試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3728[3728F-1] 1次車 中期仕様 電球色LEDライト基板(直販品)交換,台枠直結式スカート本設化施工

2018-10-11 21:47:22 | 京成線:3700形
標準化。

グリーンマックス製京成3700形3728F中期仕様(1次車:3728F-1)は前回入場時に3色LED表示器編成化された。
プロトタイプ変更の多い編成であったが3728F後期仕様(3728F-2:リニューアル再生産品)が増備され落ち着いた感がある。
ところがSPフレームTNダミーカプラーが所要となり3728F-1(旧製品)から捻出を図るため突然の入場を迎えた。


京成3700形3728F 1次車 中期仕様。
3728F-1:3728-3727-3726-3725-3724-3723-3722-3721。
※3色LED表示器編成:旧製品。

3728F-1は台枠直結式スカート化の第一次試行編成でもある。
台枠直結式スカート化はスカート付SPフレームTNダミーカプラーを分解の上流用した。
そのため3728,3721共にSPフレームTNダミーカプラーのまま存置されており1編成分が捻出出来る。
着脱は容易でTNカプラーSPへの交換は瞬時に行える状況だった。
但し床板の取り外しと運転台側FS-547非動力台車撤去が伴う。
もう一歩踏み出せば電球色LEDライト基板への交換が行えた。
先に3758F現行仕様(3次車:3758F)へライト基板を譲った3768F中期仕様(3次車:3768F-1)を原形復旧させ出場に結び付けた。
プロトタイプが重なる3728F-1も電球色LEDライト基板化追随が決定している。
ライト基板の交換はライトユニットを取り外さなければならない。
車体弛緩が不安視される3728,3721の分解は極力控えたい。
早急な施工を行い後は保全に務める予定だった。


入工中の3728中期仕様(3728F-1)。

3728F-1に採用する電球色LEDライト基板は分売品(8422)ではなく集中投入を図った直販品である。
先に直販品でライト基板交換を終えた3768F-1では二連のライト基板分割が上手く行かなかった。
ニッパーでの切断は向いていない模様で基板断面を楔形に至らせ白濁まで招いた。
マッキーによる塗り潰しにより乗務員室直後の側窓からの断面露出を防ぐ措置を採り誤魔化している。
どうにか事無きを得たが3728F-1では切断方式を改める。
先発入場はライトケースに印刷済のフルカラーLED式[特急]表示が残る3728とした。


計算通り機能した台枠直結式スカート。

台枠直結式スカート化はスカート付SPフレームTNダミーカプラーの剛性低下が契機となった。
加えて車体裾とスカート天面で生じる空間の個体差が顕著に現れる弱点も抱えていた。
SPフレームTNダミーカプラーも新規製作が難しくなりTNカプラーSPを充てざるを得ない環境に迫られている。
スカートから分離させ数に限りのあるTNカプラーSPを予備品兼用とする一手でもあった。
本来の趣旨とは異なるSPフレームTNダミーカプラー捻出となったが早速台枠直結式スカート化が活かされる。
狙い通りスカートを存置したままカプラーの撤去が行えた。
当初はTNカプラーSPを装着し電球色LEDライト基板(直販品)への交換に移行する予定であった。


プラ板スペーサー追設中の運転台側台枠。

各種課題を一気に解決できる台枠直結式スカート化は6次の試行を経て完成形へ到達している。
3728は第一次試作車に該当し手探りで施工したためスカートの固定を全てゴム系接着剤へ頼っていた。
その後台枠裏面と車体裾の段差を縮小するプラ板スペーサー追設に踏み切る。
本格採用を決定付けた3768F-1ではTR-180床板装着車とTR-180A床板装着車での共通仕様化に辿り着いた。
スペーサー追設未施工の台枠直結式スカート化編成は3728F-1に限られており本設仕様へと改める。
台枠へのプラ板接着は治具と化した連結器部品が欠損しているTNカプラーSPフレームを用いてきた。
廃品利用のSPフレームは原形を維持していたがスペーサー固定時の流し込み接着剤投入が行い難かった。
新たにTOMIX製スカート取付台座を切り欠き流し込み接着剤が行き渡り易くなるよう整形している。


TNカプラーSPカバーと台枠の隙間を埋めるプラ板。

追設治具の採用によりプラ板は厳密な採寸が廃された。
t0.3mmのプラ板をTNカプラーSPカバーと台枠両端に生じる空間へ溶着する。
プラ板前端はジャンパ連結器モールド付近で切り落とした後に車体との現物合わせを行った。
試行開始当時より工程が大幅に簡略化され台枠直結式スカート化準備は滞りなく終了している。
スカートの固定は最終工程に廻るため電球色LEDライト基板交換へ移行した。
車体弛緩に注意を払い定番化した爪楊枝式でライトユニットの取り外しへ取り掛かる。
3728が装着するライトケースは3768現行仕様(3次車:3768F-2)からの転用品である。
挿入時の手応えは非常に心許ないものだった。
ところがライトユニットは固い嵌合を示し爪楊枝の深度を他3700形M2c車での施工と同様にした。
撤去に至るまで車体弛緩の影響は感じられなかった。
これは予想外で考えていたより車体状態は良いのかもしれない。


