にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
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受け継ぐ事

2012-02-21 00:21:24 | Weblog
今日から定期の練習が始まりました。
今月の定期は井上道義さんと尾高忠明さんというベテラン二人が相次いで登場。
井上さんとのマーラーの9番も終わり今日からは尾高さんでチャイコフスキーの5番と邦人の作品を。

このお二人、ほぼ同い年で桐朋の同級生。
このお二人の指揮で初めて演奏したのは30年以上も前の学生時代の事。
何と時のすぎるのは早い事か。

今日、尾高さんの指揮で練習をしていると私が東フィルに入って間もない頃をしきりと思い出して。
懐かしいと言うのか、今までずっと続いていたような錯覚にも陥るし。
あの頃たくさんの事を尾高さんの棒から勉強させていただいて、その結果として今の私があるのだと。
そんな事を思いつつ周りを見回してみますと。
あの頃の事を語り合えるメンバーが本当に少なくなってしまった事にあらためて驚きを感じるのです。

私が東フィルに入団したのは1984年の12月です。
10月にオーディションを受け、11月よりエキストラで参加。
試用期間に入ったのが12月で翌1985年の春に正式に団員となりました。
一緒にオーディションを受けた仲間は3人残っているだけ。
1stヴァイオリンでも私より年長は二人だけ。
すっかり古株です。

入団当時に主力としてバリバリ演奏していらっしゃったメンバーはほとんど定年を過ぎて退職。
尾高さんに鍛えられたメンバーもみんな大ベテランの域に。
あの時に勉強し先輩方から受け継いだ物を、我々はどれだけ後輩たちに伝えられただろうか。
なんて考えてしまうのです。

合併を経て東フィルの体質もあの頃とはガラっと変わってしまいましたし、音も違っています。
しかしアンサンブルの取り方、音色の作り方、歌へのアプローチ、などなど。
変わっていない事もあるわけでして。
そんな事柄が我々年寄りが後輩に残してやれる財産だなと思ってもみたり。

日々の仕事に追われながらも、無意識のうちに自然と伝統って受け継がれていくのかもしれませんね。


先週は静岡県で学校コンサートをやっておりました。
帰路は箱根を超えて一般道のみを走ってきました。
雪の上がった箱根でちょっと車を止めて芦ノ湖を眺めておりました。
冬空の下、観光船もボートも何もいない芦ノ湖の風景は普段とは全然違う世界に思えました。



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