にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
仕事や遊び、色々書き込んでます。お気軽にコメントを書いて下さいね!

斬新な

2006-08-31 00:03:23 | オーケストラ
今日からピットに入って「ドン・カルロ」のリハーサルです。
今日はまだ歌手も衣装はつけず、でもセットと小道具は使って動きと歌の練習。
今回の目玉はやはり斬新なセットではないでしょうか。
まだ公演前なので詳しくは書けないのですが4幕とも基本的に同じセットです。
しかし場に応じてそれが色々と変化して教会にもなれば宮廷にもなる。
前回やった時のセットは極めて豪華に、かつ極めて具象的に。
今回は対極にあるセットと言えるでしょう。
簡素かつ抽象的、でも見る人によりけりだろうなあ。
受けるのか排除されるのか、それも公演の楽しみの一つ。

セットの構造や材質によると思うのですが、歌手たちの声がもの凄く響いています。
実によく聞こえてきます、普段の新国もよく声が通りますが今回は更に鳴ってます。
ピットの音量は基本的に抑えめでやっていますのでバランス的には声がよく聞こえる感じではないでしょうか。
もうちょっと色々とメリハリを付けたいな、とも思ってしまいますがマエストロは抑えめが好きなようです。
でもドン・カルロの音楽はどちらかと言うとしなやかな音楽ですのでこれ位が良いのかもしれません。
まだリハーサルは4回もありますので最適なバランスが見つかる事でしょう。

昨日のCDに続いて今日は秘密兵器を仕入れました。
とっても幸せな気分です。
うれしい!

再び旅の始まり

2006-08-29 23:46:15 | Weblog
アマゾン経由で注文していたCDがはるばるアメリカから届きました。
「The Lord of the Rings」の第一部「The Fellowship of the Ring」のサウンドトラックです。
CDショップで売られているサウンドトラックは劇場公開版の映画用に作られた音楽をCD用に録音し直したもの。
なので映画の中で使われた音楽とは微妙に異なっているんです。
今日届いたCDは劇場版ではなくDVDで出た「スペシャル・エクステンデッド・エディション」の音楽をそのままCDにしたもの。
オープニングからエンドタイトルまで完全に収録されています。
実に3時間、中にはガンダルフやアラゴルンの歌った鼻歌みたいなものまできちんと入っているんです。
台詞だけが割愛された映画の音だけ、しかしそれだけで十分に映画の雰囲気が目の前に浮かんできます。

CD3枚組のサウンドトラックの他にDVDも入っているのですがこちらは映像ではなく5.1chサラウンドで全ての音楽が聴けるオーディオDVD。
つまりCDとDVDに同じ音楽が入っている、方や通常のステレオで方やサラウンド。
今は普通のCD版の方を聴いていますが今度はサラウンド版をぜひ聴いてみようと。
もの凄い迫力だろうなあ。

今物語も終盤、ボロミアが死んでいく場面の音楽が厳かに流れてます。
題名は「ボロミアの旅立ち」、ここから「旅の仲間」も3つに別れてそれぞれの道を行く事に。
まだこの完全版サウンドトラックは第1部しか出ていませんがこれから第2部第3部と発売される予定だそうです。
しばらく鳴りを潜めていた「リング」熱ですがまた取り込まれそうです。

夏休みは子供たちのもの

2006-08-28 00:23:26 | オーケストラ
今日は市川市の行徳文化センターで子供たちの為のコンサート。
夏休みも残りわずかとなり宿題の追い込みで大変な時期、親も子供も大変ですね。
今日のコンサートは前半で地元の子供たちとの共演がありました。
公募で集まった子供たちが東フィルに加わって2曲演奏しました。
ファゴット以外の管楽器にそれぞれ加わって「アイーダ」や「スラブ行進曲」をやったのです。
小学生から高校生まで、みんな必死でしたが楽しくのびのびと演奏してくれました。
小さな体で一生懸命に楽器を吹く姿はとても良いものです。
隣で吹いている東フィルのメンバーも楽しそうにやってました。

残念な事に今回は管楽器のみの参加、出来たら弦楽器も募集してもらって一緒にやりたかったですね。
来年はぜひ全ての楽器に加わって大々的にやりたいものです。

そんな演奏会ですから客席も家族連れでいっぱい。
後半は渋い曲が並んでいたのですがみんなけっこうきちんと聞いてくれました。
小さな手で懸命に拍手をしてくれる姿が可愛いのなんの、多少の騒がしさなんて気にならないですね。
また来年もここでやりたいな。