消去される印刷済フルカラーLED式[特急]種別表示。

印刷済フルカラーLED式[特急]種別表示の消去を省略したため3色LED表示器化時に支障が生じた。
富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーで上貼したところ切り出しの拙さも重なり赤地を露出させている。
赤色塗料の一部を削ぎ誤魔化したままだった。
現在では印刷済LED式種別表示の消去が確定しており3728も[■]表示へ変更する。
ペイントリムーバーを浸した綿棒で少しずつ[特急]を溶解させる。
多量に塗布すると種別表示器モールドが変形するため時間を掛けて[■]表示化した。


失敗した電球色LEDライト基板(直販品)の分割。

二連の電球色LEDライト基板(直販品)は平刃での切断に変更した。
しかし片面だけでは分離せず両面から交互に刃を落とすしか術がなくなる。
裏表の分割線を目安にしたが微妙に位置がずれたらしい。
2個に別れたライト基板だったが切断面は大幅に乱れた。
繊維状の物質が両断面に残ってしまい整形せざるを得なくなる。
この均しも上手く行かず再び白濁させてしまった。
断面そのものは楔形から抜け出せたが乗務員室直後の側窓に露出する危険性は残った。
結局マッキーで塗り潰す羽目になり平刃による分割は失敗に終わっている。
電球色LEDライト基板(直販品)起用時の課題と言え今後も試行を重ねるしかない。


黒色に染まったライトユニット。

基板の分割方法に問題はあったもののライトケースへの組み込みには影響しなかった。
ライト基板押えも従来通りの嵌合が確保され使用に不都合は無さそうだった。
念のため通電試験を行い前照灯,尾灯用LEDの点灯を確認している。
種別表示器の[特急]印刷消去とライト基板断面黒色化によりライトユニットは黒一色となった。
解決法を掴むまで3768F後期仕様出自品及び電球色LEDライト基板(8422)以外の基板交換車はこの方式で凌ぐ予定である。
ライト基板交換後のライトユニットも車体への嵌合は固目だった。
新ROMフルカラーLED表示器化以降から3728,3721が入場してもライトユニットには手を出していない。
ライトユニットが極端に外し易くなった原因は車体側ではなくライトケース側だったかもしれない。
3721も同程度の嵌合であれば車体弛緩の不安は払拭されるだろう。


仮貼付した富士川車輌工業製3色LED式[快速]種別表示ステッカー。

ライトユニットを組み込んだ後に富士川車輌工業製3色LED式[快速]種別表示ステッカーを貼付した。
種別表示を[■]に改めたためステッカーでの地色隠蔽は不要となる。
フルカラーLED式[特急]種別表示印刷の消去によりステッカー表面の波打ちが抑えられた。
僅かながら表示位置も奥まった気がする。
まだ床板嵌合が残されておりこの時点では仮貼付に留められた。
そして最終工程に廻されたスカートの取付へと移る。
スペーサー追設から約50分が過ぎプラ板は強力に溶着していた。
想定以上にプラ板スペーサー固着度が高まったため新たなスカート取付方式の試行へ至る。


本設仕様に変更された台枠直結式スカート。

先ずプラ板へゴム系接着剤を塗布しスカートの中央位置を大雑把に揃え仮固定する。
そして下方向からスカートへ圧を与えた。
プラ板とスカート間からはみ出す余分なゴム系接着剤はここで完全に除去される。
次に運転台側台枠前端から突き出すプラ板をスカートごと押し上げ車体と床板の嵌合時に反力が働くよう変形させた。
ここはTR-180A床板装着車で施した台枠端部のスペーサー整形を参考にしている。
後は車体との位置を微調整するだけに簡略化された。
これまではスカートの位置合わせを優先し接着剤塗布以降から急いで床板を組み込んでいた。
事実上事後処理を事前処理に変更したと言え工程自体も時間短縮が図れている。




3728 [61K 快速 佐倉]:TNカプラーSP,台枠直結式スカート本設化施工。

本設仕様となった台枠直結式スカートはゴム系接着剤単独で固定されていた入場前より剛性が高められた。
第一次台枠直結式スカート化試行も決して悪い仕上がりではなかったと思う。
特殊な事情で廃止となったが全ては3728での試験採用が始まりであり果たした役割は大きい。
SPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSPとほぼ同等の外観に仕上げた。
よってTNカプラーSP交換後も前面見附への影響は全く無い。
最後に3色LED式[快速]種別表示ステッカーの圧着を施し全工程が終了した。




3728 点灯試験[61K 快速 佐倉]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3728 点灯試験[61K 快速 佐倉]:尾灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3768 点灯比較[A13 特急 上野]:3768F-1(電球色LEDライト基板(直販品)更新車)。

点灯試験は前尾灯が反応せず一旦中断された。
原因は恒例のライト基板集電脚と導電板で生じる接触不良である。
集電脚と導電板が接する角度はかなり窮屈で比較的発症率の高い現象だった。
床板全体を上野寄に偏位させ最後に運転台側が嵌まり込むように再装着し解消させている。
対策計画の座席部品細工による集電脚接触面積拡大は今回も失念し実行に移せなかった。
追って入場する3721は3728と仕様を揃える方向で3728F-1での試行は見送られる。
電球色LEDライト基板化の効果は相変わらず絶大だった。
3768(3768F-1)との差は床板だけとなり格が上がった様に思えた。

当初はSPフレームTNダミーカプラーの捻出に限る予定だった。
しかし次期電球色LEDライト基板化編成に内定していたため3728F-1は前倒しでの入場となっている。
台枠直結式スカート化試作車では異端要素を持っていたが同時に標準化まで行えた。
スカートは3721(3728F-1)にも同一固定方式が採用されており3728と同格に持ち上げる。
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