形側面用車両番号インレタは2両分だけとなり転写順を考慮する必要が無くなった。
従って3767,3766のどちらを先発させても問題ない。
3767はパンタグラフを2台搭載するM1車であり動力ユニット搭載T車の3766と比較しても工程を多く抱える。
むしろ3785(3788F)では避雷器取付に苦戦しており3767も難航すると思われた。
一方3766の工程は動力ユニット更新施工を簡略化した内容に類似している。
側面用車両番号板インレタの転写以外はTNカプラーSP化を図るFS-047(547)動力台車関連に作業が集約される。
アーノルトカプラー台座撤去や立体感向上策が主たる工程だが共に多数捌てきた内容である。
竣工までの時間計算が行い易く3766を先行入場させる。
作業遅延が明白な3767は締めの時刻を気にせずに作業を行える環境とした。


入工中の3766(元3768F)。

コアレスモーター搭載動力ユニットの幅は2個モーター搭載動力ユニットよりも狭い。
ユニットカバーのリブで車体幅に合わせる設計が採り入れられており思ったより剛性感を感じられなかった。
その点2個モーター搭載動力ユニットは車体幅目一杯を占める台枠のダイキャストが有利に働く。
TR-180A床板装着車よりも車体の撓みは抑えられていたがKS-116旧動力動力台車を履く2個モーター搭載動力ユニットに振替えた。
何れにせよTNカプラーSP化を施すためコアレスモーター搭載動力ユニットは取り外しを要する。
3786への改番が終わり次第TNカプラーSP化に即取り掛かれる利点もあった。


ゴム系接着剤で固定した側面窓セル。

コアレスモーター搭載動力ユニットは動力台車が外れ易く着脱性に優れているとは言い難い。
18m級車体では側面窓セル嵌合爪の位置により動力台車だけが外れる機会が多発した。
動力ユニット更新車は床下機器部品の取付にプラ板スペーサーを起用した形式が多数を占める。
この経過観察にはコアレスモーター搭載動力ユニットを都度取り外す必要があった。
整備性向上策を試行した結果側面窓セルの固定化が簡便かつ効果的だと判明した。
3150形モハ3172現行色前期仕様(3174F-2)を嚆矢に全動力ユニット更新車への施工を終えている。
一方コアレスモーター搭載動力ユニット装着車は最近になって入場機会が増加している。
リニューアル再生産品は側面窓セルが2pcs化されており動力ユニット更新車より扱い難かった。
結局側面窓セルの固定は全動力車に波及し3766でも施工項目に挙がっている。




[3786]:ジオマトリックス製インレタ(海側)。

ジオマトリックス製京成3700形側面用車両番号インレタは3782(山側)から転写のずれを大幅に抑えられる状況が続く。
3788,3781での改番開始以降全く方法は変えていない。
何が作用したのか判らないまま3766の改番に着手する。
インレタが裂けた3785(海側)を教訓にバーニッシャーの往復回数を
増やした。
既に[3786]の表面が白んだ台紙だったが山側,海側双方とも無難に纏められている。
未だに予備インレタは登場機会が無く推移しており改番開始当時の状況と様変わりした。
あと1両で元3768Fの改番は終了となるが三度続けて失敗する確率は低いと思われる。
3786のインレタ転写成功は3788Fとして出場させられる確信を得た瞬間でもあった。


分解したFS-047(547)動力台車(上野寄)。

コアレスモーター搭載動力ユニットへの細工はFS-047(547)動力台車の立体感向上に重点が置かれる。
TNカプラーSP対応化は分売品でのTNカプラーSP装着試行から失敗なく行えている。
その経過も順調で今後も変更予定は無い。
但し3786のロアフレームはグリスが多目に塗布されておりこれの除去を施した。
黒色成形動力台車を履く分売品のコアレスモーター搭載動力ユニットでもグリスが目立った個体は少ない。
量目が変更されたかは不明だがアーノルトカプラー台座切除時の油脂塗れ予防策とした。
動力台車枠取付台座と台車集電板表面はマッキーで黒色化する。
これによりFS-047(547)動力台車は締まった雰囲気へ改められた。


整備を終えたFS-047(547)動力台車(成田寄)。

灰色成形FS-047(547)動力台車ではどうしても台車集電板の露出が目に付いてしまう。
黒色化により台車枠の影に埋没しその存在は殆ど伺えなくなった。
マッキーで塗り潰しただけながら台車枠が浮き立って見える。
動力ユニット更新車には流通都合が絡み黒色成形動力台車しか選択できない。
3788Fが出場するとコアレスモーター搭載動力ユニット搭載編成が在籍数の半数を越える。
しかし動力ユニット更新編成の灰色成形動力台車化は考えておらず今後も必須になるだろう。
TNカプラーSPは3785に続いてフレーム取付部を内側へ軽く倒し嵌合性を上げた。




3786後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3766 改番,FS-047(547)動力台車見附変更)。

FS-047(547)動力台車のロアフレームに見られたグリスの増量は計算外であった。
上野寄,成田寄とも断面を含めアルコールクロスで脱脂を行った作業が余分だった。
そのため3786(3788F)は竣工まで約50分を要している。
机上の計算では約40分を予定していたが僅かに押してしまった。
ただあと1両を以て元3768Fの第一次整備は終了となる。
急いて作業を進める環境からも脱せた。
3767(元3768F)は2台のPT-4804形パンタグラフに避雷器を取り付けなければならない。
やや遅れての入場となったが遅延を忘れて作業に取り掛かった。


入工中の3767後期仕様(元3768F)。

3767もKS-116旧動力台車を履く2個モーター搭載動力ユニットと共に入場した。
ジオマトリックス製側面用車両番号板インレタの転写は各車2箇所であり都合14枚を使用した。
[3787]の転写を無事に終えられれば[3788]を除いた7両分が保管品に廻せる。
不可抗力により破損した際にも対応できる環境が理想的だった。
最終施工車でもあり慎重に転写を進めたが最後の最後で失敗する。
海側は3786の流れを継ぎ右側に偏位しつつも平行を保てた。
ところが山側はバーニッシャーを当てた途端にセロハンテープごと台紙がずれてしまった。
古インレタを用いているため僅かな圧でも車体に移ってしまう。
こうなると修復は不可能で予備インレタを持ち出すしかない。
しかも修正転写は海側に続いて右側へ寄ってしまった。
3786までの転写成功は単なる奇跡だったらしい。




[3787]:ジオマトリックス製インレタ(山側)。

予備の[3787]は1枚だけが残された。
もう一度修正へ挑んでも良かったが3連続で左端に製品印刷を露出させたため取り止めている。
再転写は最低限の目標である平行転写をどうにか達成できていた。
次で失敗すると手立てが無くなる。
3758F現行仕様(3次車:3758F)よりも無難に纏まっており改番は打ち切られた。
途中から調子が上がっていただけに残念な結末ではある。
ただ車体に対する車両番号板の面積が小さく編成見附を崩さずに済んだのは幸いだった。
仮にジオマトリックス製京成3700形側面用車両番号板インレタが2枚入手出来れば3758F,3788Fの修正転写を行う予定である。


全輪が艶無車輪だったFS-547非動力台車(山側)。

TR-180A床板装着車で繁く見られる輪心仕上げの差異解消は3761で施して以降不要だった。
3787も艶有車輪で揃うとの予想は見事に外れる。
山側は全て艶無車輪が並び別形式から艶有車輪の移設を図る。
寄りによって全軸で艶無車輪と艶有車輪が組み合わされており何れも分離を要した。
艶有車輪に嵌め換え3788FのTR-180A床板装着車は台車見附が統一された。
まだ艶有車輪の供出は可能で8両分が賄える。
予定していた3818F中期仕様(5次車:リニューアル再生産品)の導入はここまま流れる可能性が高まった。
艶無車輪で統一した3708F登場時仕様(1次車:3708F-1)と交換すれば輪心問題は一気に解決されるはずで今後検討したい。


張り出しの長いPT-4804形パンタグラフ取付脚(成田寄)。

3785,3782が搭載するPT-4804形パンタグラフは何れも屋根板との嵌合が緩かった。
しかし3787のパンタグラフは碍子がパンタグラフ台から大幅に浮いており事情が異なっていた。
最終入場車で再搭載に手こずる個体に出会すとは何とも巡り合わせが悪い。
通常通り3767からの入場ならば逆の展開になったはずで気分も変わっていたと思う。
引き込んでしまった以上どうしようもなく諦めて避雷器の取り付けに入った。
未だに嵌合精度の違いがPT-4804形パンタグラフのLOTに拠るものか判らない。
設計変更があったとすれば避雷器取付口の修正が行われていてもおかしくないと考えた。
3787では避雷器取付脚の整形を棚上げし原形で挿入を図る。
するとあれだけ苦戦した作業を短時間で終えてしまった。


再搭載後も型崩れしなかったPT-4804形パンタグラフ(上野寄)。

その代わり取り付けは嵌合精度が高くなかなか外資がパンタグラフ台に接する状態へ持ち込めなかった。
PT-4804形パンタグラフを折畳み垂直方向から押し込み少しずつ圧を加え深度を稼ぐ。
ようやく想定位置に届いたところで屋根板裏面を確認した。
パンタグラフ取付脚は3785,3782に比べ大きく張り出している。
避雷器の取り付け易さから推測すると嵌合が固いPT-4804形パンタグラフは改良品だろう。
施工差がはっきりと現れており明らかに別物だと思う。
強引に挿入したPT-4804形パンタグラフだったがその影響は受けず良好な姿勢を維持した。




3787後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3767 改番,避雷器取付)。

なおTNカプラーSPの嵌合は問題なく台枠スペーサーにしっかりと固定されている。
ここは個体差以上の何かを感じるが対処療法で凌ぐしかない。
また車体の平行を維持しながらもTR-180A床板は順反り気味であり出場前に修正を行うかもしれない。
後味の悪さを残しつつ3787(3788F)は仮竣工を迎えた。
3786とは対照的な結果に終わったが運も味方しなかった。
第二次整備を改番のみとした3788,3781は第三次整備が残る。
上手く切り替え作業に当たりたい。




3787+3786 (3788F:元3767+元3766,TNカプラーSP化)。

3787のTR-180A床板には撓みが残るものの3786と連結させれば全く影響は出なくなる。
強いて挙げるならば連結時に双方の連結器角度を合致させる手間が余計と言える。
この状況が3788+3787でも生じた場合には修正が確実となる。
TR-180A床板は分解例が少なく出来れば回避したい。
取り敢えず元3768Fは3788Fに改番されプロトタイプ選定を待つのみとなった。
既にリニューアル工事施工編成は3本が在籍しており実車の経緯を見直した後に確定させる。

京成3700形3785+3784[3788F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3765+3764[元3768F] 改番)

2018-11-05 21:41:31 | 京成線:3700形
洞察力。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3768F)は半数が3788F(3次車)へ改番された。
3788,3781は改番だけで作業を打ち切ったが3783,3782では第一次整備で竣工及び仮竣工まで進めている。
入場する3765+3764(元3768F)も非動力車でありプロトタイプ選定を待つ状態まで仕上げる。


京成3700形3764 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(元3768F)。

先発は車両番号の若い3764とする。
これにはジオマトリックス製京成3700形側面用車両番号板インレタが絡む。
3783,3782(元3763,元3764)の入場順は工程数を基準に設けT車の3783が先行した。
降順で並ぶ車両番号板インレタ配列に気が回らず次発の3762用インレタまで切り出す必要性を生じさせた。
以後の入場を車両番号昇順とする切っ掛けになっている。
M2車は工程数が少なく3783(←3763)に於ける作業と変わらない。
3763の入場時間は大凡30分程度であった。


入工中の3764(元3768F)。

竣工の目安が付け易い3764が入場車に決定したのは何よりだった。
3700形M1車系ではPT-4804形パンタグラフへの避雷器取付に苦戦している。
避雷器取付脚の小細工は微調整を繰り返す。
PT-4804形パンタグラフとの相性もありこの作業にどの程度時間が掛かるか読み切れなかった。
たまたまM2車+M1'車のユニット単位で入場を迎えられたため2両同日竣工を目指し第一次整備へ取り掛かった。
3763,3762では車体剛性向上を3724中期仕様(1次車:3728F-1)のTR-180床板に頼っていた。
しかし3783の組み立て時に3724と車体を取り違えそうになる。
まさかTR-180床板とTR-180A床板を見誤るとは思わなかった。




[3784]:ジオマトリックス製インレタ(海側)。

根本的対策としてTR-180床板の一時借用を中止し2個モーター搭載動力ユニットを活用する。
動力ユニット更新の推進により2個モーター搭載動力ユニットは保管品が数多く生じた。
解体された個体も多い中保守部品供出に起用されていない原形を保つ動力ユニットが残っていた。
これに3150形用KS-116旧動力台車を取り付けTR-180床板の代わりに充てる。
動力台車の装着は着脱製を向上させる名目でしかない。
台枠はダイキャスト製であり3764の車体剛性は更に高められた。
この作戦が奏功したかは不明だが3784への改番は順調に進む。
海側,山側とも大きなずれは現れず3782(山側)から3箇所連続で製品印刷の露出を防げている。


TNカプラーSP化に着手するTR-180A床板。

改番さえ終えてしまえば工程はTR-180A床板のTNカプラーSP化を行うだけとなる。
平時の回着整備に等しく作業は速度を増す。
FS-547非動力台車は4輪とも艶有車輪が嵌め込まれていた。
よって施工項目はTNカプラーSP対応化だけで済む。
アーノルトカプラー台座の撤去はピボット軸受部より引き込む位置で統一している。
これによりTNカプラーSPフレームとの競合は生じない。
切断方法も平刃からニッパーへ変更しており細工は容易かった。
最後にTNカプラーSPを台枠スペーサーへ取り付ける。
この際台枠スペーサーが外れかけたためスペーサーの嵌合爪を整形し対処した。




3784後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3764 改番)。

改番が想定より早く進み約20分で3784(3788F)が竣工した。
側面見附は[3764]が[3784]に変更された程度である。
時間配分は改番工程が8割を占めた。
施工内容からするとかなり手間を掛けており相変わらずインレタ転写が壁と言えよう。
ただ約10分の時間短縮は大きい。
3765の作業は僅かながら余裕が生まれている。
PT-4804形パンタグラフも1台搭載であり3782(←3762)より早期竣工が望めた。


入工中の3765後期仕様(元3768F)。

3784で初採用した車体剛性向上用の2個モーター搭載動力ユニットは良好な結果を得られた。
引き続き3765以降での活用が決定した。
3150形の動力ユニット更新を終えると保管品に廻った2個モーター搭載動力ユニットは保守部品にも使えなくなる。
廃棄処分を予定していたが思わぬ活躍の場が見付かり数台は全く別の用途で生き残る事になった。
ただKS-116旧動力台車は動力台車枠への転用が考えられ随時余剰台車と振り替える予定である。
早速不釣り合いな台車を履く3765の改番に着手した。




[3785]:ジオマトリックス製インレタ(山側)。

短冊状に切り抜いた[3785]インレタを印刷済の[3765]へ重ねる。
転写は山側から開始したが予期しない事態に襲われた。
満遍なくバーニッシャーを当てたつもりだったが十分ではなかったらしい。
台紙を剥離すると[3785]を境にインレタが裂けてしまった。
[3785]は平行を出せており除去が惜しまれた。
これまでもう1組のインレタを一度も使用していなかった事もあり欲が顔を出す。
静かに台紙を戻し再びバーニッシャーで擦った。
結果はまずまずで至近距離以外ならば[3785]の裂け目は判り難い。
製品印刷の露出も右端の極僅かで留まった。
3788や3781と比べても見栄えは悪くなく裂けたインレタのまま存置している。
転写の連続成功は3回で止まった。
しかし海側は無難に纏まり勢いを維持した。


