試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3726[3728F-1] 1次車 中期仕様 FS-047動力台車枠交換 (動力ユニット更新車:塗装変更動力台車枠廃止)

2018-10-13 21:51:29 | 京成線:3700形
露出度。

グリーンマックス製京成3700形3728,3721中期仕様(1次車:3728F-1)の電球色LEDライト基板更新が終了した。
印象は3768F後期仕様を改装した3768F中期仕様(3次車:3768F-1)にかなり近付いた。
TR-180床板装着編成とTR-180A床板装着編成の差は埋められないがもう1つだけ見附の向上を図る。


京成3700形3726 1次車 中期仕様(3728F-1:動力ユニット更新車)。

分売品コアレスモーター搭載動力ユニットによる更新は3706登場時仕様(1次車:旧3708F)が試作車となった。
床下機器部品最低地上高等の課題も解決され旧製品編成の新性能化が確定した。
当時3728F-1はKATOカプラーを装備していた。
動力ユニット更新が成功したためTNカプラーSPへの変更も同時施工となる。
3726は2両目の動力ユニット更新実施となり量産試作車と言えた。
サックスブルー成形FS-047(547)動力台車だった3706は同色のFS-547非動力台車枠を側梁に転用できた。
しかし3726は灰色成形FS-047(547)動力台車を履いておりジャンク車両都合で塗装変更動力台車枠が採用される。
GMカラーのダークグレーで灰色FS-047(547)動力台車枠には至ったものの他車両との色温度差が弱点となった。


入工中の3726。

塗装変更FS-047(547)動力台車枠は3756中期仕様(3次車:旧3758F)にも踏襲された。
旧3758Fは長期休車を経て現行仕様(3758F)に改装される。
現行仕様化入場時に旧FS-047(547)動力台車枠を加工し3756の塗装変更動力台車枠を廃止した。
一方で3726は純正FS-047(547)動力台車枠のリリースに期待し現状を維持してきた。
しかし分売品化の気配は感じられず保守部品での入手も困難な状況にある。
旧FS-047(547)動力台車も用途を失った事から3726の塗装変更動力台車枠廃止へ踏み切る。


1点止めだった転用FS-047(547)動力台車枠(上野寄)。

3726のFS-047(547)動力台車枠は安定度が高かった。
第二次動力ユニット更新車で台車枠取付台座を中心とする3点止めに改めたと思っていた。
ところがピボット軸受周りに接着剤跡は見られず3706以来の1点止めであった。
不安定さが際立った3706(→3816中期仕様:5次車)との違いはゴム系接着剤の塗布方法だと思われる。
台車枠取付台座には上半分しか接着剤が盛られていない。
取付孔の埋め込みも行わなかった模様で想定より早く塗装変更動力台車枠の撤去を終えた。


側梁へ転用される旧FS-047(547)動力台車(成田寄)。

旧FS-047(547)動力台車枠の転用は3756で行ったばかりである。
ただ導入の経緯により灰色成形旧FS-047(547)動力台車は1両分しか残されていない。
ジャンク車両は所要数に達し灰色成形FS-547非動力台車の増強も打ち切られている。
塗装変更動力台車枠廃止の手段は1つに限られてしまいこれまでになく慎重な姿勢で加工に取り掛かった。
旧FS-047(547)動力台車は台車集電板を撤去するだけで一気に分解へと至る。
ロアフレームから繋がる側梁への型抜きは一辺毎にニッパーで切断を進めた。


色温度が異なる側梁 (上野寄:塗装変更動力台車枠,転用動力台車枠)。

側梁の裏面はほぼ平らであり動力台車枠化には一手間を要する。
ピボット軸受受入口はΦ1.5mmのドリルで約0.5mmほど掘削する。
旧動力台車枠の転用は3150形用KS-116,FS-329C,3400形用FS-383各動力台車にて試行してきた。
3700形も3706現行仕様(1次車:3708F-2),3756で採用されており基本的な工程は変わっていない。
後に追加された元型抜き部周囲の凹面化は正規動力台車枠装着品を参考としたものである。
転用動力台車枠は取付脚を持たないため湾曲が生じる癖を持つ。
これを接着固定時に側梁を撓ませる事で補っている。


