試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3721[3728F-2] 1次車 後期仕様 車輪交換,TNカプラーSP・スカート付TNダミーカプラー化 ※再生産品

2018-05-02 22:07:10 | 京成線:3700形
剛性向上。

グリーンマックス製京成3700形3728F後期仕様(1次車:3728F-2)の第二次整備は3721を以て終了となる。
3728(3728F-2)ではSPフレームTNダミーカプラーの剛性低下がスカートの平行取りを難しくした。
TNカプラーSP擬3はまたもや3706現行仕様(1次車:3708F-2)の出自品であり別途補強対策を施す。


京成3700形3721 1次車 後期仕様(3728F-2)。

3721は3791現行仕様(4次車:3798F)と同時入場させた。
輪心成形は3768F現行仕様(3次車:3768F)の統一が完了したため3798Fを車輪供出編成にしている。
捜索の手間を省く目的で先に竣工した3728の整備時に3721と相対する車両を絞り込んでいた。
その結果同じ3700形Mc2車の3791と交換出来ると掴めた。


入工中の3791,3721 (3798F,3721F-2)。

3721は全FS-547非動力台車で従来形状輪心車輪と新形状輪心車輪が組み合わされていた。
一方の3791も全軸が揃っておらず3721と条件が合致した。
何れも片側の車輪を車軸から引き抜き同一形状輪心同士で纏める。
これで3721:新形状輪心車輪,3791:従来形状輪心車輪に統一された。
3798Fは前面車体断面黒色化未施工編成である。
作業は分解が必要になるため別途入場機会を設ける事にし3791は竣工となった。


各車で輪心形状を統一した3791,3721。

TR-180A床板のTNカプラーSP化を終えSPフレームTNダミーカプラーの製作に移った。
補強策を考えるに当たり3728から工程順を改めている。
TNカプラーSP擬3はカバー後端の凸部が切断済でこれがフレーム後部の強度を下げたと考えた。
カバーを原形に戻せば多少支持点が増えるはずである。
生憎灰色成形カバーの予備品が無かった。
その代打として黒色成形カバーが起用された。


混色のSPフレームTNダミーカプラー。

TNカプラーSPのジャンパ連結器はカバー側に設けられている。
そのため胴受とジャンパ連結器の色が異なる混色SPフレームTNダミーカプラーに仕上がる。
混色SPフレームTNダミーカプラーは3400形3408,3401前期仕様(3408F-3)以来の登場となった。
ジャンパ連結器はスカートに隠され外観から混色が殆ど判らない。
3408F-3での実績が黒色成形カバーの起用に繋がった。
2点嵌合のカバーを交換しただけでは強度不足に思える。
今後破損しない限りSPフレームTNダミーカプラーは交換対象には挙がらない。
そこで嵌合爪部を含めカバーとフレームの接触部は全て瞬間接着剤で固定している。
白化現象の影響を受けないよう台枠への取付前まで放置した。


部品撤去を終えた3721。

この間に車体関連の整備を進める。
ライトユニットの撤去は3728と同じく順調に行えた。
側面窓セルは運転台側の嵌合を解いた。
そして行先表示器部品と前面窓セルを撤去する。
側面窓セルは前面窓セルの再装着まで車体嵌合爪の内側に引掛け元に戻らないようにした。
先ず前面車体断面をマッキーで塗り潰す。
3721は窓支持モールドの黒色塗装に僅かな掠れがあり同時に補修を行っている。
経年対策名目で3728の窓支持モールドもマッキーを塗布しており両車での差異は防がれた。


斜めに整形した側面窓セル運転台側上部。

次に行先表示器部品へ富士川車輌工業製ステッカーの[51K 成田]を貼附する。
ここで初めて3728の[51K]が新3000形用だったと判明した。
二枚一組の印刷だか半端が無くおかしいと思った。
何故3728に新3000形用を使用してしまったかは判らない。
ただ種別表示器の凹部に収まらない仕上がりに違和感を抱いた。
SPフレームTNダミーカプラーもそうだったが異変を感じ取りながらも見逃してしまった。
ここは今後の反省点として活かしたい。
最後に側面窓セル運転台側上部を整形し車体を組み立てた。
なお3728はSPフレームTNダミーカプラーの補修で再入場させる予定を組んでいる。
これに運行番号表示ステッカー交換までが加わり3728F-1の出場は更なる遅延が確定した。