フレームを内側に絞ったTNカプラーSP(成田寄)。

TNカプラーSPは3785からLOTが変わった。
これが影響したか不明だが台枠スペーサーへの嵌合が甘くなった。
連結器部品を押し下げると簡単に脱落してしまう。
従来は台枠スペーサーを整形し嵌合精度を高めていた。
ただこの方式はTNカプラーSPが傾いて装着される場合があり3782を以て打ち切りとした。
代わりにTNカプラーSPフレームの取付部を内側に傾斜させる新たな対策へ切り替えている。
結果的には同義となるが軟質プラスチック製の台枠スペーサーに圧を与えるより安全だと思う。


難航した避雷器取付。

インレタ裂けやTNカプラーSP嵌合と言った小さな障害はあったものの作業は約10分の余裕が効果的だった。
残念ながらせっかくの貯金は避雷器取付で全て掃き出す羽目になる。
3785のPT-4804形パンタグラフは嵌合が緩く3782と同一LOTだと思われ避雷器も滞りなく取り付けられると思えた。
避雷器取付脚を楔形に改めパンタグラフ台枠へ挿入する。
ところがパンタグラフ台枠は避雷器を全く受け付けなかった。
取付脚先端を更に鋭角化したがそれでも状況は変わらない。
細工を繰り返すうちに少しずつ取付脚全長が短くなり挿入を困難なものへと追い込んでしまった。
パンタグラフの上昇及び下降姿勢に影響を及ぼす取付口拡大は採り入れたくない。
そこでクラフトナイフで避雷器取付脚全体を一回り縮小した。
パンタグラフ台枠に嵌まった一方で支持面が減少した避雷器は垂直を保てなくなった。
止むを得ず流し込み接着剤を投入し固定を行っている。




3785後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3765 改番,避雷器取付)。

PT-4804形パンタグラフ1台への避雷器取付だけで約25分を要した。
3782よりも苦戦を強いられるとは考えていなかった。
ここは見込みが甘かったとしか言い様がない。
幸いにして取付口拡大を避けられたためパンタグラフの動作は至って良好である。
避雷器もパンタグラフ台枠へ強固に固定され脱落の恐れは無い。
不安要素はPT-4804形パンタグラフそのものの嵌合にある。
3782と同じく上昇時に屋根板から浮き上がりそうになるほどの心許なさ抱える。
まだ3788Fはプロトタイプ策定中でありグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフに置き換えを図る可能性がある。
そのためゴム系接着剤等による固定も手が出せず課題を残したまま仮竣工となった。




3785+3784 (3788F:元3765+元3764,TNカプラーSP化)。

3785(3788F)の第一次整備が完了し未改番車は3767,3766を残すだけになった。
取り敢えず計画通りに進められており元3768Fの3788F改番はほぼ当確と言える。
そろそろプロトタイプの絞り込みを始めなければならない。
ただ最終入場車はパンタグラフ2台搭載のM1車と動力ユニット搭載T車であり工程数が増加する。
先ずは3787,3786の竣工を目標に据えたい。

京成3700形3783,3782[3788F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3763,3762[元3768F] 改番)

2018-11-04 21:48:54 | 京成線:3700形
逆順。

グリーンマックス製京成3700形3763,3762後期仕様リニューアル工事施工車(3次車:3768F)を入場させた。
出来映えは別として3788,3781での改番成功により3788F(3次車)は出場が現実味を帯びてきた。
3787以下6両のジオマトリックス製側面用車両番号板インレタは2組ずつが残っており重圧からは多少解放される。


京成3700形3763 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(元3768F)。

これまでに9編成を出場させた3700形では二種類の回着整備順に大別できる。
行先表示関連の作業が加わるM2c車は最後発で変わらない。
違いはM1車系,M2車,動力ユニット搭載T車,非動力T車にある。
1つは動力ユニット搭載T車を先行した後に上野寄から成田寄へ向けて整備を進める。
もう1つはM1車系の集中整備を図った上で動力ユニット搭載T車,非動力車(T車,M2車)を入場させる。
M1車系ではPT-4804形パンタグラフへの避雷器取付に難航する事例が多々見られる。
そこで敢えて手間を要する工程を前倒しし後の整備を捗らせる狙いがあった。
3768Fは回着整備に改番が含まれる初の編成となりどちらを選択するか考えた。
その結果不得手の側面用車両番号板インレタ転写と避雷器取付が重なるM1車系集中入場は回避した。


入工中の3724,3763 (3728F-1,元3768F)。

3768Fでは成田寄からの第一次整備が選択される。
3767,3766(元3768F)の入場はコアレスモーター搭載動力ユニット周りまで手を伸ばす必要が生じてしまう。
改番対象車を6両残す現状では先送りが妥当と判断した。
ジオマトリックス製3700形用インレタは編成毎の側面用車両番号板が縦に並んでいる。
先の改番により[3788]と[3781]の上下を使用したため通常とは逆順となる3763,3762が入場対象に決定した。
先発はT車の3763でほぼ即決である。
3762は避雷器取付に手を焼くと思われ次発へ廻された。
しかし側面用車両番号インレタ転写には向かない入場順だったと後で気付いた。




[3783]:ジオマトリックス製インレタ(海側)。

3763は車体剛性向上用の3724中期仕様(3728F-1)と同時入場させる。
TR-180床板に履き替えインレタ転写の準備に入った。
ここで3762を先に改番した方が理に適っていたと判った。
前途の通りジオマトリックス製インレタは側面用車両番号が縦方向に並ぶ。
空欄になった[3781]の直上は当然[3782]となる。
先に3763を入場させてしまったため[3782]を飛ばし[3783]を切り出さなければならなくなった。
経年の高いインレタでありスチールスケールを当てるだけでインレタが台紙から浮く状態だった。
[3782]が傷まないよう止むを得ず[3783]と同時に切り抜いている。


TNカプラーSP化されたTR-180A床板一式。

動揺した訳ではないが転写したインレタは左方向に偏位した。
海側は天地方向までずれてしまい周囲に赤枠のようなものを生じてしまった。
但し平行に近い分だけまだましだった。
3758F現行仕様(3次車:3758F)では同様の転写事例も修正対象外にしたためこれに追随する。
早々に見切りを付け取り外されていたTR-180A床板のTNカプラーSP化へ取り掛かる。
グリーンマックス製品のTNカプラーSP化はTR-180床板装着編成でも標準化されている。
施工はアーノルトカプラー台座を撤去するのみに等しく短時間で完了した。
またFS-047(547)非動力台車は全て艶有車輪で揃っており手間が一つ省けている。




3783後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3763 改番)。

3763は3783へ改番され3788F竣工の第一号を飾った。
T車とM2車は後期仕様,現行仕様の何れを選択しても外観に変化が生じない。
従って再入場は無く現形態での維持が確定した。
3768F後期仕様の導入は急遽決定したもので行先表示類を含め詳細が決まらない状況にある。
取り敢えず製品仕様を踏襲し後期仕様のままとしたが今後呼称だけは変わるかもしれない。
M1車の3762も改番後の措置は3783と同様である。
現行仕様化へ踏み切る場合はグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの換装を要する。
ただPT-4804形パンタグラフへの避雷器取付を済ませるに越したことはない。
プロトタイプこそ流動的であるが3762は本竣工させても差し支えない整備内容とする。


入工中の3762後期仕様(元3768F)。

3783の竣工後も3724は組み立てを行わなかった。
そのため3762は3724用TR-180床板一式を従え入場している。
苦手な2工程が含まれる3762の第一次整備はTNカプラーSP化まで3783に倣う。
避雷器取付は最終項目へと廻しインレタ転写との間を設け一呼吸を置く算段とする。
3782用側面車両番号板インレタは3763用と同時に一枚ずつへ切り分けていた。
即転写を行える状況にはなったが施工までの管理に気を使った。
幸い埃付着等には至らず事なきを得ている。




[3782]:ジオマトリックス製インレタ(山側)。

3781を皮切りとした側面用車両番号板のインレタ転写は芳しくない結果が続いてきた。
ただ何れも微妙なずれで留まり再転写を行う程ではなく余計に扱いを難しくさせた。
製品印刷の車両番号板は剥離が難しく方式は変更できない。
よって如何に転写誤差を小さくするかが課題となった。
海側は最早恒例と言える左方向への偏位が生じ製品印刷を覆いきれなかった。
立て続けに同一方向へずれさせており何らかの癖があるらしい。
3758Fと同等であれば再転写は見送っているため平行に近い車両番号板で納得させ見切りを付けた。
一方山側は初めて無難な転写に至った。
6回目の施工でようやくまともな標記に辿り着くお粗末振りである。
3787以下6両用のインレタは一組ずつの予備が残るものの成功率を考えると下手な手出しは自重するべきだろう。


TNカプラーSP化を行ったTR-180A床板一式と避雷器取付に取り掛かる屋根板。

TR-180A床板のTNカプラーSP化は一息つける工程になる。
3782と同じくFS-547非動力台車には艶有車輪が組み込まれており車輪交換は省略された。
TNカプラーSPを取り付ける台枠スペーサーはやや嵌合が緩く僅かに整形を施している。
そしてPT-4804形パンタグラフへの避雷器取付に移る。
どうもパンタグラフ台枠への挿入が上手く行かず3700形導入時に於ける難題になっていた。
しかも3728F後期仕様(1次車:3728F-2)以降から避雷器取付口の拡大を取り止めたため更に時間を割かれる工程と化す。
原形の避雷器取付脚形状ではパンタグラフ台枠に余計な負荷を与えてしまい姿勢が崩れる原因となる。
3758Fの改修入場から避雷器取付脚先端を楔形に改める新方式を取り入れた。
PT-4804形パンタグラフの不具合により3758Fはグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへ置き換えられたが方法は悪くなかった。
これを3782で採用し作業効率の向上を図る。


安定姿勢を保つ避雷器取付済PT-4804形パンタグラフ(上野寄)。

3700形の導入は10編成目に達した。
もうM1車の避雷器取付位置を間違える心配は無い。
但し上野寄から取り付けを行う順番だけは踏襲した。
避雷器取付脚の整形は効果が高く上野寄,成田寄共に労することなく挿入が行えた。
残る3767,3765も同一方式を採用する予定である。
なお3782のPT-4804形パンタグラフはあっさりと碍子がパンタグラフ台に接してくれた。
上昇時には抜けてしまうと思えるほど嵌合は緩めであった。
屋根板裏面への取付脚張り出しも短い。
屋根板の設計変更は考え難くPT-4804形パンタグラフにLOT差があると思われる。
先に出場した3768F中期仕様(3768F-1),3768F元後期仕様(3768F→現行仕様:3768F-2)ではM1車系毎に嵌合精度の違いがあった。
従って元3768Fに於いても個体差があると予想される。
全て3782と同様に事が進むと考えるのは危険と言え3767,3765でも慎重に作業を進める。




3782後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3762 改番,避雷器取付)。

改番を終えた3782(3788F)が仮竣工した。
3783とは異なりグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの換装が検討されているため後期仕様は暫定措置となる。
避雷器取付時に於けるPT-4804形パンタグラフ破損も否定できず3767,3765の整備進捗に左右されるだろう。
側面用車両番号板インレタの転写は3788,3783,3781より上回ったが偶然でしかない。
転写方法は改番第1号車の3781から変更しておらず今後も誤差は解消出来ないと思う。
インレタの経年が低ければ車両番号板を囲む外枠を切除できた。
しかしジオマトリックス製京成3700形用インレタは市場流通品に頼るしかなく入手が難しい。
誤魔化ながらの改番で凌げるかが鍵を握る。




3783+3782 (3788F:元3763+元3762,TNカプラーSP化)。

3783,3782のTR-180A床板はTNカプラーSP化されアーノルトカプラーが姿を消した。
TR-180(A)床板はTR-200(A)床板の様な前進取付を必要とせず施工は至極容易である。
FS-547(047)非動力台車の輪心形状さえ揃っていれば特別な工程を要さないため今回は順調に進められた。
但し工程全体では入場順の問題点が浮かび上がった。
次の入場車は非動力車が優先され3765+3764に決定した。
先発はインレタ配列都合からM2車の3764となる。
従っていきなりの側面用車両番号板インレタ転写+避雷器取付には至らず3783,3782と同様に進行させる。

京成3700形3788[3788F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3768[元3768F] 改番:単独施工)

2018-11-03 21:45:17 | 京成線:3700形
土俵際。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車:3768F)は3788F(3次車)への仕様変更に仮決定した。
先に3761が3781へ改番されその第一歩を踏み出した。
改番入場2両目の3768は3788F出場への可否を下す分岐点となる。


京成3700形3768 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(元3768F)。

3761の先発入場はインレタ転写条件の違いに拠るものだった。
次発する3768に備え背水の陣を敷いたつもりだったが上手く纏められてしまった。
まだ前面車両番号標記インレタに数的余裕のあった3761は改番試験を兼ねていた。
ところがまさかの一発転写に成功してしまった。
本番となる3768の改番は3788用前面車両番号インレタを失っており継ぎ接ぎ転写で当たるしかない。
一応製品印刷の[3768]が転写目安にはなる。
しかし[3]+[7]+[8]+[8]を綺麗に並べるには難航が予想された。


入工中の3768。

基本的な工程は3781と同様とする。
インレタ転写は前面を終えた後に側面へと移る。
側面車両番号板インレタ転写も平行維持が難関だった。
それ以前に前面車両番号を改番しない事には先へ進めない。
より重要度の高い作業を先発させ3788への改番が実現に至るかの踏み台とした。
仮に前面車両番号標記を[3788]へ改められなかった場合には作業を即中止し3788F化も断念する。
第二候補の3758Fを選ぶか3768Fに戻すかはその時に考える。
先ずは3768の改番に集中した。


赤文字標記化を待つ3768。

3781では旧3798F現行仕様を改番した3758,3751現行仕様(3次車:3758F)より前面車両番号標記周囲の乱れを抑えられた。
この結果を受け3768も前面の[3768]を赤マッキーで点状になぞり[3768]へと塗り潰す。
マッキーのインクは銀色塗装に対する定着力が低く油性ながら原形復帰が可能だった。
厚めに塗り固めても消しゴムで除去が行えるほど被膜が弱い。
塗布中もペン先が乾くと塗ったばかりのインクを剥がす有り様で3768に容易く戻せる。
1両が欠車した元3768Fだがマッキーでの赤文字標記化が復活の根拠であった。


赤帯を侵さずに[3768]へ塗り潰した前面車両番号標記。

[3768]の赤文字標記化は[3761]より上出来だった。
しかしこれが余計に転写をし難くさせる要因となる。
殆ど銀文字標記を覆ってしまったが故に目安を失わせてしまった。
ジオマトリックス製インレタは製品印刷の車両番号標記に比べ太さか僅かに細い。
3761では被膜が薄く仕上がり台紙から[3761]が透過して見えた。
ところが[3768]は転写位置が掴めなくなりバラ標記を合わせる事自体が困難になった。
古インレタの前面車両番号標記は3758Fの転写修正で[37XX]を失ったものが多かった。
そのため[37]+[8]+[8]の組み合わせは最終手段として温存される。
ここはもう少し自身の技量を考えるべきだった。


