試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

グリーンマックス製コアレスモーター搭載動力ユニット(18m級)TNカプラーSP取付試行

2016-08-23 21:12:52 | その他
考証。

グリーンマックス製コアレスモーター搭載動力ユニットの単体販売が開始された。
編成単位では京成3400形3408F前期仕様,3700形3798F中期仕様(リニューアル再生産品)が回着予定である。
しかしコアレスモーター搭載動力ユニットへTNカプラーSPが装着できるか正確な答が見当たらなかった。
3400形は全編成,3700形は3818FのTNカプラーSP化を終えている。
3700形も順次TNカプラーSP化を予定しており形式内で見附統一を図りたい。
そこで単品のコアレスモーター搭載動力ユニットを仕入れTNカプラーSPが取付けられるか試行する。


グリーンマックス製コアレスモーター搭載動力ユニット(18m級)。

試行動力ユニットは20m級Aか18m級かで迷った。
グリーンマックス製品では東京地下鉄05系40F前期仕様(40F)がKATOカプラーのまま残っている。
台車枠も代用のSS-167が同時発売され失敗時の痛手は少ない。
しかし05系はTNカプラーSPの前進取付を行わないと極端に連結面間隔が狭まる。
この確認試験を終えておらず18m級を選択した。
今後京成形式に対応した台車枠がリリースされれば即応出来るのもメリットである。
ひとまずTNカプラーSP取付まで挑み成功すれば動力ユニット更新予備品とする。


簡単に取り外せる動力台車。

動力台車は車体中央寄を支点とし車端部側を斜めにするとあっさり外れる。
余りにも抵抗が無く不安を抱くほどだった。
説明文にも掲載されているが真下に引き抜こうとすると破損する可能性があるらしい。
角度で嵌合が保持される構造なのかもしれない。
アーノルトカプラーは従来の2個モーター搭載動力ユニット同様アームが長い。
KATOカプラー化は容易だが連結面間隔はばらばらになると思う。


前後2点支持のロアカバー。

いよいよ動力台車の分解に入る。
細工するのはカプラーポケットだけにしたい。
ここでグリーンマックスブログに掲載されていた試作品の透過図をもう一度確認した。
どうやら動力台車本体とロアカバーは別成形で2点支持らしい。
プラスチックドライバーが差し込み易い車体中央寄から部品嵌合部を開いた。
すると透過図通りロアカバーだけを取り外せた。


ロアカバーを取り外した動力台車。

ここからの問題はカプラーポケットを何処まで切り落とすかである。
先ずカプラースプリングステー端部まで全てカットした。
このままだと折り返しが高く残りTNカプラーSPと支障するかもしれない。
ロアカバーを見直すと動力台車本体との嵌合爪が比較的下部に存在するのが判った。


嵌合爪上部で切断したカプラーポケット。

ここは透過図と若干異なっていた箇所で製品化までに改良が加えられたのだろう。
嵌合爪の強度を考慮し約1mmの代を残して高さを詰めた。
これで組み合わせられなければゴム系接着剤に頼るしかなくなる。


無事嵌合したロアカバー。

その心配は杞憂に終わった。
ロアカバーを押し込むとカプラーポケット撤去前と変わらない嵌合を保ってくれた。
思ったより容易にカプラーポケットの撤去部把握に至った。
一方動力台車本体は出来るだけ手を加えたくない。
そこで一度動力台車を動力ユニットに組み込みTNカプラーSPと支障しないか試した。


無加工で取り付けられたTNカプラーSP。

結果次第ではTNカプラーSP擬3の製作も頭にあった。
しかし何処にも当たることなく動力台車を装着できた。
直線はもちろん台車旋回半径にも全く支障しない。
台車枠を取り付けると若干旋回半径は狭まるだろう。
それでもC280曲線は通過可能に見える。
これでコアレスモーター搭載動力ユニットのTNカプラーSP化はカプラーポケット撤去だけで可能だと判明した。


旋回半径を確保できた動力台車。

なかなかコアレスモーター搭載動力ユニットの情報が得られずTNカプラーSP化の加工に不安を抱いていた。
実物を手にしないと解決出来なかったため単品購入した甲斐があったと言える。
2個モーター搭載動力ユニットよりも簡便にTNカプラーSPへ対応できるのは非常に有り難い。
恐らく20m級Aも同一構造のはずで東京地下鉄05系40FもTNカプラーSP化が近付いた。
やや値の張る動力ユニットだが加工の容易度を考えると納得出来る。
これまで厄介だった動力車のTNカプラーSP取付作業効率は一気に高まる。
ここはグリーンマックスの開発陣に拍手を贈りたい。


TNカプラーSP化されたコアレスモーター搭載動力ユニット。

肝心の性能は2個モーター搭載動力ユニットを数段上回る。
2個モーター搭載動力ユニットはモーターの協調性に問題があったが一掃された。
ただ動力ユニット単体で試走させたため静粛性の恩恵は感じられなかった。
本当の実力は車体に組み込むまで判断できない。
感覚が異なるのは電流量が0になっても惰性により停止までタイムラグが生じることである。
それだけフリクションロスが少ないのだろう。
このまま予備品とするのは惜しい。

これで安心して京成3400形,3700形再生産品の回着を待てる。
ぶっつけ本番の加工だったが良い答が出てくれた。
今後は京成各形式の台車枠発売に期待したい。
京成3700形3706(3708F)動力ユニット更新へ転用済。

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