試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3708[3708F-2] 1次車 現行仕様 前期リニューアル工事施工車 電球色ライト基板(8422)交換試行

2018-08-28 21:32:35 | 京成線:3700形
施工拡大。

グリーンマックス製京成3700形3758F現行仕様(3次車:3758F)は改修により電球色LEDライト基板装着編成となった。
黄色発光LEDライト基板を霞ませる程の電球色LEDライト基板は非常に魅力的である。
在籍中の3700形リニューアル工事施工編成を電球色LEDライト基板へ交換する計画は以前から存在していた。


京成3700形3708F 1次車 現行仕様 前期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。
3708F-2:[3708]-[3707]-[3706]-[3705]-[3704]-[3703]-[3702]-[3701]。

グリーンマックス製京成3700形は3768F後期仕様から電球色LEDライト基板に改められた。
よって3768F現行仕様(3次車:3768F-2)は電球色LEDライト基板装着編成である。
部品交換による休車を経た3708F現行仕様(1次車:3708F-2)は改修経緯経緯都合もありライト基板交換を行っていない。
特発で導入された3768F後期仕様(3768F-1)から3708F-2への電球色LEDライト基板移設計画が浮上する。
しかし3768F-1は3758F元中期仕様と部品相互交換を行う中期仕様化が決定した。
3768,3761(3768F-1)が装着する電球色LEDライト基板は薄緑色成形窓セルと共に3758,3751(3758F)へ移設となった。
3編成体制となった3700形リニューアル工事施工編成のうち3708F-2だけが黄色発光LEDライト基板装着編成で残されている。


3708現行仕様(3708F-2)。

3708F元登場時仕様(3708F:旧製品)を改装した3708F-2の非動力車はTR-180床板が装着される。
電球色LEDライト基板の装着こそ3758Fに先を越されたがTR-180A床板装着車との発光差は無いと判明した。
新たに電球色LEDライト基板(8422)の投入へ走った。
電球色LEDライト基板(8422)は2枚1組で1編成分を賄える。
分売品は初採用であるが3768F後期仕様と同一仕様だと思えた。
先ず3708を入場させライト基板の交換を図る。
不都合が無ければ3708F-2を3758F,3768F-2と同等に引き上げる算段とした。


入工中の3708(3708F-2)。

3708F-2は車体改修を終えて間もない。
富士川車輌工業製フルカラーLED式[特急]表示種別ステッカーは貼付したばかりである。
しかしライト基板の交換にはライトユニット撤去を要する。
構造上種別表示ステッカーの剥離は避けられなかった。
ライトユニットを前面に寄せ車体垂直方向の裾絞り形状を利用しながら平行移動させた。
そして印刷面を傷付けないよう慎重に剥がしている。


3色LED式[特急]に変わった種別表示器。

3708F-2のライトユニットは3798F現行仕様(4次車:旧製品→3758F)から転用している。
そのため製品原形の白地[特急]種別幕ではなく3色LED式[特急]表示が現れる。
現状でもステッカー端部から覗く成形色は黒色で問題ない。
しかし種別表示器周囲の白色塗料とステッカーの粘着糊が付着しており清掃を行う。
前者は改修入場で修正したはずだったが十分ではなかった。
清掃前にライトユニットの分解に着手した。
運転台側ライトケース後部の両端を広げライト基板ストッパーを撤去する。
ライト基板は一度横方向にずらしてから斜めに引き抜いた。


分解を終えたライトユニット。

ここで種別表示器モールドの清掃に移った。
当初はクリーナーで拭き上げる予定だったが白色塗料のこびり付きが残ってしまった。
3色LED式[特急]表示印刷済のライトユニットは他編成での遣り繰りが関係し3708F-2に廻ってきた。
今となっては白色塗料の出所は不明でその目的さえ判らない。
以後も不要な措置でありペイントリムーバーで消去した。


3色LED式[特急]表示が消えたライトケース。

同時に3色LED式[特急]表示も失われた。
製品印刷の種別表示は3400形3428F現行仕様(3428F),3818F中期仕様(5次車:3818F)にしか残されていない。
印刷再現の3色LED式[特急]表示も視認性が良いとは言えなかった。
LED式種別表示器は専ら富士川車輌工業製ステッカーに頼っているため消去への抵抗は無かった。


電球色LEDライト基板を挿入したライトケース。

黄色発光LEDライト基板から電球色LEDライト基板へ入れ替えライトユニットを組み立てる。
ライト基板ストッパーを挿入する際は挿入したライト基板が動かないよう注意を払う。
嵌め込みを終え運転台側ライトケースの後端が平行に戻っていればライト基板交換は完了する。
双方のライト基板に設計変更は見られない。
よって集電脚が運転台側に向く弱点は踏襲されてしまった。