消しゴムでマッキーを一部除去した[3768]。

インレタ転写は早くも出だしの[3768]で躓く。
全体的に右へ偏位させた上に標記も歪ませてしまった。
まだ[3788]が残されており暗雲が立ち込める。
ただ引きではぎりぎり我慢できる状態に留まったと思え[3768]の転写に移った。
目安が掴み難い状況は[3768]も変わらない。
前途の通り[37XX]が使用済のインレタが多数を占めたため再転写回数に限界があった。
結局[3768]も左下がりで一旦打ち切らざるを得なくなる。
このまま続行するには余りに効率が悪い。
そこで[3768]を消しゴムで軽く払い銀文字標記を復活させた。


酷い結果に終わった改番直後の[[3][7][8][8]]。

残る[3788]には[37X8],[3808],[3801]が転用できる。
転写目安も設けられ多少はましになると思えた。
そう計算通りに進まないもので今度はインレタの崩壊が続出した。
瞬く間にインレタは減少の一途を辿り瀬戸際へ追い詰められる。
生憎プロトタイプを3788Fに据えたために生じた揃目も災いした。
どうにか[3788]まで漕ぎ着けたものの一発転写で終えられた3781とは雲泥の仕上がりになってしまった。
ただ3788の改番は道が拓けてきたように思える。
[3788]も[3788]と同様に転写は切り上げられた。


TR-180床板貸与車に抜擢された3724 (3724,元3768)。

側面車両番号板転写は少しでも車体剛性を高めるためTR-180床板に交換する。
3781では3721中期仕様(1次車:3728F-1)を起用したが復旧時の前尾灯非点灯に襲われた。
M2c車からの一時借用は取り止め借入車を3724中期仕様(3728F-1)に変更している。
たまたま手元に置いていた3728F-1が伴走車となった。
3726は動力ユニット搭載車でありM1車系の3727,3725もPT-4804形パンタグラフへの余計な負荷を避けた。
M'2車がTR-180床板貸与車に挙がったのは偶然でしかない。
元3768にTR-180床板を組み込み側面車両番号板インレタの転写へ移行する。




[3788]:ジオマトリックス製インレタ(海側)。


[3788]:ジオマトリックス製インレタ(山側)。

3788用側面車両番号板インレタは1組しか残っておらず失策が即計画変更に繋がる。
これが前面車両番号標記の乱れを残したまま次の工程へ移る要因にもなった。
転写機会は一回きりのため片側すら失敗出来ない状況に置かれた。
平行を出せれば理想的であるものの技量がそれを許す訳がない。
救いは3781で生じさせた傾斜だった。
ある程度の乱れが許容でき基準を下げて[3788]の転写に当たる。
予想通り海側,山側とも平行を保てなかった。
特に最期の[3788]を転写した山側は右下がりになっている。
もうインレタが尽き再転写は出来ないが幸い3781の山側と同程度に留められたと思う。
ひとまず3788Fを出場させる方向で考えたい。


3768から改番された3788。

まだTR-180床板を履いているうちに前面の[3788]を修正する。
いまいち見付の悪い[3788]に納得が行かず残り少ないインレタで再転写を行った。
ところがこの作業中に[3781]が残されていると気付いた。
3781は2組残っていたうちの1組で改番を終えている。
しかも使用したのは古インレタであり経年の浅い[3761]は出番が無かった。
よって修正は[3788]を差し込み転写で凌いだ後に[3788]をバーニッシャーで整形する簡易式へ変更した。




3788 [A07 特急 成田空港]:3768改番施工。


3781 [A07 特急 成田空港]:3788F(3761改番車)。

改番は初めから[3]+[7]+[8]+[8]のバラ標記転写と決め付けていた。
3781の改番が一度で成功するとは思わず未使用の[3761]は頭から消え去っていたらしい。
随分と手間を掛け[3]+[7]+[8]+[8]を並べたが[376]+[8]の組み合わせで通過できたかもしれない。
[3788]の修正を簡易式に改めたのは再々改番準備のためである。
1つでもインレタを温存し施工時の負荷軽減を狙った。
ただ必ずしも再々転写が成功するとは限らない。
現在の[3788]も修正施工でそれなりの配列に至っており3758Fと同等の水準に達したと思える。
取り敢えずは現状維持とする予定だが気に入らなければ即再入場させ対応する。




3788後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3768 改番)。

TR-180A床板へ戻し3788の第二次整備が終わりを迎えた。
自ら悪い方向に進めてしまったのは大失敗だった。
それでも3年振りの改番施工にしてはましな方だと思う。
側面車両番号板の乱れは3758Fでも生じており誤魔化せるだろう。
3767以下6両(元3768F)も足並みを揃えられない確率が高い。
余り欲張らずに3788F化を進める。

京成3700形3781[3788F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3761[3768F] 改番:単独施工)

2018-11-02 21:41:59 | 京成線:3700形
覆轍。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車:3768F)の改番を開始する。
この工程で躓くと計画の練り直しへ戻ってしまう。
M2c車の前面車両番号標記転写を先行するが1両単位で入場させる慎重策を採った。


京成3700形3761 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(3768F)。

3700形では旧3798F現行仕様(4次車:旧製品)の改番を行って以来2編成目の施工となる。
旧3798Fは一応3758F旧中期仕様(3次車)へ改装されたが3758(←3798)の前面車両番号標記印刷消去に失敗している。
[3798]が抜き文字印刷だったため赤帯を削ぐ結果を招き剥離痕の隠蔽に苦慮した。
銀色塗装が剥き出しになった元車両番号標記部全体を赤マッキーで覆い[]の中に[3798]を埋没させた。
この失敗に懲り3751(←3791)では印刷消去を取り止め直接塗り潰し[3791]とした。


入工中の3761。

[3791]は[3798]に揃え[]の枠中へ収められた。
そのため3758,3751共に前面車両番号標記周囲の赤帯はマッキーのインクによる乱れが残る。
約3年前の施工をそのまま踏襲すると同様の結果を招くのは明らかだった。
現行仕様化された現在でも3758Fは要注意指定編成になっている。
そこで3768Fは車両番号標記のみを赤マッキーで辿り[3768],[3761]とする方式へ改める。
先発入場はインレタ残数の関係から3761とした。
3758Fへの改番は3788F化に至らなかったためである。
当初計画の3788F出場は3798での改番失敗が基で頓挫した。
途中でプロトタイプが3758Fへ改められた事で中途半端にインレタを使ってしまった。
ジオマトリックス製車両番号札インレタは2枚が残るものの双方とも3758F用と3788F用が一部欠落している。
側面車両番号板を含めると3768の改番条件が厳しかった。
まだ3761は猶予があり3768へ向けての試金石とする。


赤文字標記化された[3761]。

3781用前面車両番号標記インレタは一式が残る。
事前に確認したところ製品印刷を保持したまま転写を行うと銀文字標記が露出すると判明した。
よって圧着改番式は採用出来ず一旦赤文字標記化を挟んだ後に[3781]へと改める。
グリーンマックス製品の銀色塗装と赤マッキーは至極相性が悪い。
3751の施工例で単なる書き込みではインクが引き伸ばされるだけだと判っていた。
赤マッキーの細字側を駆使し点状にインクを繋ぎながら[3761]へと持ち込む。
多少印刷標記からはみ出したがインレタ転写で誤魔化せる範囲内に留められた。


初登場の[3781]:ジオマトリックス製インレタ。

一式が揃う[3781]は2組あった。
先ず3年前に使い始めた古インレタで試験転写を行う。
使用途中のインレタ群は乾燥剤を同梱し密閉するなど一応保管に気を払っている。
しかし3700形用インレタは如何せん経年が高い。
当然一度での転写は不可能だと考えた。
もう1組も3798の改番で[3788]にしてしまった前歴があり技量都合から当てにならない。
従って[3]+[7]+[8]+[1]のバラ標記転写に至ると思われた。
ところが1組目で[3781]を綺麗に転写出来てしまった。
不安視された[3761]と[3781]のずれも目立たない。
結果は良かったものの失敗を前提にしていたため3768の改番入場には何の参考にもならなかった。


一時的にTR-180床板へ交換された元3768 (3728,元3768)。

まだ背水のインレタ転写は続く。
元々インレタ転写を不得手としており側面車両番号板の改番でさえも障壁となる。
3751は3781を経ずに竣工したため側面用[3781]には余裕があった。
ただ3768はインレタを新調しない限り一発転写を求められる。
敢えて余裕分は考えず3768での施工と同じ環境とした。
3700形の車体剛性はTR-180床板装着車が上回る。
臨時に3721中期仕様(1次車:3728F-1)を入場させ元3761にTR-180床板を履かせた。
ジオマトリックス製インレタと製品印刷の車両番号板はほぼ同一寸法で誤魔化しが通用しない。
しかも古インレタは白濁が進み位置が定め難かった。
平行を重視したつもりだったが海側は微妙なずれが生じ今一つの結果に終わっている。




[3781]:ジオマトリックス製インレタ(海側)。

山側は大凡平行で転写を図れた代わりに製品印刷の車両番号板が露出している。
側面車両番号板は再転写の機会が残されていた。
しかし3768での転写結果次第では3761へ復帰する可能性があり見送りとなった。
3761へのインレタ転写を完了し床板を復旧する。
TR-180床板の拝借は何も考えずに3721を持ち出した。
これが大失敗でTR-180床板装着車に戻った3721は前尾灯非点灯を引き起こす。
なかなかライト基板集電脚と導電板の接触角度が合致せず症状改善に時間を割かれた。
3768の入場では3700形M2c車用TR-180床板借用を取り止める。


原形に復帰した3728,3781 (3728F-1,3788F)。

改番以外の工程は先送りとなる。
よって3781への改番を以て第二次整備は終了した。
前面車両番号標記の一発転写は正直予想していなかった。
こういう時に限り順調に進むとは何とも皮肉である。
3788用前面車両番号標記インレタは修正に転用してしまい組標記が残っていない。
前哨戦に据えていたが目論見は外れている。
一方側面車両番号板は想定通りの乱れを見せた。
3758Fの改修入場でも不発に終わっており当然と言える。
ただ完璧さを求めなくても構わない環境となり多少楽に取り掛かれると思われる。




3781 [A07 特急 成田空港]:3761改番施工。

前面見附は改番痕が伺えない仕上がりに至ったと思う。
やはり前面車両番号標記を[3761]とした効果が大きかった。
偶然の転写成功と3758Fでの前例が重なり相応の答を得た。
しかし3768の改番はバラ標記転写が採用される。
到底3781の見附には及ばないだろう。
如何に落差を少なくするかが課題となる。
その点では敷居を上げたと言え自身を苦しくしてしまった。
取り敢えず3788Fの成立を目標に定め多少の乱れは黙認したい。




3781後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3761 改番)。

側面は黒色窓枠の印刷に波打ちが見られる。
海側の側面窓縦桟は銀色塗装が伺え決して状態は良くない。
この様に見えてしまうのは他3700形で進行中の車体改修施工が作用している。
製品原形を保つ3768F現行仕様(3768F-2)と大差なく修正は小規模化を図る方向である。
3781での改番予行演習は側面車両番号板インレタ転写だけでしか行えなかった。
半ばぶっつけ本番で3768の改番に突入する。
不安を抱えたままだが何とか3788Fの出場に繋げたい。

京成3700形3768F 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工編成 回着 (三代目:3788F種車)

2018-11-01 21:37:58 | 京成線:3700形
飽和。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車:三代目)が回着した。
在籍する3700形ではプロトタイプの細分化により編成番号重複を補完してきた結果2編成体制が大幅に増加してしまった。
3768Fは既に中期仕様(3768F-1),現行仕様(3768F-2)が出場済で異例となる三代目投入へ踏み切っている。


京成3700形3768F 3次車 後期仕様。
3768F:[3768]-[3767]-[3766]-[3765]-[3764]-[3763]-[3762]-[3761]。
※後期リニューアル工事施工,PT-4804形パンタグラフ搭載編成。

今回は予約流れと思われる新品を抑えられた。
3768F後期仕様の中古市場価格は比較的高めで推移している。
その最中に廉価新品が突如現れ思わず導入してしまった。
二代目3768F3758F中期仕様(3次車)の改修が重なり全窓セルを交換して中期仕様へ改装した。
3768F-2とは異なるリニューアル工事未施工編成に改まり透明窓セルを特徴とする。
リニューアル工事施工編成に入れ替わった3758Fにはグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフを搭載させた。
これにより現行仕様は3708F-2(1次車),3758F,3768F-2の3編成体制に増強される。
この状況で3768Fの増備を図ったためその取り扱いが課題となった。


入工中の3768後期仕様(3768F)。

3768F後期仕様は薄緑色窓セルが標準装着されている。
そのためリニューアル工事施工編成以外の拡張性に欠ける。
現有勢力で後期リニューアル工事施工編成への改装は3798F後期仕様(4次車:3798F),3818F中期仕様(5次車:3818F)しか行えない。
但し3798Fは3728F後期仕様(1次車:3728F-2)の対に据えられ3818Fもサックスブルー成形FS-547(047)台車へ振り替えた。
両編成には各々の役割があり改装には適さない。
加えて3758Fの現行仕様化は予想以上に手間を要し再び手を着けようとは思えなくなった。
原形での出場も3768Fが3編成体制になるためさすがに憚れる。
よってリニューアル工事施工編成を維持したままプロトタイプ競合を防ぐ手段を探るしかなくなった。


木工用ボンドで固定した誘導無線アンテナ。

取り敢えず3768Fの第一次整備に取り掛かる。
措置が決まらないためM2c車の誘導無線アンテナ取付だけを施す。
リニューアル工事施工編成である以上プロトタイプ選定は後期仕様か現行仕様しか残されていない。
京成形式の現行仕様は思うように増強が進まない状況にあった。
3500形3532Fが廃車されてしまいTOMYTEC製3500形3532F更新車(3532F-2)は強制的に後期仕様へ変更された。
これをリリース予定のマイクロエース製3600形3648F現行色8両編成で補填する計画だった。
しかしその3648Fも2018年10月に6両編成への短縮が行われ現行仕様化が厳しくなる。
一方3700形リニューアル工事施工PT-4804形パンタグラフ搭載編成は旧3768F後期仕様の現行仕様化で姿を消す。
絶好の再登場機会だった3758Fの改修では避雷器取付失敗により日の目を見なかった。
現行仕様と後期仕様の選択でも揺さぶられ3768Fは軽微な第一次整備を強いられている。


3768 [A07 特急 成田空港]:誘導無線アンテナ取付。

3768,3761の2両だけが入場対象で工程には余裕が生まれる。
残りはどの様に3768Fを出場に結び付けるか考える時間へ充てる。
先ず3768の誘導無線アンテナ取付から開始した。
誘導無線アンテナは整備までに準備が間に合わず保管品の3150形LOTを用いる。
嵌合精度はまずまずながら傾きを抑えられない。
完全固定を施すと誘導無線アンテナへの交換に手間が掛かるため木工用ボンドを採用した。
屋根板取付孔の下半分程度まで木工用ボンドを詰め誘導無線アンテナを差し込む。
押し出された木工用ボンドを拭き取った後に取付孔裏面を覆い固定と着脱性を両立させた。




3768後期仕様後期リニューアル工事施工車(3768F:誘導無線アンテナ取付)。

3150形LOT誘導無線アンテナの継続使用は誘導無線アンテナがどの様な成形色を持つかに懸かる。
旧LOT誘導無線アンテナに近い色温度であれば3150形,3400形を含めた全編成が交換対象となる。
類似色の場合は交換準備施工編成から順次置き換える予定である。
何れにせよ3768F誘導無線アンテナへ換装すると思う。
捻出される3150形LOT誘導無線アンテナは全てが形状を保っており緊急予備品に廻す。
柔軟性向上の規模にも拠るが3150形LOTでも特に不満は無い。
誘導無線アンテナの対処は現物を見てから決定する。


