試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3785+3784[3788F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3765+3764[元3768F] 改番)

2018-11-05 21:41:31 | 京成線:3700形
洞察力。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3768F)は半数が3788F(3次車)へ改番された。
3788,3781は改番だけで作業を打ち切ったが3783,3782では第一次整備で竣工及び仮竣工まで進めている。
入場する3765+3764(元3768F)も非動力車でありプロトタイプ選定を待つ状態まで仕上げる。


京成3700形3764 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(元3768F)。

先発は車両番号の若い3764とする。
これにはジオマトリックス製京成3700形側面用車両番号板インレタが絡む。
3783,3782(元3763,元3764)の入場順は工程数を基準に設けT車の3783が先行した。
降順で並ぶ車両番号板インレタ配列に気が回らず次発の3762用インレタまで切り出す必要性を生じさせた。
以後の入場を車両番号昇順とする切っ掛けになっている。
M2車は工程数が少なく3783(←3763)に於ける作業と変わらない。
3763の入場時間は大凡30分程度であった。


入工中の3764(元3768F)。

竣工の目安が付け易い3764が入場車に決定したのは何よりだった。
3700形M1車系ではPT-4804形パンタグラフへの避雷器取付に苦戦している。
避雷器取付脚の小細工は微調整を繰り返す。
PT-4804形パンタグラフとの相性もありこの作業にどの程度時間が掛かるか読み切れなかった。
たまたまM2車+M1'車のユニット単位で入場を迎えられたため2両同日竣工を目指し第一次整備へ取り掛かった。
3763,3762では車体剛性向上を3724中期仕様(1次車:3728F-1)のTR-180床板に頼っていた。
しかし3783の組み立て時に3724と車体を取り違えそうになる。
まさかTR-180床板とTR-180A床板を見誤るとは思わなかった。




[3784]:ジオマトリックス製インレタ(海側)。

根本的対策としてTR-180床板の一時借用を中止し2個モーター搭載動力ユニットを活用する。
動力ユニット更新の推進により2個モーター搭載動力ユニットは保管品が数多く生じた。
解体された個体も多い中保守部品供出に起用されていない原形を保つ動力ユニットが残っていた。
これに3150形用KS-116旧動力台車を取り付けTR-180床板の代わりに充てる。
動力台車の装着は着脱製を向上させる名目でしかない。
台枠はダイキャスト製であり3764の車体剛性は更に高められた。
この作戦が奏功したかは不明だが3784への改番は順調に進む。
海側,山側とも大きなずれは現れず3782(山側)から3箇所連続で製品印刷の露出を防げている。


TNカプラーSP化に着手するTR-180A床板。

改番さえ終えてしまえば工程はTR-180A床板のTNカプラーSP化を行うだけとなる。
平時の回着整備に等しく作業は速度を増す。
FS-547非動力台車は4輪とも艶有車輪が嵌め込まれていた。
よって施工項目はTNカプラーSP対応化だけで済む。
アーノルトカプラー台座の撤去はピボット軸受部より引き込む位置で統一している。
これによりTNカプラーSPフレームとの競合は生じない。
切断方法も平刃からニッパーへ変更しており細工は容易かった。
最後にTNカプラーSPを台枠スペーサーへ取り付ける。
この際台枠スペーサーが外れかけたためスペーサーの嵌合爪を整形し対処した。




3784後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3764 改番)。

改番が想定より早く進み約20分で3784(3788F)が竣工した。
側面見附は[3764]が[3784]に変更された程度である。
時間配分は改番工程が8割を占めた。
施工内容からするとかなり手間を掛けており相変わらずインレタ転写が壁と言えよう。
ただ約10分の時間短縮は大きい。
3765の作業は僅かながら余裕が生まれている。
PT-4804形パンタグラフも1台搭載であり3782(←3762)より早期竣工が望めた。


入工中の3765後期仕様(元3768F)。

3784で初採用した車体剛性向上用の2個モーター搭載動力ユニットは良好な結果を得られた。
引き続き3765以降での活用が決定した。
3150形の動力ユニット更新を終えると保管品に廻った2個モーター搭載動力ユニットは保守部品にも使えなくなる。
廃棄処分を予定していたが思わぬ活躍の場が見付かり数台は全く別の用途で生き残る事になった。
ただKS-116旧動力台車は動力台車枠への転用が考えられ随時余剰台車と振り替える予定である。
早速不釣り合いな台車を履く3765の改番に着手した。




