これぞ！

「カヴァレリア・ルスティカーナ」「パリアッチ」です。
久しぶりにイタリア・オペラを演奏する喜びを全身で感じる、そんな本番でした。
特に「カヴァレリア」はマエストロの力が遺憾なく発揮されてもうここはシチリアかと思う程。
ドラマと音楽が絡み合い増幅し合ってとてつも無い音楽空間になりました。

やはりルイージさんでオペラを出来て良かった、これ以上は何も言う事は有りません。
今日はとにかくルイージ・マジックの酔った、そんな夜でした。

パリアッチと言う作品、これがまた色々な意味で難しい。
音楽がまず混沌としていて、ありとあらゆる要素をギュっと詰め込んである。
音の数も半端じゃなく多いし、同時に鳴る音もちょっと多過ぎるかなと思いますが。
場面場面の切り替えの難しさ、めくるめく変化になかなかついて行けなかったりします。
でも今回はマエストロの棒捌きですっきりとしています。
やはり面白いなあ、オペラって。

さて定期組も練習が佳境に入っていました。
今日のオペラの本番の前、隣のオペラシティでのハーディングの練習をしばらく見る時間がありました。
とにかくスピード感に満ちたマーラーであります。
面白いですがひょっとして好き嫌いが分かれるかもしれません。
眉間に皺を寄せて演奏するマーラーではありません。
苦悩に身悶えするマーラーでもないのです。
ひたすら音楽の持つエネルギーをそのまま発散させる演奏でした。
もっとも本番になったら何をやりだすか判らないという噂もあります。
一聴の価値大です。