細工を終えた転用動力台車枠(成田寄)。

次に動力台車の小細工へ取り掛かる。
更新が早かった3726は台車集電板の黒色化が施されていない。
リニューアル再生産品を含め灰色成形FS-047(547)動力台車は隙間から真鍮色が目立ってしまう。
以前から気になっていたが接着固定のやり直しが億劫に思え手を着けてこなかった。
正規動力台車枠の入手も困難でありこの機会に黒色化を図った。
マッキーでの塗り潰しのため耐性には期待できない。
ただこの箇所は物理的に物が当たらず動力台車枠更新まで持ってくれると考えている。
3756で手こずった動力台車取付孔の清掃は不要だった。
残すは黒色化済大車輪集電板を保護しながらの転用動力台車枠固定となる。


集電板を黒色化した動力台車(上野寄)。

ピボット軸受受入口は全てゴム系接着剤で埋める。
転用動力台車枠固定の命綱であり多少多目に盛り付けた。
動力台車枠取付台座付近は上半分だけ塗布したが側梁の隙間からはみ出さない程度に抑える。
動力台車に貼り付けると軸受周囲から余分なゴム系接着剤が迫り出してくる。
除去は固着後に行いピボット軸受部との密着度を高めた。
取付位置はブレーキ機構モールド下部に顔を覗かせる動力台車枠取付台座が基準である。
平行合わせの目安にもなるため何かと都合が良い。
最後に全面を動力台車へ押し付け圧着させた。




転用動力台車枠に交換されたFS-047(547)動力台車(成田寄)。

3700形の動力ユニット更新開始初期はブレーキシリンダー位置を間違える失策が重なった。
何故かTNカプラーSP対応化を図った動力台車の前後が識別出来ず修正を繰り返している。
3758までは予防策として片側毎に施工してきたが流石に馴れたため上野寄,成田寄を同時進行させた。
同じ工程を二度行う効率の悪さは漸く解消となった。
転用動力台車は成形色が威力を発揮する。
塗装技量の低さにより交換前は野暮ったさが隠せなかった。
すっきりとした見附へ改められた上に編成の台車色も全て統一されている。
台車色温度統一はFS-047(547)動力台車の保管が奏功した。
使用されなかった台車集電板とギア類は再び保管品へ廻された。
3150形に残存する2個モーター動力ユニット搭載車が全廃されるまで万が一の備えとした。


見附がほぼ同等になった3766,3726 (3768F-1,3728F-1)。

在籍する3700形中期仕様3色LED表示器編成は3728F-1,3768F-1の2本である。
3728,3721は電球色LEDライト基板更新と台枠直結式スカート本設仕様化を並行して行った。
スカートと車体裾に生じる空間は殆ど無くなり両編成のM2c車は大凡同格になったと思える。
これに続き塗装変更動力台車枠の廃止で3726と3766も外観差が縮小された。
3726は線路方向の床下機器部品取付位置が動力ユニット更新車を物語る程度である。
旧FS-047(547)動力台車を加工したため非動力車との台車色温度が近く編成の見附は3728F-1が上回った。
ここはTR-180床板装着編成の数少ない強味だと思う。




3726(FS-047(547)動力台車枠交換施工:旧FS-047(547)動力台車枠転用)。


3756現行仕様(3次車:動力ユニット更新,旧FS-047(547)動力台車枠転用車)。

3726から第二次動力ユニット更新試行時の名残は消え去った。
1点止め動力台車枠にしては強固に固定されていた。
しかし裏面まで塗料が吹き付けられており何れは不安定さを露呈していたと思う。
金属面とゴム系接着剤の相性は良く3点止めへの変更で長期使用にも耐えられるだろう。
同一施工とした3756と同じく将来的には純正動力台車枠更新を考えている。
少しずつ分売品が強化されつつありFS-047(547)動力台車枠の製品化に期待したい。




3727+3726 (3728F-1:非動力車+動力ユニット更新車)。

台車集電板の黒色化はこれまでより効果が低く映る。
これは単に塗装変更動力台車枠の被膜が分厚く集電板の露出を抑える皮肉な結果でしかなかった。
集電板が目立ち難かった代わりに気になったのは台車色である。
最後の塗装変更動力台車枠使用車になった事も拍車を掛けた。
旧FS-047(547)動力台車枠への交換で下廻りの雰囲気は初出場時に近付いている。
3726の竣工で3728F-1が3768F-1に対して見劣りする箇所は大幅な削減が図れたと思う。
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