入工中の3761後期仕様(3768F)。

グリーンマックス製品ではTR-XXXA床板装着車以降から輪心仕上げのばらつきが目立つ。
リニューアル再生産品と3768F後期仕様が種車の編成は同一輪心で整うよう車輪交換を進めた。
3768F-1の回着整備,出場までに3708F登場時仕様(1次車:3708F-1),3728F-2,3768F-2,3798Fは統一が図られている。
車輪交換は3400形3408F前期仕様(3408F-3:リニューアル再生産品)を含めて行った。
そのため捻出可能な編成は消滅していた。
3768に続いて入場した3761は1輪だけ艶無車輪を持つ。
意地で輪心統一を達成した以上3768Fでも守りたかった。
申し訳ないが京成形式を優先し別形式の車輪と交換を行い艶有車輪化している。


1輪だけが艶無車輪だったFS-547非動力台車(成田寄)。

まだ3767以下5両(3768F)の車輪確認を終えていない。
これまでの事例から8輪が艶有車輪で揃う確率は低いと予想される。
従って以後の入場でも車輪交換を要する場面がやって来ると思う。
その都度振替えを施し1編成だけ輪心成形がばらつく事態を回避する予定である。
ちなみにピボット軸受台車用車輪(分売品)の投入は考えていない。
但しどちらの輪心が今後の基準になるかを確かめる。
その状況によっては艶無車輪で統一した3708F-1の再交換を行うかもしれない。


3761 [A07 特急 成田空港]:誘導無線アンテナ取付。

3761の誘導無線アンテナも木工用ボンドで固定している。
挿入は比較的手応えのあるものだったが完全に屋根上まで押し込むと傾斜が生じる。
木工用ボンドは固着時間を要するため垂直を保たせた姿勢でしばらく放置した。
ここで3768Fの方向性を検討する。
消滅した3768F後期仕様リニューアル工事施工編成の復活は3768F-2との時差が少ない上に離合編成の減少を招く。
更に3768Fが都合3編成の在籍になってしまいせっかく増備した効果が薄れてしまう。
リニューアル工事未施工編成化も結果は変わらないままである。
最終的に改番での対応が決定した。




3761後期仕様後期リニューアル工事施工車(3768F:誘導無線アンテナ取付,車輪交換施工)。

3700形の改番は旧3798F現行仕様(4次車:旧製品)を3758Fへ改装した1例しかない。
しかも前面車両番号標記の消去に失敗した前科がある。
どうにか取り繕えたが3758,3751は要注意指定を受け改修入場でも神経を使った。
側面車両番号板はインレタを直接転写するだけで構わない。
全ては前面へのインレタ転写準備が鍵を握る。
二の轍を踏まないためにもう一度3758Fの改番過程を見直す。
前面車両番号標記は剥離不能と判っており塗り潰し式を採り入れた3751が目安になるだろう。




3768F (誘導無線アンテナ取付)。

第一次整備を終えた3768Fだが以後は難関工程が待ち受ける。
仮に3768,3761の改番に失敗すると再びプロトタイプ選定へ逆戻りさせられる。
前面車両番号標記の塗り潰しには赤マッキーを起用する予定で原形復旧は可能である。
そのため改番出場は流動要素を含む。
最初に3768,3761の改番へ取り掛かりその結果を見て3767以下6両を入場させる工程順とする。
編成番号は[376X]が隠蔽し易い3758Fか3788Fを予定している。
既に3758Fは出場済であり3788Fが第一候補となった。
3768,3761の第二次整備は改番だけに特化させ他工程には手を着けず集中したい。

京成3700形3726[3728F-1] 1次車 中期仕様 FS-047動力台車枠交換 (動力ユニット更新車:塗装変更動力台車枠廃止)

2018-10-13 21:51:29 | 京成線:3700形
露出度。

グリーンマックス製京成3700形3728,3721中期仕様(1次車:3728F-1)の電球色LEDライト基板更新が終了した。
印象は3768F後期仕様を改装した3768F中期仕様(3次車:3768F-1)にかなり近付いた。
TR-180床板装着編成とTR-180A床板装着編成の差は埋められないがもう1つだけ見附の向上を図る。


京成3700形3726 1次車 中期仕様(3728F-1:動力ユニット更新車)。

分売品コアレスモーター搭載動力ユニットによる更新は3706登場時仕様(1次車:旧3708F)が試作車となった。
床下機器部品最低地上高等の課題も解決され旧製品編成の新性能化が確定した。
当時3728F-1はKATOカプラーを装備していた。
動力ユニット更新が成功したためTNカプラーSPへの変更も同時施工となる。
3726は2両目の動力ユニット更新実施となり量産試作車と言えた。
サックスブルー成形FS-047(547)動力台車だった3706は同色のFS-547非動力台車枠を側梁に転用できた。
しかし3726は灰色成形FS-047(547)動力台車を履いておりジャンク車両都合で塗装変更動力台車枠が採用される。
GMカラーのダークグレーで灰色FS-047(547)動力台車枠には至ったものの他車両との色温度差が弱点となった。


入工中の3726。

塗装変更FS-047(547)動力台車枠は3756中期仕様(3次車:旧3758F)にも踏襲された。
旧3758Fは長期休車を経て現行仕様(3758F)に改装される。
現行仕様化入場時に旧FS-047(547)動力台車枠を加工し3756の塗装変更動力台車枠を廃止した。
一方で3726は純正FS-047(547)動力台車枠のリリースに期待し現状を維持してきた。
しかし分売品化の気配は感じられず保守部品での入手も困難な状況にある。
旧FS-047(547)動力台車も用途を失った事から3726の塗装変更動力台車枠廃止へ踏み切る。


1点止めだった転用FS-047(547)動力台車枠(上野寄)。

3726のFS-047(547)動力台車枠は安定度が高かった。
第二次動力ユニット更新車で台車枠取付台座を中心とする3点止めに改めたと思っていた。
ところがピボット軸受周りに接着剤跡は見られず3706以来の1点止めであった。
不安定さが際立った3706(→3816中期仕様:5次車)との違いはゴム系接着剤の塗布方法だと思われる。
台車枠取付台座には上半分しか接着剤が盛られていない。
取付孔の埋め込みも行わなかった模様で想定より早く塗装変更動力台車枠の撤去を終えた。


側梁へ転用される旧FS-047(547)動力台車(成田寄)。

旧FS-047(547)動力台車枠の転用は3756で行ったばかりである。
ただ導入の経緯により灰色成形旧FS-047(547)動力台車は1両分しか残されていない。
ジャンク車両は所要数に達し灰色成形FS-547非動力台車の増強も打ち切られている。
塗装変更動力台車枠廃止の手段は1つに限られてしまいこれまでになく慎重な姿勢で加工に取り掛かった。
旧FS-047(547)動力台車は台車集電板を撤去するだけで一気に分解へと至る。
ロアフレームから繋がる側梁への型抜きは一辺毎にニッパーで切断を進めた。


色温度が異なる側梁 (上野寄:塗装変更動力台車枠,転用動力台車枠)。

側梁の裏面はほぼ平らであり動力台車枠化には一手間を要する。
ピボット軸受受入口はΦ1.5mmのドリルで約0.5mmほど掘削する。
旧動力台車枠の転用は3150形用KS-116,FS-329C,3400形用FS-383各動力台車にて試行してきた。
3700形も3706現行仕様(1次車:3708F-2),3756で採用されており基本的な工程は変わっていない。
後に追加された元型抜き部周囲の凹面化は正規動力台車枠装着品を参考としたものである。
転用動力台車枠は取付脚を持たないため湾曲が生じる癖を持つ。
これを接着固定時に側梁を撓ませる事で補っている。


細工を終えた転用動力台車枠(成田寄)。

次に動力台車の小細工へ取り掛かる。
更新が早かった3726は台車集電板の黒色化が施されていない。
リニューアル再生産品を含め灰色成形FS-047(547)動力台車は隙間から真鍮色が目立ってしまう。
以前から気になっていたが接着固定のやり直しが億劫に思え手を着けてこなかった。
正規動力台車枠の入手も困難でありこの機会に黒色化を図った。
マッキーでの塗り潰しのため耐性には期待できない。
ただこの箇所は物理的に物が当たらず動力台車枠更新まで持ってくれると考えている。
3756で手こずった動力台車取付孔の清掃は不要だった。
残すは黒色化済大車輪集電板を保護しながらの転用動力台車枠固定となる。


集電板を黒色化した動力台車(上野寄)。

ピボット軸受受入口は全てゴム系接着剤で埋める。
転用動力台車枠固定の命綱であり多少多目に盛り付けた。
動力台車枠取付台座付近は上半分だけ塗布したが側梁の隙間からはみ出さない程度に抑える。
動力台車に貼り付けると軸受周囲から余分なゴム系接着剤が迫り出してくる。
除去は固着後に行いピボット軸受部との密着度を高めた。
取付位置はブレーキ機構モールド下部に顔を覗かせる動力台車枠取付台座が基準である。
平行合わせの目安にもなるため何かと都合が良い。
最後に全面を動力台車へ押し付け圧着させた。




転用動力台車枠に交換されたFS-047(547)動力台車(成田寄)。

3700形の動力ユニット更新開始初期はブレーキシリンダー位置を間違える失策が重なった。
何故かTNカプラーSP対応化を図った動力台車の前後が識別出来ず修正を繰り返している。
3758までは予防策として片側毎に施工してきたが流石に馴れたため上野寄,成田寄を同時進行させた。
同じ工程を二度行う効率の悪さは漸く解消となった。
転用動力台車は成形色が威力を発揮する。
塗装技量の低さにより交換前は野暮ったさが隠せなかった。
すっきりとした見附へ改められた上に編成の台車色も全て統一されている。
台車色温度統一はFS-047(547)動力台車の保管が奏功した。
使用されなかった台車集電板とギア類は再び保管品へ廻された。
3150形に残存する2個モーター動力ユニット搭載車が全廃されるまで万が一の備えとした。


見附がほぼ同等になった3766,3726 (3768F-1,3728F-1)。

在籍する3700形中期仕様3色LED表示器編成は3728F-1,3768F-1の2本である。
3728,3721は電球色LEDライト基板更新と台枠直結式スカート本設仕様化を並行して行った。
スカートと車体裾に生じる空間は殆ど無くなり両編成のM2c車は大凡同格になったと思える。
これに続き塗装変更動力台車枠の廃止で3726と3766も外観差が縮小された。
3726は線路方向の床下機器部品取付位置が動力ユニット更新車を物語る程度である。
旧FS-047(547)動力台車を加工したため非動力車との台車色温度が近く編成の見附は3728F-1が上回った。
ここはTR-180床板装着編成の数少ない強味だと思う。




3726(FS-047(547)動力台車枠交換施工:旧FS-047(547)動力台車枠転用)。


3756現行仕様(3次車:動力ユニット更新,旧FS-047(547)動力台車枠転用車)。

3726から第二次動力ユニット更新試行時の名残は消え去った。
1点止め動力台車枠にしては強固に固定されていた。
しかし裏面まで塗料が吹き付けられており何れは不安定さを露呈していたと思う。
金属面とゴム系接着剤の相性は良く3点止めへの変更で長期使用にも耐えられるだろう。
同一施工とした3756と同じく将来的には純正動力台車枠更新を考えている。
少しずつ分売品が強化されつつありFS-047(547)動力台車枠の製品化に期待したい。




3727+3726 (3728F-1:非動力車+動力ユニット更新車)。

台車集電板の黒色化はこれまでより効果が低く映る。
これは単に塗装変更動力台車枠の被膜が分厚く集電板の露出を抑える皮肉な結果でしかなかった。
集電板が目立ち難かった代わりに気になったのは台車色である。
最後の塗装変更動力台車枠使用車になった事も拍車を掛けた。
旧FS-047(547)動力台車枠への交換で下廻りの雰囲気は初出場時に近付いている。
3726の竣工で3728F-1が3768F-1に対して見劣りする箇所は大幅な削減が図れたと思う。

京成3700形3721[3728F-1] 1次車 中期仕様 電球色LEDライト基板(直販品)交換,台枠直結式スカート本設化施工

2018-10-12 21:47:23 | 京成線:3700形
応急。

グリーンマックス京成3700形3728F中期仕様(1次車:3728F-1)の電球色LEDライト基板編成化を進める。
3728(3728F-1)は車体弛緩の気配が失せ今後分解時に気を使う必要が無くなった。
同様の症状を抱える3721も続くと願い入場させた。


京成3700形3721 1次車 中期仕様(3728F-1)。

交換用の電球色LEDライト基板(直販品)は3728で切り出しに失敗した残りを用いる。
先に基板断面は整形及び黒色化済で交換準備を完了した。
但し切断側が若干斜めになっているためライトケースへの組み込みが気に掛かる。
状況次第では運転台側ライトケースの整形を要すると思われた。
また3721もゴム系接着剤単独固定の台枠直結式スカート化第一次試作車だった。
プラ板スペーサーを追設し本設仕様へ改める工程も加わる。
主工程はライト基板交換だったが作業時間は台枠直結式スカートの仕様変更に大半を占められている。


入工中の3721。

作業進行は3728と全く同じになった。
先に台枠直結式スカート本設仕様化の準備へ取り掛かる。
台枠へ直接ゴム系接着剤で固定されたスカートは最初に撤去した。
接着剤量や塗布面積が少ない割に意外な強度を誇る。
塗布したゴム系接着剤は全てスカート側に集約された。
スカート付SPフレームTNカプラーSP以来の形状を保つスカートは最終案に近い。
TOMIX製スカート取付台座と競合しないため現状のまま流用する。


消滅した第一次試作台枠直結式スカート。

ゴム系接着剤単独でのスカート取付を採用した第一次試作品は完全消滅した。
台枠に接着剤が残らなかったため清掃は不要となり直ぐにプラ板スペーサー追設治具を取り付けている。
追設治具は3728からTOMIX製スカート取付台座を短縮した。
これによりプラ板の車体中央寄位置が判り易くなった。
スペーサー後端は台枠のTNカプラー取付部で止まっている。
よって幅を2.5mmに定められれば治具も不要になると思う。


予め湾曲させたプラ板スペーサー。

3728,3721では裁断済プラ板を再用したため台枠への溶着後にスペーサー幅を詰めた。
ただ部品以外も再用指向が強く全ての捻出プラ板を使い切った後に移行したい。
またスペーサー追設後に運転台側前端部を上方向へ変形させた。
プラ板の湾曲は3728のスカート復旧時に初試行した。
低い反力であるものの車体裾とスカートの空間はTR-180A床板装着車に近付けられた。
効果は高いと思われ3721からはプラ板単独で整形を行っている。
両側の角度は不均等であるが車体に押し戻される代さえ確保出来れば問題ない。


車体に留まるライトユニット。

プラ板スペーサーの完全固着を待つ間に電球色LEDライト基板(直販品)へ交換する。
前途の通り3721には車体弛緩の疑いが掛かっていた。
これが晴れるかはライトユニットの撤去に掛かる。
ライトケースは3761現行仕様(3次車:3768F-2)が出自で経年の低い部品である。
他3700形M2c車と同様の取り外し方法に至れば車体に不具合は無いと考えられる。
念のため爪楊枝式によるライトユニット撤去は慎重を期した。
深度が浅い状態では種別表示器モールドが車体に引き掛かり全く先に進めない。
更に従来方式で嵌合を解いた後も車体へ残ったままとなった。
3728に続き3721も車体弛緩は生じていないと判明している。


