試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3756[3758F] 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車 動力台車枠振替(旧FS-047動力台車枠転用)

2018-08-26 22:03:10 | 京成線:3700形
再用。

グリーンマックス製京成3700形3758F現行仕様(3次車:3758F元中期仕様)は改修により全車後期リニューアル工事施工車化された。
即出場を迎えられる状況に達していたがもう1工程を追加する。
最終入場車は動力車の3756となった。


京成3700形3756 3次車 現行仕様(3758F)。

8編成が在籍する3700形は導入時期により下廻りの差異がある。
出場の早かった3編成は2個モーター搭載動力ユニットを持ちコアレスモーター搭載動力ユニット装着編成との性能差が生じた。
その後3編成には動力ユニット更新を施し格差の縮小を図った。
但し非動力車はTR-180床板装着車で存置されておりTR-180A床板装着車に比べ走行抵抗が大きい。
よって編成単位では十分な性能を発揮できず動力ユニット更新編成は性能化と言わざるを得ない状況が続いている。
現在各編成の床板は以下の通りである。
◆3708F登場時仕様(1次車:3708F-1):TR-180A床板装着編成。
◆3708F現行仕様(1次車:3708F-2):TR-180床板装着編成。
◆3728F中期仕様(1次車:3728F-1):TR-180床板装着編成。
◆3728F後期仕様(1次車:3728F-2):TR-180A床板装着編成。
◆3758F現行仕様(3次車:3758F):TR-180床板装着編成。
3768F中期仕様(3次車:3768F-1):TR-180A床板装着編成。
◆3768F現行仕様(3次車:3768F-2):TR-180A床板装着編成。
◆3798F後期仕様(4次車:3798F):TR-180A床板装着編成。
◆3818F中期仕様(5次車:3818F):TR-180床板装着編成。


入工中の3756。

現在はTNカプラーSPで統一されているグリーンマックス製品だが3700形は当初KATOカプラー化を推進した。
3700形リニューアル再生産品の回着を前に18m級コアレスモーター搭載動力ユニットでTNカプラーSPの取付試行を行っている。
TNカプラーSP化は無事成功し動力ユニット更新の試行に移る。
試作車には3706登場時仕様(3708F→3708F-2)が抜擢された。
FS-047(547)動力台車枠にはFS-547非動力台車枠を加工しゴム系接着剤で固定を行った。
床下機器部品移設等の問題を抱えながらも3706は動力ユニット更新車に生まれ変わる。
その後3700形はTNカプラーSPが正式採用となった。
FS-547非動力台車の確保はジャンク車両に頼ったため殆ど灰色成形品に巡り会えなかった。
そのため一部車両はサックスブルー成形FS-547非動力台車枠をGMカラーのダークグレーで塗装を行い充当している。
3756は塗装変更動力台車枠装着車に該当する。
接着方式は動力台車枠台座を主とする3点止めであった。
現在はピボット軸受部に頼る3点止めへ変更しており耐性に不安を抱えていた。


用途を失った旧FS-047(547)動力台車(成田寄)。

グリーンマックス製京成3150形の動力ユニット更新ではKS-116動力台車枠の転用を試みた。
ピボット軸受の新設以外は非動力台車枠転用工程と変わらない。
色温度も従前を保ち編成見附を崩す事も無かった。
動力台車枠の側梁化はその後続いた3150形用FS-329C動力台車,3400形用FS-383動力台車でも安定した実績を残している。
3756は上記理由から3758以下7両と台車色が異なる。
相変わらずFS-047(547)動力台車枠の入手は困難な状況にあった。
そこで予備品に廻っていた旧FS-047(547)動力台車枠を転用し色温度統一と安定性改善を図る。


側梁化された旧FS-047(547)動力台車枠(上野寄)。

動力ユニット更新後も2個モーター搭載動力ユニットは緊急予備として保管していた。
しかし3700形全編成の動力ユニット更新完了で旧FS-047(547)動力台車は使い道が無くなった。
仮に2個モーター搭載動力ユニット装着編成を導入しても装着する旧動力台車枠が振替用へ宛てられる。
登板機会を失った旧FS-047(547)動力台車は3765の動力台車枠振替へ用途変更となった。
動力ユニット更新はTNカプラーSP化と連動した関係で起用した旧FS-047(547)動力台車にはKATOカプラーが装着されていた。
KATOカプラーと側梁以外は必要なく破棄する。
側梁への細工は従来とほぼ同様である。
ピボット軸受はΦ1.5mmのドリルで新設した。
ゴム系接着剤投入代も約0.5mmで十分だと掴めている。
唯一ロアフレームの切除痕だけは平滑化を行い台車枠取付台座へ密着するよう改めた。