行先表示類の貼附まで進めた3721。

3728までは最終工程だった種別表示ステッカー貼附を床板嵌合後に変更した。
SPフレームTNダミーカプラーの形状次第ではスカート装着が難航する可能性がある。
ライト基板の集電スプリングはTR-180A床板の導電板を僅かに押し出してしまう。
ライトケースにモールドされた種別表示器へステッカーを貼り付けた後には位置調整が必要となる。
この時集電スプリングと導電板の位置関係が変わりスカート角度が落ち着かなくなる恐れがあった。
種別表示ステッカー貼附を先行する事でスカートの安定した装着が行えると考えた結果である。


平滑化を廃止したスカート整形。

嵌合ボスを切除するだけではTNカプラーSPのフレームとスカートが接触する。
長らくスカートはボスを根元から切断し元台座部の平滑化を行う方法で競合を防いできた。
但し平滑度の左右均等化が難しく最終的に抉り取り凹面に近い形状になっていた。
効率も良くなく3728から本格的に台座部を切除へ切り替えた。
スカート整形の効率も飛躍的に高まる。
TNカプラーSPにも対応可能なこの形状を最終形態とする。


補強策が当たったSPフレームTNダミーカプラー。

最後に整形したスカートを取り付ける。
ゴム系接着剤塗布位置は3728から引き継ぎスカート側にした。
ジャンパ連結器側に盛るより接着強度が高まったように思えた。
ただ塗布量を誤るとスカート切り欠き部からはみ出してしまう。
どちらが有利か判断が難しい。
スカートの接着はもうしばらく試行錯誤が続くだろう。
瞬間接着剤で補強したSPフレームTNダミーカプラーは予想より効果が得られた。
TNカプラーSPと同等の剛性で歪みは生じていない。
スカート位置は一度で決まり固着を待った。




3721 [51K 快速 成田]:行先表示類変更,スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着。


3701 [A05 特急 上野]:3708F-2(灰色成形SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

SPフレームTNダミーカプラーはカバーが黒色成形品に変更されたが影響は殆ど無いに等しい。
カバーはアンチクライマーの連結器欠き取り部から僅かに見えるだけである。
灰色成形で統一されたSPフレームTNダミーカプラーとは雰囲気が異なる様に見える。
しかし灰色成形SPフレームTNダミーカプラー装着車でも車体裾の陰に入るため黒色成形品と変わらなくなる。
灰色成形TNカプラーSPフレームさえ起用できればスカートを追設する3400形,3700形Mc2車では問題無いと思う。


3721 点灯試験[51K 快速 成田]:前照灯(車輪交換施工)。


3721 点灯試験[51K 快速 成田]:尾灯(車輪交換施工)。

点灯試験の結果は至って良好だった。
スナップ嵌合式非動力台車はピボット軸受への埃侵入に気を付ければ安定した点灯を保てる。
台車集電板や導電板の研磨は不要でTR-180床板装着車より整備性が高いと言える。
中止された3818F中期仕様(5次車)の導入計画は旧製品での回着を前提にしていた。
3728F-2の投入は3728F後期仕様(1次車:3728F-1)の編成更新へと予期しない方向に向かった。
しかしリニューアル再生産品回着が奏功し3818F中期仕様(旧製品)の増備が頓挫して良かったと思える。




3721後期仕様(車輪成形差異解消)。

不安要素だったTNカプラーSP擬3のSPフレームTNダミーカプラー化は上手く行ってくれた。
スカートも平行を維持したまま固着した。
よって3728よりも手応えを得て3721の竣工を迎えている。

3728F-2は全車の第二次整備を終えたが出場は遅れる事になった。
3721への施工内容を3728にも取り入れる。
更に3727以下6両の輪心成形統一も要する。
特に輪心成形統一は山側に従来形状輪心車輪を集中配置しており6両全車の車輪組み換えが必要になった。
車輪交換は地味に手間の掛かる作業である。
当初から車輪成形差異解消を全軸にしなかったのは失敗だったと言えよう。
この記事についてブログを書く
« 京成3700形3728[3728F-2] 1次... | TOP | 京成3700形3728[3728F-2] 1次... »