分解されたライトユニット一式。

3721の運転台側ライトケースはマッキーで塗り潰しを行い種別表示を[■]へ改めていた。
黒色化により富士川車輌工業製3色LED式[快速]種別表示ステッカーの貼付は楽になった。
しかし印刷面に残る凹凸の影響でステッカーは波打ちが目立つ。
いんちき赤地隠蔽策は完全に裏目へ出た。
ペイントリムーバーを用い成形色での[■]表示に改める。
種別表示器はマッキーとメーカー印刷で二重化されている。
当然先にマッキーのインクが溶解する。
ところがインクは滓状に変質してしまい除去を行いながらの作業となった。
ようやく黒色被膜を取り除けたが代わりに掠れた印刷済フルカラーLED式[特急]種別表示が出現した。
再びペイントリムーバーを浸した綿棒を当て[■]表示化している。


中途半端に印刷が残る種別表示器。

必要以上にペイントリムーバーを使用する羽目になり種別表示器モールド周囲の艶が失われてしまった。
溶剤の拭き上げ後に磨きクロスを当て表面を均す。
一応半艶まで回復させており今後の変質は防げると思う。
電球色ライト基板(直販品)は分割時に断面の整形を終えていた。
しかし切断失敗が響きライトケースに嵌め込む代は黄色発光LEDライト基板より狭くなる。
ぎりぎりで納められたが安定性に不安を抱きライトユニットの後端部を内側へ絞った。
車内側ライトケースを組み込みライト基板の状態を確認する。
現状で移動猶予は無く取り敢えず難を逃れた。


ライトケースを変形させ安定性を維持した電球色LEDライト基板(直販品)。

なお電球色LEDライト基板の集電脚はスプリングが伸びない範囲で車内側へ倒している。
3728では点灯試験不合格の憂き目に遭った。
しかも座席部品への細工を忘れ導電板露出面積拡大は行えない。
非点灯発症を防ぐため止むを得ずいんちき小細工に走っている。
2pcs式ライトケースはライト基板集電脚を運転台側に押し込む構造であった。
大幅に室内側へ傾斜させた集電脚だったが設計都合によりあっさりと角度が起こされる。
それでも未加工品より僅かに後方への偏位が生まれ接触不良を呼ぶ確率は下げられたと思う。


垂直嵌合でも接触すると思われるライト基板集電脚と導電板。

電球色LEDライト基板への交換で思わぬ時間を割かれた。
このお陰で台枠へ溶着させたプラ板スペーサーは強度を気にせず取り扱える。
3728から台枠直結式スカート化の工程を見直した。
これによりスカートの復旧を急ぐ必要は無くなっている。
ゴム系接着剤の固着進行も有利に働くため作業遅延を回復出来るように思えた。
丁寧にスカートの角度を合わせプラ板と接着する。


仮設置したスカート。

ゴム系接着剤はスカート側への塗布に再変更した。
先にプラ板の湾曲施工を済ませており接着剤量も削減している。
これに連動しスペーサーとスカートの間からはみ出す接着剤も極少量へ変わり手数が抑えられた。
スカートは仮固定に留めTNカプラーSP装着する。
その後FS-547非動力台車を締結し車体と嵌合させた。
後はスカート位置の微調整を行う予定だった。
偶然にも仮装着したスカートが車体中央に揃い台座直結式スカート本設仕様化は終了となった。




3721 [61K 快速 佐倉]:TNカプラーSP,台枠直結式スカート本設化施工。

スカートはプラ板スペーサーの反力が働き垂直方向の撓みを吸収してくれる。
よって車体裾との隙間は手を加えずとも殆ど生じなくなった。
TR-180床板装着車は最終調整が欠かせなかったがTR-180A床板装着車での施工例が活きている。
富士川車輌工業製3色LED式[快速]種別表示ステッカーの貼付は最終工程へ廻した。
仮貼付は全く意味が無い上に粘着力を低下させる危険がある。
3色LED式表示器編成の在籍数が少なく富士川車輌工業製ステッカーは手持ち分しか残っていない。
印刷面を傷めてしまうと種別変更を余儀なくされるため糊面への負荷を軽減させた。




3721 [61K 快速 佐倉]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)交換施工)。




3721 [61K 快速 佐倉]:尾灯(電球色LEDライト基板(直販品)交換施工)。

点灯試験は一度で合格となった。
床板の嵌合は従来方式を踏襲している。
そのためライト基板集電脚の角度変更が機能しているか判らない。
接触不良解消にいんちき小細工が通用するのであれば座席部品の大幅な加工は不要となる。
電球色LEDライト基板(直販品)は増強が図られたため他編成への展開が可能になった。
TR-180床板装着編成の入場時はもう一度集電脚角度変更を試行する予定である。
その経過を見てから座席部品を整形するか判断したい。

基板交換で劇的な印象変化が生じる前照灯に対し尾灯は余り恩恵に授かれない。
在籍する3400形,3700形は行先表示類を含めプロトタイプの半固定化が進められた。
3400形もライト基板更新対象でありM2c車の一斉交換にはかなりの時間を要する。
進行方向の先頭に立つ車両から電球色LEDライト基板化を進めるのも一手だと思う。

京成3700形3728[3728F-1] 1次車 中期仕様 電球色LEDライト基板(直販品)交換,台枠直結式スカート本設化施工

2018-10-11 21:47:22 | 京成線:3700形
標準化。

グリーンマックス製京成3700形3728F中期仕様(1次車:3728F-1)は前回入場時に3色LED表示器編成化された。
プロトタイプ変更の多い編成であったが3728F後期仕様(3728F-2:リニューアル再生産品)が増備され落ち着いた感がある。
ところがSPフレームTNダミーカプラーが所要となり3728F-1(旧製品)から捻出を図るため突然の入場を迎えた。


京成3700形3728F 1次車 中期仕様。
3728F-1:3728-3727-3726-3725-3724-3723-3722-3721。
※3色LED表示器編成:旧製品。

3728F-1は台枠直結式スカート化の第一次試行編成でもある。
台枠直結式スカート化はスカート付SPフレームTNダミーカプラーを分解の上流用した。
そのため3728,3721共にSPフレームTNダミーカプラーのまま存置されており1編成分が捻出出来る。
着脱は容易でTNカプラーSPへの交換は瞬時に行える状況だった。
但し床板の取り外しと運転台側FS-547非動力台車撤去が伴う。
もう一歩踏み出せば電球色LEDライト基板への交換が行えた。
先に3758F現行仕様(3次車:3758F)へライト基板を譲った3768F中期仕様(3次車:3768F-1)を原形復旧させ出場に結び付けた。
プロトタイプが重なる3728F-1も電球色LEDライト基板化追随が決定している。
ライト基板の交換はライトユニットを取り外さなければならない。
車体弛緩が不安視される3728,3721の分解は極力控えたい。
早急な施工を行い後は保全に務める予定だった。


入工中の3728中期仕様(3728F-1)。

3728F-1に採用する電球色LEDライト基板は分売品(8422)ではなく集中投入を図った直販品である。
先に直販品でライト基板交換を終えた3768F-1では二連のライト基板分割が上手く行かなかった。
ニッパーでの切断は向いていない模様で基板断面を楔形に至らせ白濁まで招いた。
マッキーによる塗り潰しにより乗務員室直後の側窓からの断面露出を防ぐ措置を採り誤魔化している。
どうにか事無きを得たが3728F-1では切断方式を改める。
先発入場はライトケースに印刷済のフルカラーLED式[特急]表示が残る3728とした。


計算通り機能した台枠直結式スカート。

台枠直結式スカート化はスカート付SPフレームTNダミーカプラーの剛性低下が契機となった。
加えて車体裾とスカート天面で生じる空間の個体差が顕著に現れる弱点も抱えていた。
SPフレームTNダミーカプラーも新規製作が難しくなりTNカプラーSPを充てざるを得ない環境に迫られている。
スカートから分離させ数に限りのあるTNカプラーSPを予備品兼用とする一手でもあった。
本来の趣旨とは異なるSPフレームTNダミーカプラー捻出となったが早速台枠直結式スカート化が活かされる。
狙い通りスカートを存置したままカプラーの撤去が行えた。
当初はTNカプラーSPを装着し電球色LEDライト基板(直販品)への交換に移行する予定であった。


プラ板スペーサー追設中の運転台側台枠。

各種課題を一気に解決できる台枠直結式スカート化は6次の試行を経て完成形へ到達している。
3728は第一次試作車に該当し手探りで施工したためスカートの固定を全てゴム系接着剤へ頼っていた。
その後台枠裏面と車体裾の段差を縮小するプラ板スペーサー追設に踏み切る。
本格採用を決定付けた3768F-1ではTR-180床板装着車とTR-180A床板装着車での共通仕様化に辿り着いた。
スペーサー追設未施工の台枠直結式スカート化編成は3728F-1に限られており本設仕様へと改める。
台枠へのプラ板接着は治具と化した連結器部品が欠損しているTNカプラーSPフレームを用いてきた。
廃品利用のSPフレームは原形を維持していたがスペーサー固定時の流し込み接着剤投入が行い難かった。
新たにTOMIX製スカート取付台座を切り欠き流し込み接着剤が行き渡り易くなるよう整形している。


TNカプラーSPカバーと台枠の隙間を埋めるプラ板。

追設治具の採用によりプラ板は厳密な採寸が廃された。
t0.3mmのプラ板をTNカプラーSPカバーと台枠両端に生じる空間へ溶着する。
プラ板前端はジャンパ連結器モールド付近で切り落とした後に車体との現物合わせを行った。
試行開始当時より工程が大幅に簡略化され台枠直結式スカート化準備は滞りなく終了している。
スカートの固定は最終工程に廻るため電球色LEDライト基板交換へ移行した。
車体弛緩に注意を払い定番化した爪楊枝式でライトユニットの取り外しへ取り掛かる。
3728が装着するライトケースは3768現行仕様(3次車:3768F-2)からの転用品である。
挿入時の手応えは非常に心許ないものだった。
ところがライトユニットは固い嵌合を示し爪楊枝の深度を他3700形M2c車での施工と同様にした。
撤去に至るまで車体弛緩の影響は感じられなかった。
これは予想外で考えていたより車体状態は良いのかもしれない。


消去される印刷済フルカラーLED式[特急]種別表示。

印刷済フルカラーLED式[特急]種別表示の消去を省略したため3色LED表示器化時に支障が生じた。
富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーで上貼したところ切り出しの拙さも重なり赤地を露出させている。
赤色塗料の一部を削ぎ誤魔化したままだった。
現在では印刷済LED式種別表示の消去が確定しており3728も[■]表示へ変更する。
ペイントリムーバーを浸した綿棒で少しずつ[特急]を溶解させる。
多量に塗布すると種別表示器モールドが変形するため時間を掛けて[■]表示化した。


失敗した電球色LEDライト基板(直販品)の分割。

二連の電球色LEDライト基板(直販品)は平刃での切断に変更した。
しかし片面だけでは分離せず両面から交互に刃を落とすしか術がなくなる。
裏表の分割線を目安にしたが微妙に位置がずれたらしい。
2個に別れたライト基板だったが切断面は大幅に乱れた。
繊維状の物質が両断面に残ってしまい整形せざるを得なくなる。
この均しも上手く行かず再び白濁させてしまった。
断面そのものは楔形から抜け出せたが乗務員室直後の側窓に露出する危険性は残った。
結局マッキーで塗り潰す羽目になり平刃による分割は失敗に終わっている。
電球色LEDライト基板(直販品)起用時の課題と言え今後も試行を重ねるしかない。


黒色に染まったライトユニット。

基板の分割方法に問題はあったもののライトケースへの組み込みには影響しなかった。
ライト基板押えも従来通りの嵌合が確保され使用に不都合は無さそうだった。
念のため通電試験を行い前照灯,尾灯用LEDの点灯を確認している。
種別表示器の[特急]印刷消去とライト基板断面黒色化によりライトユニットは黒一色となった。
解決法を掴むまで3768F後期仕様出自品及び電球色LEDライト基板(8422)以外の基板交換車はこの方式で凌ぐ予定である。
ライト基板交換後のライトユニットも車体への嵌合は固目だった。
新ROMフルカラーLED表示器化以降から3728,3721が入場してもライトユニットには手を出していない。
ライトユニットが極端に外し易くなった原因は車体側ではなくライトケース側だったかもしれない。
3721も同程度の嵌合であれば車体弛緩の不安は払拭されるだろう。


仮貼付した富士川車輌工業製3色LED式[快速]種別表示ステッカー。

ライトユニットを組み込んだ後に富士川車輌工業製3色LED式[快速]種別表示ステッカーを貼付した。
種別表示を[■]に改めたためステッカーでの地色隠蔽は不要となる。
フルカラーLED式[特急]種別表示印刷の消去によりステッカー表面の波打ちが抑えられた。
僅かながら表示位置も奥まった気がする。
まだ床板嵌合が残されておりこの時点では仮貼付に留められた。
そして最終工程に廻されたスカートの取付へと移る。
スペーサー追設から約50分が過ぎプラ板は強力に溶着していた。
想定以上にプラ板スペーサー固着度が高まったため新たなスカート取付方式の試行へ至る。


本設仕様に変更された台枠直結式スカート。

先ずプラ板へゴム系接着剤を塗布しスカートの中央位置を大雑把に揃え仮固定する。
そして下方向からスカートへ圧を与えた。
プラ板とスカート間からはみ出す余分なゴム系接着剤はここで完全に除去される。
次に運転台側台枠前端から突き出すプラ板をスカートごと押し上げ車体と床板の嵌合時に反力が働くよう変形させた。
ここはTR-180A床板装着車で施した台枠端部のスペーサー整形を参考にしている。
後は車体との位置を微調整するだけに簡略化された。
これまではスカートの位置合わせを優先し接着剤塗布以降から急いで床板を組み込んでいた。
事実上事後処理を事前処理に変更したと言え工程自体も時間短縮が図れている。




3728 [61K 快速 佐倉]:TNカプラーSP,台枠直結式スカート本設化施工。

本設仕様となった台枠直結式スカートはゴム系接着剤単独で固定されていた入場前より剛性が高められた。
第一次台枠直結式スカート化試行も決して悪い仕上がりではなかったと思う。
特殊な事情で廃止となったが全ては3728での試験採用が始まりであり果たした役割は大きい。
SPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSPとほぼ同等の外観に仕上げた。
よってTNカプラーSP交換後も前面見附への影響は全く無い。
最後に3色LED式[快速]種別表示ステッカーの圧着を施し全工程が終了した。




3728 点灯試験[61K 快速 佐倉]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3728 点灯試験[61K 快速 佐倉]:尾灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3768 点灯比較[A13 特急 上野]:3768F-1(電球色LEDライト基板(直販品)更新車)。

点灯試験は前尾灯が反応せず一旦中断された。
原因は恒例のライト基板集電脚と導電板で生じる接触不良である。
集電脚と導電板が接する角度はかなり窮屈で比較的発症率の高い現象だった。
床板全体を上野寄に偏位させ最後に運転台側が嵌まり込むように再装着し解消させている。
対策計画の座席部品細工による集電脚接触面積拡大は今回も失念し実行に移せなかった。
追って入場する3721は3728と仕様を揃える方向で3728F-1での試行は見送られる。
電球色LEDライト基板化の効果は相変わらず絶大だった。
3768(3768F-1)との差は床板だけとなり格が上がった様に思えた。

