試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3150形モハ3172[3174F-2] 現行色 前期仕様 動力ユニット更新:床下機器部品移設,ヒューズボックス取付

2017-10-03 21:08:05 | 京成線:3150形
達成。

グリーンマックス製京成3150形3174F現行色前期仕様(3174F-1)の第二次整備最終入場車はモハ3172となった。
FS-329C付コアレスモーター搭載動力ユニットの完成により導入当時の計画に戻れた。
モハ3172は成田寄M1'車で床下機器部品移設以外にユーザー取付依存のヒューズボックス搭載が加わる。


京成3150形モハ3172 現行色 前期仕様(3174F-1:動力車)。

モハ3172へ搭載するFS-329C付コアレスモーター搭載動力ユニットはTNカプラーSP化を終えていた。
よって動力ユニットへの細工は床下機器部品移設で終了となる。
床下機器部品は元モハ3172用2個モーター搭載動力ユニットから撤去し転用する。
これは今のところグリーンマックス製動力ユニット更新車で共通化されている。
新たに補修品を押さえれば移設は不要となる。
しかし2個モーター搭載動力ユニットへの復帰は極めて低い。
部品の有効活用を考えると現状のままでも構わないと思える。


入工中のモハ3172。

元モハ3172用2個モーター搭載動力ユニットの床下機器部品はゴム系接着剤固定が採用されている。
思ったより固着度が高く部品撤去はそれなりに気を使う。
これまで床下機器部品の剥離には平刃を用いてきた。
しかし台枠と床下機器部品の接着面積が広く両側とも刃を差し込める箇所が見当たらなかった。
止むを得ず床下機器部品端部と台枠の間へニードルを挿し梃子の原理で持ち上げた。
この隙に平刃を差し込み撤去へと持ち込んでいる。


床下機器部品を撤去した元モハ3172用2個モーター搭載動力ユニット。

床下機器部品取付台座を傷める可能性が高いニードルの使用は極力避けたかった。
動力ユニット更新時でこの様な現状に襲われる機会が無く止むを得ない手段になった。
撤去した床下機器部品取付台座には大量のゴム系接着剤が残った。
固形化が進み除去には苦戦している。
セロハンテープの糊面でも剥がれず新たにゴム系接着剤を塗布し丸ごと絡め取った。
ゴム系接着剤を取り除くと床下機器部品取付台座天面の状態が顕わになった。
端部は若干の捲れを招いていた。
やはりニードルを持ち出したのは拙速だったらしい。
ただ個体差のせいか床下機器部品そのものもパーティングラインが目立っていた。
ニードルで捲れた箇所を含め#800のペーパーで平滑化している。
なお元モハ3172用2個モーター搭載動力ユニットはFS-329C動力台車が失われた。
駆動状態も芳しくなく補修用部品となる。


嵌合ボス部を除きスペーサーを取り付けたモハ3172用床下機器部品。
※一部誤整形有。

モハ3160現行色晩年仕様(3162F-5)で動力ユニットの更新を行った際に床下機器部品にはスペーサー追設が必要と判った。
この際は省力化を優先し部分的にプラ板のスペーサーを設けた。
竣工当時はこれで全く問題無かった。
ところがその後床下機器部品両端が反ってしまい裏目に出ている。
コアレスモーター搭載動力ユニットの床下機器取付部のプラスチック成形品は取付台座より短い。
これが影響し台枠と接触しないプラ板貼付を端折った床下機器部品取付台座端部が反ってしまったと思われる。
そのためモハ3172用床下機器部品取付台座は嵌合ボス部を避け全面へのプラ板貼付へ改めた。
モハ3160の施工記録では若干最低地上高が広くなったとの記載があり厚みも0.5mmから0.6mmへ変更している。


スペーサーが部分設置だったモハ3160用床下機器部品。

スペーサー貼付時に山側床下機器部品上野寄の嵌合ボスを誤って切除した事に気付いた。
ペーパー掛けを施した際に湯口痕と勘違いし根元から切除したと思われる。
プラ板の厚みにより嵌合ボスとしては機能しないが台枠へ取り付ける重要な目安だった。
既に流し込み接着剤で溶着した後に判明し後戻り出来ない。
従って残った成田寄嵌合ボス1点を基準に床下機器部品移設を行う羽目になっている。
床下機器は非動力M1'車に準拠させるため台枠から迫り出す。
線路方向の平行合わせを難しくさせる要因を自ら作り出したのは大失敗だった。