[3785]:ジオマトリックス製インレタ(山側)。

短冊状に切り抜いた[3785]インレタを印刷済の[3765]へ重ねる。
転写は山側から開始したが予期しない事態に襲われた。
満遍なくバーニッシャーを当てたつもりだったが十分ではなかったらしい。
台紙を剥離すると[3785]を境にインレタが裂けてしまった。
[3785]は平行を出せており除去が惜しまれた。
これまでもう1組のインレタを一度も使用していなかった事もあり欲が顔を出す。
静かに台紙を戻し再びバーニッシャーで擦った。
結果はまずまずで至近距離以外ならば[3785]の裂け目は判り難い。
製品印刷の露出も右端の極僅かで留まった。
3788や3781と比べても見栄えは悪くなく裂けたインレタのまま存置している。
転写の連続成功は3回で止まった。
しかし海側は無難に纏まり勢いを維持した。


フレームを内側に絞ったTNカプラーSP(成田寄)。

TNカプラーSPは3785からLOTが変わった。
これが影響したか不明だが台枠スペーサーへの嵌合が甘くなった。
連結器部品を押し下げると簡単に脱落してしまう。
従来は台枠スペーサーを整形し嵌合精度を高めていた。
ただこの方式はTNカプラーSPが傾いて装着される場合があり3782を以て打ち切りとした。
代わりにTNカプラーSPフレームの取付部を内側に傾斜させる新たな対策へ切り替えている。
結果的には同義となるが軟質プラスチック製の台枠スペーサーに圧を与えるより安全だと思う。


難航した避雷器取付。

インレタ裂けやTNカプラーSP嵌合と言った小さな障害はあったものの作業は約10分の余裕が効果的だった。
残念ながらせっかくの貯金は避雷器取付で全て掃き出す羽目になる。
3785のPT-4804形パンタグラフは嵌合が緩く3782と同一LOTだと思われ避雷器も滞りなく取り付けられると思えた。
避雷器取付脚を楔形に改めパンタグラフ台枠へ挿入する。
ところがパンタグラフ台枠は避雷器を全く受け付けなかった。
取付脚先端を更に鋭角化したがそれでも状況は変わらない。
細工を繰り返すうちに少しずつ取付脚全長が短くなり挿入を困難なものへと追い込んでしまった。
パンタグラフの上昇及び下降姿勢に影響を及ぼす取付口拡大は採り入れたくない。
そこでクラフトナイフで避雷器取付脚全体を一回り縮小した。
パンタグラフ台枠に嵌まった一方で支持面が減少した避雷器は垂直を保てなくなった。
止むを得ず流し込み接着剤を投入し固定を行っている。




3785後期仕様後期リニューアル工事施工車(3788F:3次車 3765 改番,避雷器取付)。

PT-4804形パンタグラフ1台への避雷器取付だけで約25分を要した。
3782よりも苦戦を強いられるとは考えていなかった。
ここは見込みが甘かったとしか言い様がない。
幸いにして取付口拡大を避けられたためパンタグラフの動作は至って良好である。
避雷器もパンタグラフ台枠へ強固に固定され脱落の恐れは無い。
不安要素はPT-4804形パンタグラフそのものの嵌合にある。
3782と同じく上昇時に屋根板から浮き上がりそうになるほどの心許なさ抱える。
まだ3788Fはプロトタイプ策定中でありグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフに置き換えを図る可能性がある。
そのためゴム系接着剤等による固定も手が出せず課題を残したまま仮竣工となった。




3785+3784 (3788F:元3765+元3764,TNカプラーSP化)。

3785(3788F)の第一次整備が完了し未改番車は3767,3766を残すだけになった。
取り敢えず計画通りに進められており元3768Fの3788F改番はほぼ当確と言える。
そろそろプロトタイプの絞り込みを始めなければならない。
ただ最終入場車はパンタグラフ2台搭載のM1車と動力ユニット搭載T車であり工程数が増加する。
先ずは3787,3786の竣工を目標に据えたい。
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