当初はSPフレームTNダミーカプラーの捻出に限る予定だった。
しかし次期電球色LEDライト基板化編成に内定していたため3728F-1は前倒しでの入場となっている。
台枠直結式スカート化試作車では異端要素を持っていたが同時に標準化まで行えた。
スカートは3721(3728F-1)にも同一固定方式が採用されており3728と同格に持ち上げる。

京成3700形3816[3818F] 5次車 中期仕様 FS-047(547)動力台車枠更新 (動力ユニット更新車:転用動力台車枠廃止)

2018-09-18 21:57:58 | 京成線:3700形
承継。

グリーンマックス製京成3700形3818F中期仕様(5次車:3818F)にはサックスブルー成形FS-547(047)台車を履かせている。
これは3708F元登場時仕様(1次車:旧製品)との相互交換で実現したものだった。
プロトタイプ変更が相次いだ3818Fを落ち着かせると共に3708F現行仕様(3708F-2)の登場を呼ぶ起点となった。


京成3700形3818F 5次車 中期仕様。
3818F:3818-3817-3816-3815-3814-3813-3812-3811。
※幕式表示器編成。

現在3708F-2,3758F現行仕様(3次車:3758F),3768F中期仕様(3次車:3768F-1)の3編成が製品仕様から大きく姿を変えている。
3798F現行仕様(4次車:旧3798F)を改番した3758Fは特例と言える。
他2編成は在籍編成との釣り合いを取るため各々のプロトタイプへと改められた。
中でも旧3708F(旧製品)は唯一[K'SEI]CIマークが印刷されておらず仕様変更の機会はやって来ないと思われた。
定着度が期待でき動力ユニット更新試験編成にも抜擢されている。
動力ユニット更新試作車の3706(旧製品)は3700形旧製品全編成に及んだコアレスモーター搭載動力ユニット化の礎となった。
記念すべき動力ユニット更新編成第一陣を飾った旧3708Fだが3818Fとの相互振替で灰色成形FS-547(047)台車へ交換され休車となる。
3706が装着していたコアレスモーター搭載動力ユニットは試作当時を維持したまま3816(3818F)へ移設された。
よって動力ユニット更新試作車の系譜は3816に引き継がれる。
また2個モーター搭載動力ユニットで残されていた3816は労せずして動力ユニット更新を終えた珍車でもあった。


入工中の3816中期仕様(3818F)。

3706のFS-047(547)動力台車枠にはサックスブルー成形FS-547非動力台車枠の側梁を転用した。
ゴム系接着剤の塗布は動力台車枠取付台座を軸とする3点止めを採用したはずである。
現行方式とは異なっており3816へ転出した後も動力台車枠は安定度を欠く試行以来の弱点を残す。
都度調整を廃するため固定方式の標準化を計画していた。
しかし非動力台車枠の転用は正規品リリースまでの急場鎬としか考えていない。
何れはFS-047(547)動力台車枠が分売されると予想した。
しかもピボット軸受部を中心に据えた3点止めでも2脚嵌合式の純正動力台車枠には到底敵わない。
台車枠更新入場の可能性を否定できずなかなか固定方式変更に踏み切れなかった。


導入した純正FS-047(547)動力台車枠(直販品)。

電球色LEDライト基板(直販品)と同時に純正サックスブルー成形FS-047(547)動力台車枠が手に入った。
結果的に現行3点止めへの改善棚上げは当たりだった。
これにより3816の入場計画は固定方式変更から動力台車枠更新に切り替えられる。
純正動力台車枠への更新は3400形3407登場時仕様(3408F-1,3408F-2)以来で施工例が少ない。
工程そのものは軽度だが固定に用いたゴム系接着剤の除去が厄介であった。
台車枠振替えに留まった3756(3758F)でも苦戦しており動力台車の原形復旧が課題になると思われた。
早速3816のFS-047(547)動力台車を撤去し単体で作業に取り掛かる。
ところが予想を覆す状態が待ち受けていた。


撤去された代用動力台車枠(上野寄)。

3点止めかと思われた転用動力台車枠の固定は1点止めであった。
ゴム系接着剤は動力台車枠取付台座にしか塗布されておらず側梁を半回転するだけで撤去できた。
快調に進められると思われた作業だったがゴム系接着剤の塗布方式自体が問題だった。
試行当時は必死で安定度向上に努めたと思われる。
その名残を示すかのように台車枠取付孔が全て埋め込まれていた。
2脚嵌合に変更されるため取付孔は清掃を要する。
ご丁寧に3孔とも奥までゴム系接着剤が押し込まれており残滓除去に難航した。
膜状のゴム系接着剤は掻き出し難い。
取り敢えず下側2孔だけ丸形に復した時点で打ち切っている。


上側取付孔底部に残るゴム系接着剤(上野寄)。

たかが2孔のゴム系接着剤除去に10分近くを要した。
まだ上野寄にしか手を着けておらずこの先が思いやられる。
気を取り直しFS-047(547)動力台車枠(直販品)の整形に着手した。
作業はランナーから切り離すだけながら湯口が台車枠に掛かる厄介な場所にある。
誘導無線アンテナ等でさえ平滑化に難儀するほどの技量しかなく破損には十分注意を払った。
成形都合からかバリは片側2箇所に存在する。
案の定動力台車枠裏面の一部を抉ってしまったが外観では目立たない部位だったため救われた。


整形中のFS-047(547)動力台車枠(上野寄)。

整形を終えたFS-047(547)動力台車枠の取り付けに移る。
取付孔のゴム系接着剤は完全に除去出来た模様で支障なく台車枠を受け入れてくれた。
動力ユニット更新車である3816は黒色成形動力台車を持ち立体感向上策は不要である。
また台車集電板表面の黒色化も灰色成形FS-047(547)動力台車枠ほどは目立たないため未施工とした。
在籍中の3700形でサックスブルー成形FS-047(547)動力台車を履く車両は3816と3706登場時仕様(3708F-1)に限られる。
ちなみに3708F-1はTR-180A床板装着編成であり何時心変わりしても即応は可能である。


動力台車枠更新前後のFS-047(547)動力台車 (上野寄,成田寄)。

見附は転用動力台車枠時代と大きく変わらない。
我ながらFS-547非動力台車枠の起用は当たったと思える。
但し安定度は比べものにならなかった。
特に3816の側梁は試作品独自と思われる1点止めが採用されていたため雲泥の差が生じている。
この後成田寄FS-047(547)動力台車枠も更新を行った。
ゴム系接着剤の塗布は上野寄と変わっておらず取付孔清掃に手を焼かされている。
台車枠の整形は上野寄と同時に行っており工程の大半は接着剤残滓除去に追われた。


動力台車枠更新を終えた3816用動力ユニット。

撤去された転用動力台車枠は用途不要になった。
今のところサックスブルー成形FS-547(047)台車を掃く3700形の増備は考えていない。
中古製品の導入もTR-180A床板装着編成に絞っており出番が巡ってくる確率は低い。
ただ製品化されている[K'SEI]CIマーク未貼付編成は3708F前期仕様だけのため急展開があるかもしれない。
再用時に施す整形はピボット軸受の拡大で済む。
万が一の備えとして保管品へ廻している。
成田寄FS-047(547)動力台車枠も無事更新を終えた。
後は組み立てるのみだったがモーターカバーの傷が目に入った。
急遽修正工程が組まれ手当てに移る。


スペーサー挿入試行時の傷だと思われたモーターカバー。

動力ユニット更新車は3700形T車の床下機器位置を基準に部品移設を行った。
試行当時から床下機器部品とモーターカバーに空間が生じると気付いたらしい。
一時的にスペーサーの追設を図ったが余り傾斜抑止効果が得られず即撤去した記憶がある。
モーターカバーの傷はこの際に生んだと思われた。
実際に触れると傷ではなく溶解だと判った。
かなり狭隘な箇所にあり修正は小さく折り畳んだラプロス#8000と3M製研磨フィルムを用いた。
結果は芳しくなく目立たなくするまでには至っていない。
今までも気付かず車体裾の影に入る場所であり最低限の措置で見切っている。


外観差が縮小した3706,3816 (3708F-1,3816F)。

この作業での収穫は床下機器部品の固着度だった。
主力はゴム系接着剤ながら強力に固定されていた。
溶解痕の隠蔽工程では爪楊枝で空間確保を要する安定度を誇っており剥離は心配無用だと思われる。
試作品で強度確認を行えたのは幸いと言えた。
動力ユニット更新車共通で抱えるモーターカバーとの空間は過度の負荷を与えない限り耐えてくれるだろう。
動力台車枠更新が完了した3816と3706(3708F-1)の差は動力台車成形色及び床下機器位置だけになった。
[K'SEI]CIマークの有無により離合齟齬を抱えるものの十分な見附に至ったと想う。




3816中期仕様(3818F:FS-047(547)動力台車枠更新)。

FS-047(547)動力台車枠(直販品)に交換された3816が竣工した。
これで台車枠傾斜の都度修正から解放される。
まさか3816の転用動力台車枠が1点止めだとは思わなかった。
妙に補正回数が多く気にはしていた。
根本的に支持箇所が少なくずれるのは当たり前だった。
側面見附の変化には繋がらなかったが取扱い性は大幅に向上したと言えよう。
モーターカバーの溶解痕も車体と嵌合させてしまえば埋没する。
試作品ならではの弱点は大凡解消されたと思う。




3706+3816 (3708F-1+3818F:コアレスモーター搭載動力ユニット装着車+動力ユニット更新車)。

3818Fは改修を終えており再出場となる。
今入場での台枠直結式スカート化及び電球色LEDライト基板交換は行わない。
白地[特急]種別幕は3400形から流用した製品印刷のため分解工程の簡略化が期待出来る。
しかし電球色LEDライト基板(直販品)があと2両分しか手元になく見送りになった。
入場順もLED表示器編成を優先する方向で3818Fの再入場はしばらく先になるだろう。
その代わり純正仕様同等へ格上げされたFS-047(547)動力台車枠は他のTR-180床板装着編成に無い武器となる。
在籍する3700形[K'SEI]CIマーク貼付編成では唯一の幕式表示器を持っておりその特異性を活かしたい。

京成3700形3761[3768F-1] 3次車 中期仕様 台枠直結式スカート化,台枠湾曲修正試行 (TR-180A床板装着車)

2018-09-16 21:59:53 | 京成線:3700形
一発。

グリーンマックス製京成3700形3761中期仕様(3次車:3768F-1)の第二次整備は後半戦に突入した。
前半では車体関連が主に置かればらされた状態からの組み立て以外は改修入場に近かった。
残る下廻りの整備は引き続き第六次台枠直結式スカート化試行を施す新工程へと展開が変わる。


京成3700形3761 3次車 中期仕様(3768F-1)。

3768(3768F-1)の入場でTR-180A床板装着車もTR-180床板装着車と同一方式でも台枠直結式スカート化が可能と掴めた。
床板の違いに左右されず外観は大凡同等となる。
むしろスペーサーの変形が加わりスカートはTR-180床板装着車より安定度が高められたと思う。
よってプラ板スペーサー追設は正式採用が決定した。
3761では基本構造を守ったまま工程順を再構築し試行段階から本施工へ格上げを狙う。


入工中の3761。

仮組立直後の3768と3761では前面車体裾とスカートの空間に若干差が生じた。
これは両端部にスペーサーが採用されているTR-180A床板の個体差だと予想される。
何れにせよ運転台側スペーサーは垂直方向へ変形させるため差異の解消は可能と考えた。
既に3768はスカートを固定してしまいスペーサーの位置基準になり得なかった。
そこで再び3708登場時仕様(1次車:3708F-1)を持ち出し比較しながらスペーサーの変形を進める。
3708と較べ3761のスペーサーは大幅に下垂していると判った。
変形は台枠に取り付けたまま行っており都度車体と嵌合させ前面車体裾との段差を確認する。
しかし全体を引き上げてもなかなか3708に近付かない。
最後は運転台側TNカプラー取付部の境から前端側を折り曲げるように持ち上げた。


SPフレームから大きく離れたスペーサー前端。

かなり強引な手法になってしまいTNカプラーSPの嵌合が不安に感じられた。
幸いな事にプラ板スペーサー追設用の治具はTNカプラーSPの破損品である。
これが装着出来れば問題は無い。
変形させた副作用でTNカプラーSP(破損品)の取り付けは一癖あるものに変わった。
爪嵌合を成立させるにはSPフレームの取付部全体を押さえつける必要がある。
ただ着脱は可能で変形代は許される範囲内だったらしい。
3768にTNカプラーSP(破損品)を装着した際はカバーとスペーサーが接触していた。
前端部を極端に持ち上げた3761用スペーサーは殆どTNカプラーSPカバーに触れていない。
その結果ジャンパ連結器モールドから離れてしまいt0.3mmのプラ板はどうにか掠る程度であった。
プラ板追設に当たり重要な箇所の信頼度が下がってしまったのは想定外であった。


想定位置に収まったプラ板スペーサー。

TNカプラーSP(破損品)が黒色成形品でありスペーサーとの識別を難しくした。
そこでカバーだけを灰色成形品へ交換しプラ板スペーサーの追設に取り掛かる。
プラ板の裁断は3768と同じく適当に行った。
車体中央寄はスペーサーとTNカプラーSPのTOMIX製スカート取付口付近に隙間が無く原形のまま位置を合わせた。
そしてスペーサー側面とTNカプラーSPのジャンパ連結器を基準にプラ板が車体へ収まるよう整形する。
各方向のプラ板切断目安は間違っていないらしく3761では一発で決まった。
接着はタミヤセメントが上手く機能しなかったため当初から流し込み接着剤を用いている。


台枠直結式スカート化への準備を終えた床板。

プラ板の追設を終えた後にスカート取付脚台座を切り落としTNカプラーSPとの接触を防ぐ。
従来はスカート天面側から切断を行っていた。
この方法では誤って側面を傷付ける可能性が高く裏面側からの整形へと改めた。
これによりスカートの肉厚に注意を払う必要が無くなっている。
僅かに残る元取付脚の根元はクラフトナイフで削り平滑化した。
ここまでは至って順調に進みプラ板追設と共にスカート形状も本採用へ至ると思われる。
いよいよスカートの取付準備が整った。
一旦灰色成形品のTNカプラーSPを取り付けたがスカート装着前に撤去している。
ゴム系接着剤に頼る固定方式は変わっていない。
3768ではスカートを合わせる際にプラ板スペーサーからゴム系接着剤が押し出されTNカプラーSPに付着してしまった。
この作業を廃するためTNカプラーSPが未装着の状態でスカートを接着する。
はみ出したゴム系接着剤はTNカプラーSPの再装着前に除去し清掃を不要とした。
なおゴム系接着剤はスカート天面への塗布を取り止めプラ板スペーサー側だけに改めた。


快調に進んだ台枠直結式スカート化。

ここから少々忙しくなる。
スカート位置の融通が効くうちにTNカプラーSPを取り付け床板を車体へ嵌合させる。
その後仮接着していたスカートの向きを線路方向及び枕木方向共に微調整する。
大きく歪ませたスペーサーが不安要素だったが全く影響無かった。
上方向への反力は3768よりも大きい。
そのためか変形代が変更されたにも関わらず前面車体裾とスカートの空間は殆ど気にならない状態に達した。
固着した後も変化は見られずプラ板スペーサー追設に続いてスカート装着まで一発成功を収めた。
入場から約30分で台枠直結式スカート化試行工程が完了する良好な進捗具合だった。
残る作業は上野寄FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化だけだと思われた。