床下機器部品を取り付けたモハ3172用コアレスモーター搭載動力ユニット。

モハ3160ではコアレスモーター搭載動力ユニットを車体に装着し床下機器部品を取り付けた。
しかしモハ3172では山側上野寄嵌合ボスを切除してしまったためこの方式が採用出来ない。
そのため床下機器部品取付工程を分割した。
先ずゴム系接着剤をスペーサーの動力ユニット側に塗布する。
そして線路方向の位置を合わせ動力ユニットに仮固定した。
その後車体を嵌合させ枕木方向の位置調整と線路方向の平行合わせを行った。
平行合わせは車体裾に頼るしかない。
ゴム系接着剤を動力ユニット側に塗布したのは車体への不着を防ぐためである。
本来床下機器部品取付工程を分割する必要は無くこの様な接着塗布も行わずに済んでいた。
モハ3172の取付工程は特例措置で今後は再発を防ぎたい。


ヒューズボックスを取り付けた屋根板。

床下機器部品の位置調整,取付を終え一旦コアレスモーター搭載動力ユニットを取り外した。
まだヒューズボックス搭載工程が残り作業中に固着前の床下機器部品がずれる可能性がある。
動力ユニットを完成線に留置し車体側の加工に移行した。
3174F-1+3186F新赤電色2両口(3172F-2)では3両目のヒューズボックス取付となった。
モハ3184,モハ3174と同様に湯口痕を車体中央側に向け屋根板へ押し込む。
なかなか理想の位置まで到達しなかったが焦らずに作業を進めた。
どうにかヒューズボックスを搭載し終え最後の工程に入った。
3174F-2では側面窓セルが脱落する車両が多く一部はゴム系接着剤で固定した。
モハ3172では別名目で側面窓セルを固定する。


嵌合爪裏面だけ固定を行った側面窓セル。

コアレスモーター搭載動力ユニットは2個モーター搭載動力ユニットに比べ車体と分離し難い様に感じる。
加えて動力ユニット更新車は非動力車と床下機器位置を揃えておりモーターカバーと床下機器部品に隙間を有する。
これが車体との分離を難しくさせる最大の要因だった
一部車両では台枠裏面に嵌合爪位置のマーキングを施した。
しかし根本的に状況を改めるまでには至っていない。
そこでモハ3172では側面窓セルを固定しプラスチックドライバーを差し込むだけで撤去を可能にする。


嵌合爪位置付近に目安を入れた台枠。

台枠へのマーキングは踏襲しプラスチックドライバー差込みの基準点とした。
側面窓セル固着後に何度か着脱を試したところ以前よりも分離し易くなった様に感じる。
動力ユニット更新車共通の弱点はこれで解消されるかもしれない。
床下機器部品取付の参考として持ち出したモハ3160も同時に側面窓セルの固定を行っている。
京成3150形動力ユニット更新車はほぼ同一仕様に至り側面窓セル固定を本格採用とするか検討に入る。


整備を終えたモハ3172 (モハ3160,モハ3172)。

モハ3172は3150形で2両目の動力ユニット更新車となった。
3162F-5:現行色晩年仕様,3174F-1:現行色前期仕様でプロトタイプの相違がある。
台車,床下機器,カプラーの配色が差別点で印象は異なるものになった。
床下機器部品取付台座のスペーサーはt0.5mmからt0.6mmへ変更したがモハ3160より引き込んで見える。
錯覚の影響もあるだろうがもう少しプラ板の厚みを増した方が良かったかもしれない。




モハ3172(3174F-2:動力ユニット更新:旧動力台車枠転用,輪心黒色化)。


モハ3184(3174F-2:非動力車)。

動力ユニット更新を工程に組み入れたモハ3172が竣工した。
FS-329Cがコアレスモーター搭載動力ユニット化の壁だった。
KS-116動力台車による試作がFS-329C付コアレスモーター搭載動力ユニット登場に結び付いたと思う。
床下機器部品取付はモハ3160から一部変更し今後の部品変形は防止できるだろう。
ただ最低地上高縮小策は空振りに終わった。
モハ3184より床下機器位置は高く見附統一には届いていない。

第一次整備から躓き第二次整備も散々遠回りしたがようやく3174F-2の出場を迎える。
自分の早合点で最初から計画が狂った。
加えて順当に竣工したのはモハ3184だけに留まり失策も多かった。
しかしモハ3172の動力ユニット更新に至ったお陰で多少は救われた気がする。

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