裏目に出た台車枠裏面のダークグレー塗装(上野寄)。

動力台車枠振替はFS-047が線対称構造であり取付間違い防止のため上野寄から開始した。
動力ユニットは取り外さず台車のみの撤去とする。
現在とは異なる動力台車枠の3点止めは殆ど機能しておらず実質1点止めであった。
しかも塗装変更品の充当が仇となり台車枠取付台座には塗料と同化したゴム系接着剤が残ってしまった。
側梁はプラスチックとの相性を考え整形後に塗装変更を行った。
FS-047(547)動力台車枠リリースまでの暫定使用が頭にあり裏面の塗装剥離は省略されている。
固定は台車枠取付台座と塗装被膜に依存した状態になってしまい安定性を欠く結果を招いたと思う。


黒色化した集電板(上野寄)。

動力台車枠取付台座のゴム系接着剤は無事取り除けた。
しかし集電板は粘性を持つ塗料の付着が激しく清掃に手を焼かされている。
更には塗料の粉末がロアフレームまで飛散していた。
集電板の状態は想定より悪くアルコールで脱脂を施した。
その後板バネ間からの金属地露出防止策である黒色化を行った。
リニューアル再生産品の出場以降から動力ユニット更新内容は小変更が繰り返されている。
3758の動力ユニット更新は第二次施工グループに当たる。
現在の工程に比べ不足する要素が多分に含まれていると判った。
記録を見直し動力ユニット更新車の仕様統一を図りたい。


色温度の異なるFS-047(547)動力台車 (上野寄,成田寄)。

動力台車枠の接着はピボット軸受基準の3点止めへ変更される。
新設したピボット軸受をゴム系接着剤で埋める一方で台車枠取付台座接触部には薄く塗布した。
台車枠取付台座と台車枠下端を取付基準にしていた当時より格段に位置が定め易くなっている。
軸受を合わせるとほぼ平行に近くなるため微調整の手間は殆ど掛からなかった。
なおピボット軸受は非動力台車枠よりも径が太い。
従来よりも集電板との競合が抑えられ側梁は僅かに車体中央側へ引き込まれた。


変更されない黒色成形動力台車(成田寄)。

その結果製品仕様のコアレスモーター搭載動力ユニット装着車と類似形態になっている。
側梁の張り出しは動力ユニット更新車の弱点であった。
台車枠取付台座接触部への平滑化を取り止めた時期もある。
今回は過去の更新過程を見直した後に作業へ取り掛かった。
ようやく旧動力台車枠転用側梁でも十分な見附に至るとの手応えを得られた。
成田寄FS-047(547)動力台車も上野寄と同一の手順を踏み差異を生じさせる事無く台車枠振替を終えた。


ほぼ同一仕様となった3766,3756 (3768F-2,3758F)。

台車枠振替が完了した3756は違和感の無い仕上がりを迎えた。
但し更新用コアレスモーター搭載動力ユニットは分売品であり引き続き動力台車枠との成形色差が残る。
動力台車成形色の他に床下機器部品取付位置が動力ユニット更新車共通の特徴となる。
灰色成形動力台車は基本的に製品独自仕様でしか入手出来ない。
しかし個人的に台車は一体感より立体感を重視している。
そのため灰色成形動力台車も台車枠取付台座の黒色化を行っており現状でも構わないと思う。




3756(動力台車枠振替:旧FS-047(547)動力台車枠転用)。

僅かに外観が変更された3756が竣工した。
動力台車枠から塗装変更品が廃されただけながらその効果は大きいと思える。
サックスブルー成形FS-547非動力台車もお約束の厚塗りでダークグレー化されていた。
野暮ったさが感じられた最大の要因は転用動力台車枠より塗装被膜だったかもしれない。
FS-047(547)動力台車が正規リリースされた場合には当然再更新対象に浮上する。
ただ動力ユニット更新車では見附が良好な車両に入り更新順位は低くなると思われる。




3757+3756 (3758F:3706 動力台車枠振替施工)。

先に竣工した3757はPT-7131形パンタグラフ換装車に仕様変更され3757+3756の見附も一新された。
転用した旧FS-047(547)動力台車は3758以下7両と同一LOTのため台車色が完全に揃った。
入場前の3756は上野寄動力台車枠が安定せず既に傾いている。
台車枠振替と同時に取付方式も変更された。
今後は台車枠の傾斜に悩ませられる機会は減ると思う。


3768+3758 (3768F-2+3758F:コアレスモーター搭載動力ユニット装着車+動力ユニット更新車)。

3758Fは3768F-2とプロトタイプが被る。
塗装変更動力台車枠のままでは見劣りを隠せなかったと思われる。
走行性能こそ差が残る3758Fだが外観だけは3768F-2に近付いた。
改修入場は予想以上に大掛かりとなった。
時間を割いただけの結果には結び付けられたと思う。
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