TNカプラーSP対応化されたFS-547非動力台車(上野寄]。

FS-547(047)非動力台車はカプラーポケットを撤去するだけで作業を終えられる。
TNカプラーSPをスペーサーに取り付け車体と床板を嵌合させた。
ところが3761の竣工を目前に新たな問題が発覚した。
上野寄車体裾に対しTNカプラーSPの位置が異様に低くカバーまで露出していた。
スペーサーへの嵌合不完全かと思えたが装着に全く異常は無い 。
TR-180A床板も部品同士はしっかりと噛み合っている。
原因が判らずTR-180A床板の解析へと至った。
分解に先立ち基本構造を確認する。
床板は2pcs式で双方が都合8箇所の嵌合爪により固定されていた。
スペーサーは上側台枠へ取り付けられている。
従って分離にはスペーサーの撤去を要した。


初の分解と相成ったTR-180A床板。

運転台側スペーサーはスカートの装着を終えていた。
耐性が心配されたが着脱程度では左右されない安定度に達しているらしい。
プラ板の追設をタミヤセメントから流し込み接着剤に切り替えた効果だと思われる。
表面から嵌合を解き上側,下側の台枠を分離した。
ここで上野寄のTNカプラーSPが嵌まり込まない要因が掴めた。
双方とも順反りが激しく両端部は下方向を向いている。
3768に比べ前面車体裾とスカートの空間が広かった理由にも繋がると言えた。
TR-180A床板では初となる台枠の個体差に出会している。
湾曲の修正は力業に頼るしかない。
上側,下側台枠とも約1cm事に区切り端部から少しずつ水平に近付けていった。


水平に近付いた下側台枠。

当初は下側台枠の矯正だけで構わないと思えた。
しかしスペーサー嵌合部が上側台枠に存在すると思い出し修正対象へ加えている。
水平化だけでは何処か不安を抱きTNカプラー取付用の欠き取り部から先を上方向に持ち上げた。
運転台側スペーサーに近い変形方法である上にプラスチックの硬度が高まるため折損への注意が必要だった。
目視で症状改善に至ったと思えたところでTR-180A床板を組み立てに入る。
分解とは一転し座席部品も含め嵌合爪に合わせるだけで固定され瞬く間に原形へと復帰した。


3761:TNカプラーSP取付位置補正施工(上野寄,台枠湾曲修正試行)。


3757:3758F(成田寄,TR-180床板装着車)。

再組立を行ったTR-180A床板は分解前と変わらない車体との嵌合を示した。
車体傾斜も招いておらず不具合は無さそうである。
下垂が激しかった上野寄TNカプラーSPはTR-180床板装着車の位置とほぼ揃えられた。
TR-180床板装着車はTNカプラーSP化の個体差が少ないため比較に適している。
改修入場時の3757後期仕様(3次車→現行仕様:3758F)で記録を残しており改めて矯正結果を確認した。
無論3762との連結も差し障りない。
本来グリーンマックス製京成3700形はTNカプラーSP非対応と謳われている製品である。
アーノルトカプラーでは床板が湾曲していても何ら影響しない。
自己責任の加工で初めて判明した個体差と言えよう。




3761 [A13 特急 上野]:台枠直結式スカート化試行(TNカプラーSP化)。


3768 [A13 特急 上野]:3768F-1(第六次台枠直結式スカート化試作車)。

台枠補正の実施でスカート位置の変更を要すると思われた。
運転台側を確認したところ施工直後と全く変化が無い。
スペーサーの変形は垂直方向に限った。
更にプラスチックの硬度が低く台枠本体と角度が改められた影響を吸収したらしい。
反力は3768よりも高められており前面車体裾との位置関係を自動的に補正してくれた。
その結果3768F-1の台枠直結式スカートは差異が伺えない仕上がりに至っている。
最後で台枠修正と言うどんでん返しがあるとは思っていなかった。
これを省けば台枠直結式スカート化の所要時間は約30分で収まる。
TR-180床板装着車との仕様共通化も実現し台枠直結式スカートの本格採用が決定している。


3761 [A13 特急 上野]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)交換施工)。


3761 [A13 特急 上野]:尾灯(電球色LEDライト基板(直販品)交換施工)。


3701 点灯比較[A05 特急 上野]:3708F-2(電球色LEDライト基板(8422)交換,TR-180床板装着車)。

台枠湾曲修正は導電板とライト基板集電脚の接触具合にも変動を与えると思えた。
TR-180A床板の取り付けは従来通り運転台側へ偏位させた位置から行っている。
ここで非点灯に陥ると厄介であった。
徐々に電流を上げると共に前照灯が光り輝いた。
電球色LEDライト基板(直販品)への交換とを併せ安心を得た瞬間になっている。
後半戦は台枠直結式スカート化に注力したが電球色LEDライト基板への復帰も3768F-1の重要項目だった。
ライト基板交換は3708F現行仕様(1次車:3708F-2),3758Fに続く3編成目への施工で不安は無い。
但し二連の電球色LEDライト基板(直販品)を分割する方法には課題が残っている。
作業失敗に備え電球色LEDライト基板(直販品)はもう1組同時投入を図った。
交換候補筆頭は3728F中期仕様(1次車:3728F-1)に据えており切断方式を再考したい。

3761中期仕様が竣工し3768F-1は全車の第二次整備を終えた。
回着から大幅に時間を要したがようやく出場を迎える。
各種課題は無事消化され以後の改修や増備に反映されると思う。
現時点での最新構造へ改められた3768F-1は在籍する3700形でも出色の存在になるだろう。

京成3700形3761[3768F-1] 3次車 元後期仕様 電球色LEDライト基板(直販品)交換施工 (3751[旧3758F] 部品転用)

2018-09-15 21:48:47 | 京成線:3700形
立直。

グリーンマックス製京成3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)の出場を目指し3761が入場した。
基本工程は3768(3768F-1)とほぼ同一である。
ただ仕掛中に3761の車体で今後へ向けての試験を行ったため黒色窓枠塗装を劣化させてしまった。


京成3700形3761 3次車 元後期仕様(3768F-1)。

中古製品で回着した3768F-1は比較的良好な状態だったと思う。
3767以下6両は側面黒色窓枠縦桟を中心に補修を行ったがこれは勘違いに拠るものだった。
第一次整備当時の記録へ遡っても3768F現行仕様(3次車:3768F-2)に引けを取っていない。
自身の取扱いが状態を悪化させる結果を招いた。
3758F元中期仕様(3次車:旧製品)の改修入場で修復可能と判っていたのがせめてもの救いだった。
電球色LEDライト基板への復旧を考慮し組み立てが保留されたのも3768と同様である。
よって現況は全てがばらばらにされていた。


入工中の3761。

3768は竣工までに3日を要した。
このうち約2日相当がTR-180A床板の台枠直結式スカート化試行に割かれた。
台枠直結式スカート化はTR-180床板装着車との仕様統一が視界に入っている。
工程順を見直し入場期間の短縮を狙う。
但し3761は車体の補修箇所が多く当日ではなく2日間で仕上げる目標を立てた。
3768F-1の回着整備は3758Fの改修出場に重点が置かれた。
最終入場車となった3761は時間に押されたらしく側面黒色窓枠縦桟の色挿しさえ見送ったらしい。
よって自身で剥離させた黒色窓枠を含め側面窓枠モールドの補修から作業再開となる。
側面黒色窓枠の修復は本来不要な工程であった。
しかし試験の実施が状態悪化へと繋がり改修を要する状況に追い込ませている。
塗装剥離は縦桟のみならず前面窓枠にまで及んでいた。
その結果大半の窓枠が補修対象に挙がっている。


3768の規模を上回った3761の車体改修。

前面窓枠は車体断面黒色化を行う際に全てをマッキーで塗り潰されるため側面の修復から着手となった。
当初極細字マッキーと超極細マッキーを併用していたが後者でモールドからの踏み外しを続出させた。
何度もインクの除去を繰り返した影響により最終的に黒色印刷の大半を失ってしまった。
超極細マッキーは使用を見合わせ極細字マッキーのペン先と腹を使い分け対処した。
マッキー再現に変わってしまった黒色窓枠だが銀色塗装が目立つ状態からは脱せている。
続けて前面窓枠車体断面の黒色化に移る。
この際に運転台側車体中心寄で生じていた塗装剥離箇所の塗り潰しが行えた。
全車体断面を塗り終えた後に窓枠モールドへの上塗りを施す。
これら施工により黒色塗装が失われた窓枠は他と同化しその痕跡さえ伺えなくなっている。
但し前面,側面双方ともマッキー再現黒色窓枠が多数を占める結果に至り3761は要注意指定車となった。


横断面を黒色化した電球色LEDライト基板(直販品)。

車体補修に目処が立ち所要部品の整備へ移行する。
窓セルはクロスで曇りを取り除いた。
微細な傷は3751(旧3758F)からの転用品である以上致し方ない。
引きで目立つような状態ではなく現状のまま装着した。
ライトユニットは小細工の他に電球色LEDライト基板(直販品)へ交換を行う。
先ずライトケースに印刷されたフルカラーLED式[特急]種別表示をペイントリムーバーで消去した。
電球色LEDライト基板は3768に起用した直販品の片割れである。
基板横断面の白濁は3761用でも生じておりマッキーで塗り潰した。
ライトユニットの組み立てはライト基板ストッパーを兼ねる車内寄ライトケースを嵌め込むのみである。
注意点は両端からライト基板を支えるだけで然程難しくはない。
3768では後にライトユニットの嵌合不足が判明した。
床板と車体の位置関係を崩す要因にもなる。
そのため装着には十分な注意を払った。
ライトユニット本体の他に前照灯用,尾灯用プリズムまで押し込みを行っている。


確実に嵌合させたライトユニット。

3761用ライトユニットは不都合なく挿入が行えた模様だった。
それでも各方向から圧を加え完全な嵌合を再確認している。
ようやく主要部品が車体に還ってきた。
後は行先表示器部品の取り付けと富士川車輌工業製ステッカーの切り出しを残すだけである。
ところが肝心な運行番号表示ステッカーの切り出しに失敗した。
刃先の角度が悪かったらしく表面印刷を剥離させてしまい白色のラベル面が現れてしまった。
富士川車輌工業製3700形用運行番号表示ステッカーの予備は無く補修か運行番号変更の二択を迫られる。
運行番号変更は3768の再入場を要するため最終手段とし超極細マッキーで隠蔽に取り掛かった。


修正前の[A13 上野]:富士川車輌工業製ステッカー。

剥離部はステッカー下段以外に[A13]の一部まで生じていた。
この状況で完全な修復は絶望的である。
可能な範囲内で超極細マッキーを当てラベル面を埋没させた。
単体では修正痕がはっきりと浮かび上がる有り様で結果は余り期待できない。
構造上行先表示器部品は前面窓セルから引き込まれた箇所に位置するため車体の陰に隠れる可能性に賭けた。
同時に行先表示ステッカーも上段側の塗り潰しを行っている。
最近の失敗は大半が寸法誤りであった。
ここまで激しく印刷面を傷める機会は激減していた。
よもやのステッカー補修と言え種別表示ステッカー切り出しを前にデザインナイフの刃を交換した。


天井側から取り付けた行先表示器部品。

例によって側面窓セル運転台側上部は斜めに切り落とされている。
細工を活かし行先表示器部品の装着は天井側から行った。
本来の取付順も採用出来たが窓セル交換により組み合わされる部品のLOTが変更された。
この余波を確認するため敢えてライトユニットの組み込みを先行させている。
側面窓セルの整形効果は維持され今後のプロトタイプ変更にも対応可能な体制が整えられた。
なお行先表示器部品は流用品であり薄緑色成形品のまま残る。
色温度差が目立つものの外観から見える部位は黒色塗装が成されており一見では判らない。
最後に富士川車輌工業製種別表示ステッカーを貼付する。
刃先の交換は効果絶大で印刷面を傷める事なく切り出せた。
3色LED種別表示は黒色部が広く補修は容易だと言える。
寄りによって派手にラベル面が現れたステッカーが小さな運行番号表示だったのは不運だった。


車体改修が完了した3761。

種別表示器は[]表示へ変更済でステッカー貼付位置を気にしなくても構わない。
たまたま3768F-1は3色LED表示器を採用したがフルカラーLED表示器ではより恩恵に授かれると思う。
なお幕式表示器編成への対応は検討中である。
3708F登場時仕様(1次車:3708F-1),3818F中期仕様(5次車:3818F)では製品印刷の種別幕を使用している。
このうち3818Fはステッカーの切り出しに失敗し3400形3408F前期仕様(3408F-3)とライトユニットを振替えた。
種別表示器モールドはライトユニット装着時に車体前面内側と接触するため白色化が難しい。
幕式表示器編成を登場させる以前の課題と言えよう。
技量向上が伴えば問題解決に至るがその道程は果てしなく遠い。


3761 [A13 特急 上野]:窓セル交換,運行番号・種別・行先表示変更。

不安視された運行番号表示ステッカーの修正は一応成功した。
印刷剥離の激しかった下段は凹凸を持つ前面窓セル成形が味方し俯瞰でも目立たない。
[A13]の修正部も凹面への貼付と屋根板で塞がれた車体が相俟って殆ど判らなくなった。
行先表示も運行番号表示と同様の効果を得られた。
よって運行番号変更は必要無くなり3768の再入場も防がれている。
前面車体裾とスカートの間隔は若干広めである。
台枠直結式スカート化試行時のスペーサー変形代は更なる拡大を要するだろう。




3761中期仕様(車体改修,窓セル交換)。

長らく分解されていた3761は車両へと復帰した。
未竣工車ながら車体改修を伴う矛盾が生じている。
ある程度の時間を要すると考えていたが車体補修で足止めを喰らい想定を越えてしまった。
その代わり3768の入場初日と同形態に持ち込めた。

後は台枠直結式スカート化試行が竣工への鍵を握る。
スカートと車体裾の空間が広く現物合わせを行うスペーサー変形工程に多少不安が残る。
先行して措置を施した後にスカートの取付へ移る方向である。

京成3700形3768[3768F-1] 3次車 中期仕様 TNカプラーSP化施工,台枠直結式スカート化試行 (TR-180A床板装着車)

2018-09-14 21:57:18 | 京成線:3700形
初施工。

グリーンマックス製京成3700形製品原形のスカートは車体裾との空間がに目立つ弱点を抱える。
TR-180床板装着車,TR-180A床板装着車共に台枠裏面と車体裾の段差は僅かしかない。
ここに専用マウントを介しスカートを装着しているため防ぎようがない構造と言えた。


京成3700形3768 3次車 中期仕様(3768F-1)。

実車との乖離が激しいスカートは3700形導入第一陣の3728F現行仕様(1次車:旧製品)から気になっていた。
2015年3月に入場した3798,3791中期仕様(4次車:旧製品)でスカート付TNカプラーSPが初試用される。
取付方式変更により車体裾とスカートの隙間は大幅に狭くなった。
以後小変更を重ねながら標準化に至っている。
ただTNカプラーSP本体に接着するため3700形M2c車以外への転用を難しくした。
予備品の少ない灰色成形密着自動式TNカプラーSPの代替としてSPフレームTNダミーカプラーを軸に改められる。