運転台側に傾斜するライト基板集電脚。

3708F-2の改修は車体関連に特化した工程であった。
導電板,台車集電板はグリス除去等の清掃こそ行われていたものの研磨が未施工だった。
唯一の前期リニューアル工事施工編成で在籍する3708F-2は再入場の確率が低いと思われる。
分解した序ででもあり通電系統の整備へ取り掛かった。
全てラプロス#4000で研磨を進めグリス痕及びゴム系接着剤滓を取り除いた。
急な工程追加だったがライト基板交換に同期しており施工して良かったと思える。




予定には無かった通電系統整備。

工程が脇道に逸れた勢いに乗り第四次台枠直結式スカート化試行も並行する。
3708のスカート付SPフレームTNダミーカプラーは当時決定版になると考えたものである。
工程簡略化を狙いスカート取付脚付近の成形部は全て切除した。
このスカート形状では台枠直結式採用の命綱が無いに等しい状態と言える。
試行に失敗した場合は元のスカート付SPフレームTNダミーカプラーへ戻せば良い。
SPフレームTNダミーカプラーもTOMIX製スカート取付台座を撤去する競合防止策が図られていた。
代わりにスペーサー追設を限界まで追求できる。
仮に成功すれば大幅に手を加えたスカートでも台枠直結式が採用出来る可能性があった。


決定版にはなり得なかった3708用スカート付SPフレームTNダミーカプラー。

3751の改修入場で台枠直結式スカートにはプラ板スペーサーの追設が確定した。
更に3751では原形のTNカプラーSPにも対応可能な構造を探りスペーサー方向を改めた。
TNカプラーSPフレームを避けたスペーサー形状は好結果を得られた一方で多くの手間を要した。
第四次台枠直結式スカート化試行では運転台側台枠からスペーサーが張り出す形態を継承しつつプラ板厚を変更する。
SPフレームの両端と運転台側台枠には僅かな空間が存在している。
この隙間に差し込める寸法へ改めると共にプラ板厚をt0.6mmからt0.3mmへと薄くした。


厚みをt0.3mmに変更したプラ板。

薄型化による強度低下は接着面積の拡大で相殺されると考えた。
SPフレームが加工済だったため採寸も容易だった。
車体との猶予は微妙な値を示した。
取り敢えずプラ板を3mm×3mmに切り出す。
運転台側台枠側からSPフレームと突き当たる位置まで各々を詰め流し込み接着剤で溶着する。
スペーサーは線路方向だけ現物合わせを要したがt0.3mmへの変更が奏功し容易に補正を行えた。


整形済スカートを取付可能にしたスペーサー。

取付脚付近に大幅な手を加えていたスカートだったがスペーサーの前端が届いてくれた。
これでスカート付SPフレームTNダミーカプラーへ戻す予備案は消滅している。
スペーサーにゴム系接着剤を塗布しスカートを圧着する。
3751に比べ0.3mm薄くなったプラ板の影響は表れず十分な安定感を感じ取れた。
プラ板を裁断する手間は省け大幅な作業効率化が図れている。
第四次台枠直結式スカート化試行は整形済のSPフレームTNダミーカプラーをそのまま使用した。
3701(3708F-2)では一旦TNカプラーSPへ交換した上でスペーサーの追設を試行する。


3708 [A05 特急 上野]:第四次台枠直結式スカート化試行。


3751 [55K 快速特急 西馬込]:3758F(第三次台枠直結式スカート化試作車)。

台枠直結式スカートに改められた3708は入場前との差異が殆ど感じられない。
これは偶然上手く仕上がったスカート付SPフレームTNダミーカプラーに拠る。
試作段階ながら従前を維持したと言えt0.3mmのスペーサーでも十分な役割を果たせると掴めた。
3701の結果次第ではあるがTR-180床板装着車の台枠直結式スカート化は終着点が見えてきた気がする。




3708 点灯試験[A05 特急 上野]:前照灯(電球色LEDライト基板(8422)交換試行,通電系統整備施工)。


3708 点灯試験[A05 特急 上野]:尾灯(電球色LEDライト基板交換(8422)試行,通電系統整備施工)。


3758 点灯比較[55K 快速特急 西馬込]:3758F(電球色LEDライト基板(転用品)交換車)。

施工範囲が大幅に広がったが3708の入場名目は電球色LEDライト基板化である。
3758F及び3768F-2と同様に点灯するか期待を持って試験を行った。
その効果は一目瞭然だった。
電球色LEDライト基板化だけで前照灯点灯時の格が上がったように思える。
光束の広がりも確保され物足りなさは一蹴された。
同時にリニューアル工事施工編成の電球色LEDライト基板統一が視界に入った。
入場中の3768F-1を抑え竣工させた甲斐があったと言えよう。

次に入場する3701も基本的に同一工程を踏む。
電球色LEDライト基板化よりその他項目に時間が割かれるのは承知の上である。
台枠直結式スカート化も少しずつ進化しており総合的な仕様統一へ向けての一歩になると思う。
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