入工中の3768。

最近ではSPフレームTNダミーカプラー自体の製作が厳しくなり再びスカート付TNカプラーSPが復活する。
しかし灰色成形密着自動式TNカプラーSPの残数は低位安定が続き現状打破の必要性を感じた。
更にジャンパ連結器モールドへゴム系接着剤を盛る固定の不安定さが追い打ちを掛ける。
改修入場を迎えた3728F旧後期仕様(1次車→3728F-1)にて初の台枠直結式スカート化へ踏み切った。
以後5次に渡り試行錯誤が繰り返される。
現在は3758F現行仕様(3次車:3758F),3708F現行仕様(1次車:3708F-2)を含めた3本が台枠直結式スカート試行編成となった。
取付方式は3701(3708F-2)で大凡の方向性が定まったものの3編成ともTR-180床板装着車であった。


構造が大幅に変更されたTR-180A床板(上野寄)。

回着整備中の3768F-1はTR-180A床板装着編成である。
コアレスモーター搭載動力ユニットの登場と共に非動力車用床板も刷新が行われた。
TR-XXXA床板は汎用性を高める狙いで両車端部にスペーサーが用いられている。
このスペーサーは台枠との爪嵌合式だがやや安定性を欠く癖がある様に思える。
在籍するTR-180A床板装着編成は3728F-1の改修前に投入された。
この癖はSPフレームTNダミーカプラーへのスカート取付時に吸収していた。
よって3768がTR-180A床板装着車で台枠直結式スカート試行を施す初の車両となった。
ひとまず台枠直結式スカート化は3701での構造を継続採用する。
TNカプラーSPと台枠の隙間へt0.3mmのプラ板を差し込む方式が通用するか分からない。
ただ根底に仕様共通化が潜んでおり行けるところまでプラ板スペーサー追設を進める。


大雑把な切り出しに改めたプラ板。

前途の通りTR-180A床板のスペーサーは着脱可能である。
プラ板追設はスペーサー単体で作業する方がやり易く思えた。
台枠からの分離は心許ないほど容易だった。
強度に不安が感じられたため再装着時に嵌合爪を内側へ倒し少しでも安定性を高める。
先ず撤去したスペーサーに破損品のTNカプラーSPを取り付ける。
3708F-2ではプラ板の採寸を行っていた。
しかし厳密な精度を求めなくても対応可能だと判明している。
適当に裁断したt0.3mmのプラ板をTR-180床板用台枠裏面と同位置に接着する。
はみ出したプラ板の側面はスペーサーに沿い切り落とした。
前面側の切断箇所はTNカプラーSPのジャンパ連結器モールドが目安となる。
後は車体と嵌合させ現物合わせとなる。
なお比較のため接着にはタミヤセメントを用いた。


取付位置に問題は無いプラ板スペーサー。

TNカプラーSP(破損品)を取り外したスペーサーを確認するとTR-180床板装着車とほぼ同位置にプラ板が来ていた。
連結器部品を失ったTNカプラーSPだったが台枠直結式スカート化時の治具に転用されると思う。
結局プラ板スペーサーの現物合わせは運転台側だけとなった。
プラ板の追設を終えた時点で台枠と車体裾の段差はTR-180床板装着車と変わりなく見えた。
従ってスカートの整形も過去の台枠直結式スカート化試作車と同一で構わないと判断した。
取付脚台座はTNカプラーSPのTOMIX製スカート取付口と競合しないよう斜めに切り落とす。
整形の容易性と剛性確保を兼ね備えており変更が相次いだスカートはこの形状で落ち着くと思われる。


最終形態になると想われるスカート整形。

ここまではTR-180床板装着車と同じ経過を辿っている。
当然の如くスカート取付も従来に倣った。
ところが車体に嵌合させると様相が一転する。
台枠直結式スカートはスカート付TNカプラーSPより前面車体裾との空間を詰められる利点があった。
しかし3768ではスカート付TNカプラーSPと変わらない形態に留まってしまった。
一旦スカートを取り外し床板を車体に装着したまま再固定を施しても状況は変わらない。
TR-180A床板装着車とTR-180A床板装着車での仕様統一は困難だと思われた。
既に台枠直結式スカート擬へと至っていた。
もう一歩のところで引き返すのは癪に障った。
最後に悪足掻きしてから代案を練る。


垂直方向に変形させたスペーサー。

参考にしたのは3708F登場時仕様(3708F-1)である。
スカート未装着編成の3708F-1ではTNカプラーSP自体の下垂が気になった。
物理的にTNカプラーSPを覆うものが無く誤魔化しが利かない。
そこで採られたのはスペーサーを上方向に持ち上げるかなり強引な手法であった。
それでも施工前よりTNカプラーSPの位置が車体裾へ近付き無事に出場を迎えられている。
3768も3708F-1と同様に台枠へスペーサーを取り付けたまま角度変更を行った。
梃子の原理で台枠との嵌合部が作用点になる。
途中までは調子良く進んだがあと一息のところでプラ板スペーサーが剥離してしまった。


完成した台枠直結式スカート。

比較の意を込めたタミヤセメントは押圧に屈したらしい。
逆に変形させ易くなったのは何とも皮肉であった。
3708F-1を目安にスペーサーの角度を改めた。
剥離したプラ板は流し込み接着剤に戻し溶着させている。
再度プラ板裏面へゴム系接着剤を塗布しスカートを装着する。
スペーサーの変形策は効果覿面でスカート付TNカプラーSPを上回る外観へと到達した。
台枠直結式スカート試作車との差異も僅かで全く見劣りしない。
代案を探る間も無くTR-180A床板装着車の台枠直結式スカート化試行を終えた。


全工程を終えた3768。

強度不足は感じられずそれなりの耐性を持つと思われる。
ボス嵌合式の製品仕様には敵わないものの車体裾の空間は廃され所期の目的は果たせた。
最後に成田寄FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化を施した。
入場から約120分の間台枠直結式スカート化試行に没頭していた。
経過より3768の竣工に近付いた充実感が上回る。
これほど時間を要したと判ったのは後になってからであった。
TR-180A床板装着車の台枠直結式スカート化は工程順さえ間違えなければ順調に進められると思う。
大迂回しただけの答は得られたと言えるだろう。




3768 [A13 特急 上野]:台枠直結式スカート化試行(TNカプラーSP化)。


3701 [A05 特急 上野]:3708F-2(TR-180床板装着,第五次台枠直結式スカート化試作車)。

3768からは車体裾とスカートの空間と共に純正ダミーカプラーが消え去った。
半ば執念の台枠直結式スカート化でTNカプラーSPへの交換が実現している。
これで3400形,3700形のスカート装着編成はSPフレームTNダミーカプラーに頼る必要が無くなった。
車体成形都合によりジャンパ連結器モールドを撤去したマイクロエース製京成3600形用以外のTNカプラーSPは予備品兼用となる。
また変形させたスペーサーは反力が上方向に作用するためスカートの下垂を防いでくれる。
台枠にTNカプラー取付部を持つTR-180床板装着車との外観差は僅かで留まった。
おまけの効果だが安定した見附を保つ要素になると思う。


3768 点灯試験[A13 特急 上野]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)交換施工)。


3768 点灯試験[A13 特急 上野]:尾灯(電球色LEDライト基板(直販品)交換施工)。


3728 点灯比較[61K 快速 佐倉]:3728F-1(黄色発光LEDライト基板装着車)。

当初3768が装着していた電球色LEDライト基板は3758(3758F)へ転用されたが直販品を充当し原形に復した。
最早黄色発光LEDライト基板では物足りなく感じる。
作業再開を抑止する要因にはなったが待たせただけの甲斐はあったと思える。
電球色LEDライト基板(直販品)試用と台枠直結式スカート化試行は共に良好な結果に至った。
但し後者は作業の単純化が課題として残る。
TR-180床板装着車との仕様共通化は見えてきたがまだ工夫の余地があると思う。


3768,3768 (3768F-2,3768F-1)。

点灯試験を終え3768中期仕様(3768F-1)が竣工した。
窓セル交換によりリニューアル工事未施工車の外観へ変更された。
3768F現行仕様(3768F-2)が在籍するため二代目3768はプロトタイプが遡る逆転現象を生んでいる。
リリース直後に回着した3768F-2ではスカート付SPフレームTNダミーカプラーが採用された。
ここも整備時差が現れる箇所で車体直結式スカート化との違いが垣間見える。
リニューアル工事施工編成は3708F-2,3758Fとも台枠直結式スカート化されており3768F-2を追随させるかもしれない。

同時入場した3758Fから大幅に遅れを取ったが3768F-1も出場まで1両を残すのみになった。
引き続き3761でも台枠直結式スカート化は試行扱いとなる。
スペーサー変形等の施工改善が図れれば正式採用は間違いない。
量産試作車となるか試行が継続されるかの分岐点になると思う。

京成3700形3768[3768F-1] 3次車 元後期仕様 電球色LEDライト基板(直販品)交換試行 (3758[旧3758F] 部品転用)

2018-09-13 21:40:00 | 京成線:3700形
二連。

組み立てが保留されていたグリーンマックス製京成3700形3768元後期仕様(3次車:3768F-1)が入場した。
第二次整備入口に立った3768だったが同時入場した3758現行仕様(3次車:3758F)の竣工が急がれた。
この際電球色LEDライト基板を3758に譲り完全分解状態で作業が保留される。


京成3700形3768 3次車 元後期仕様(3768F-1)。

分解されたままの仕掛状況は危険な取扱いと言えた。
しかし前面黒色窓車体断面の黒色化を施す時間が無かった。
窓セル類は清掃が施されておらず前面窓セルに至っては車体への細工を待たなければならない。
3758と相互交換された黄色発光LEDライト基板の組み付けも勿体なく思えた。
新規投入した電球色LEDライト基板(8422)はリニューアル工程施工編成の3708F現行仕様(1次車:3708F-2)へ優先的に充てられる。
その後入手機会に恵まれず直販品を仕入れ3768F-1の電球色LEDライト基板化を確定させた。


入工中の3768。

電球色LEDライト基板(直販品)を抑えるまで多少時間が掛かった。
これが響き3768F-1の整備再開は抑止が掛けられている。
3767以下6両(3768F-1)は車両として成立した状態で第二次整備に取り掛かれた。
一切部品が取り付けられていない3768の車体を前に時間が巻き戻されたように思える。
現状は側面黒色窓枠の修正が施されたのみである。
仕切り直しは前面黒色窓車体断面黒色化からとなった。


車体断面以外は不足が無かった前面。

グリーンマックス製京成3700形でも3768F後期仕様はリリースから余り時間が開いていない。
3768の前面黒色窓枠は全く掠れが無い良好な状態だった。
しかし窓枠は車体断面をマッキーで塗り潰す際に必ずペン先が触れてしまう。
塗斑を抑えるため印刷再現された黒色窓枠は上塗りされる。
超極細マッキーの使用開始以降は直角に近い車体断面も漏れなく黒色が入るようになった。
黒色化に於ける重要箇所の運行番号表示器窓下部横桟も仕上がりが向上したと思う。


窓セルを取り付けた3768。

窓セルは全て3758元中期仕様(3758F)からの捻出品である。
3758Fの種車が3798F現行仕様(4次車:旧製品)だったせいかやや疲れが伺えた。
入念にクロスで拭き上げ大半の曇りを落とす。
窓サッシ印刷に劣化は無く未措置のまま取り付けに移った。
先発入場を3768とした理由は取付部品が1つ多いためである。
3761には貫通扉が設置されておらず貫通扉窓セルは上野寄3700形M2c車だけの部品だった。
先ず最初に貫通扉窓セルを取り付け側面窓セル→妻面窓セルの順で装着した。
貫通扉窓セル及び妻面窓セルは微量の流し込み接着剤で固定を図り今後の着脱を可能にしている。


分売品(8422)とは勝手が違った直販品の電球色LEDライト基板。

ライトケースもライト基板交換に備え組み立てを見送った。
ようやく手に入れた電球色LEDライト基板(直販品)だったが分売品(8422)とは大きな違いがある。
入り目は1編成分ながら基板が切断されていない。
よく確認しなかったためこの差に気付かなかった。
取り敢えずニッパーで分離しても問題無く思える。
基板同士の境を基準に定め2個に分けた。
ところが切断面に白濁が生じ見栄えが悪くなってしまった。
乗務員室後部の側面窓から基板が見える可能性がありマッキーで塗り潰している。


黒色化した電球色LEDライト基板横断面。

ライト基板を組み込む前にライトケースのフルカラーLED式[特急]種別表示印刷を消去した。
3768F後期仕様の[特急]表示は旧ROM仕様で汎用性が低い。
富士川車輌工業製種別表示ステッカーを切り出す際の失敗を考慮し[]表示へ変更している。
同時に今後印刷済の種別表示は全て消去する方針とした。
電球色LEDライト基板に入れ替えライトユニットを組み立てる。
その結果ライトユニットの側面は黒一色で揃った。
これで側面窓からライト基板断面が顔を出す心配は無用だろう。


フルカラーLED式[特急]表示が消去された種別表示器。

3768F-1は中期仕様3色LED表示器編成化が内定している。
数少ない3768F後期仕様出自の行先表示器部品は[A07 成田空港]表示が印刷済だった。
旧製品に比べ運行番号表示の視認性は格段に向上したと思う。
しかし運行番号も変更対象であり富士川車輌工業製ステッカーで覆われる結果になった。
プロトタイプ変更の多い3700形でも3色LED表示器編成は出場例が極めて少ない。
一時3728F中期仕様(1次車→3728F-1)に設定していたが当時はグリーンマックス製ステッカーを使用していた。
そのため富士川車輌工業製行先表示ステッカーの発生品は存在せず新たに切り出しを行っている。


姿を消す印刷済の[A07 成田空港]表示。

3758F元中期仕様のプロトタイプ選定過程では幕式表示器編成も候補に浮上した。
在籍する3700形では3708F登場時仕様(1次車:3708F-1),3818F中期仕様(5次車:3818F)が幕式表示器編成である。
増強に適していた3758Fは3768F後期仕様の導入により急遽現行仕様へと変更された。
結果的に現行仕様化を考えていた3728F旧後期仕様(旧製品)とプロトタイプが入れ替えられたと言える。
3728F-1と3768Fは前面貫通扉種別表示器周囲の意匠に違いがある。
差別化が図れる上に在籍編成全体でも3色LED表示器編成が少なく幕式表示器の採用は見送られた。
機会を逸したが何れは幕式表示器編成も増備を図りたい。


3768 [A13 特急 上野]:窓セル交換,運行番号・種別・行先表示変更。

久し振りとなった3色LED表示器ステッカーの切り出しは何処か新鮮に感じられた。
3758F元中期仕様で作業を行って以来登場機会に恵まれなかった。
窓セル交換と言う過去に例の無い方法を採用したためようやく出番が廻ってきている。
3758の前面見附は製品仕様から大幅に印象を改めた。
その要因は薄緑色前面窓セルへの交換よりも3色LED表示器の採用が上回っていると思う。
なお全てのステッカーは断面黒色化を施し貼附した。
仮組みを行い現状を記録したところ前面車体裾とスカートの空間が等幅になっていないと判った。
原因はライトユニットの嵌合が甘かったためである。
従来と同様に組み立てており電球色LEDライト基板の切断失敗が影響したかもしれない。




3768中期仕様(窓セル交換)。

ライトユニットを完全に押し込みTR-180A床板を再嵌合させる。
するとスカートは平行に戻った。
意外な箇所での躓きであり3761(3768F-1)の整備時に於ける注意点としたい。
3768の側面見附はリニューアル工事未施工車相当に改められた。
まだダミーカプラーが存置されており竣工には至らない。

次の工程では課題の台枠直結式スカート化が待っている。
取り敢えずTR-180床板装着車と同様に台枠裏面へのプラ板スペーサー追設を予定している。
首尾よく進むか未知数だが床板に関わらず同一方式での台枠直結式スカート化を実現させたい。