追記・コンクール

2006-08-26 23:38:00 | オーケストラ
昨日のコンクールの結果について予想と正反対などと書きました。
まあ外れることは良くあることです、審査員と我々では聞く方向性が違います。
本選だけ聞く我々とは違って審査員のみなさんは予選から聞いている。
つまり何段階かを経て本選にまでたどり着いた出場者の総合力を見ているのではないかと。
コンクールの場合予選と本選とでは演奏する曲が違います、いろいろな力を見られるような課題が出ていたりもします。
本選の前の段階である程度の出場者のポテンシャルを掴んでいるのだと思いますが。

昨日の本選もその前日に練習をしました、お客の誰もいない文化会館で合わせたのです。
これはなかなか珍しい事、文化会館主催だからこそ出来ることですね。
本番の会場で同じように練習出来る機会は本当に貴重なものです。
そしてもちろん当日はゲネプロもある。
2回の練習と本番と都合3回一緒に演奏したわけです。
4人の出場者がいましたが一回ごとにどんどん良くなっていく人、一定のレベルを保つ人などタイプは様々。
それに楽器も様々でした、これらを一つのカテゴリーとして順位を付けるのはどうかとも思いますが。
やるのならやはり楽器ごとにきちんとやるべきでしょうね。
コルンゴルトのチェロ協奏曲とシベリウスのバイオリン協奏曲と、バルトークのビオラ協奏曲。
曲の難易度もさることながら楽器の個性の違いまでを考慮しつつ順位をつけるのはとても困難な事だとも思います。

最終的な結果に文句を付ける気はないのですが、釈然としないものが残っているのも事実。
バルトークの協奏曲についてですが素晴らしい演奏をたくさん聴いてしまった事も影響しているのかな、耳が厳しくなっていたかもしれないですね。
シベリウスを弾いた二人は好対照、男性の方は練習からゲネプロそして本番とどんどん良くなっていきました。
女性はきれいな音でのびのびと弾いていましたがちょっと単調だったかな。
コルンゴルトの曲がはたしてコンクールに向いていたかどうか、まずそこが疑問ですね。
奇麗な曲でしたが短い、それに日本初演というレッテルまで付いていた。
他の楽器と対当に渡り合うには厳しかったかもしれないですね。

さて明日からはピアノ部門も始まります、私は出番ではないので聞けませんがピアノだけでの審査ですからもう少し解りやすくなるかな。
でもこちらも曲はバラバラ、ラフマニノフのパガニーニラプソディやベートーベンの1番にリストの1番、それにラヴェル。
本当にバラバラですね、聞いてみたくなってきました。

緊張します

2006-08-26 01:48:32 | オーケストラ
今日はコンクールの伴奏、東京文化会館の東京音楽コンクールの弦楽器部門。
出場者は4人、バイオリン2人ビオラとチェロが一人づつ。
しかしいつもの事ながらコンクールの伴奏は神経を使います。
出場者の緊張感も伝わってくるしお客さんの雰囲気も通常のコンサートとは違うし。

そしていつも思うこと、我々共演者の印象と審査員の印象とが全く違うのです。
我々も順位を予想するのですが結果は全く正反対。
見事な迄に正反対、どうしてなんでしょうかねえ。
一緒に弾くとどうしても感情移入してしまうからでしょうか。
客観的に聞くと解る事があるのでしょう、まだ修行が足りないか。


除外って

2006-08-24 23:45:30 | Weblog
先ほど正式に決定された衝撃的なニュース。
「冥王星」が「惑星」から除外だそうです。

今まで「惑星」といえば太陽の周りを公転している天体の一種だとばかり思っていました、しかし今の学会では3つの条件を満たしていないと「惑星」ではないのだとか。
「冥王星」は三つ目の条件を満たしていないのだそうで「惑星」ではない、という決定になったらしい。
天文学者の総意として「冥王星」は「惑星」ではないとニュースに出ていました、総意だそうです。
つまり科学的に考察すれば「別物」という事なんですね。
説明を読めばナルホド!と合点がいく点もあるのです、太陽系の外側に多数存在する別種の天体の一つであるという説。
この前世界を騒がせた「第十惑星」もそんな天体の一つ、などという説明を一般の人達にも納得出来る形で説明してもらいたいですね。

太陽という恒星は銀河系の中心から遥か離れた外縁に位置する極々ありふれた黄色い小さな星。
その小さな星を廻るもっともっと小さな、宇宙から見れば本当に取るに足らない塵のような星たちが「惑星」です。
この地球には生命が満ち溢れていますがそれでさえ最大の惑星である木星から見ればちっぽけな星。
同じように太陽のまわりを回っている仲間たちなのですから「冥王星」の価値は変わらないはず。
たとえ「惑星」とは呼ばれなくなっても太陽系の家族であることに変わりはないのです。
でもなんだか可哀想な気持ちになってしまいますね。

満車!満車!

2006-08-24 00:17:12 | Weblog
今日は新国での仕事、電車ではなく車で初台に向かいました。
帰りにちょっと寄らなくてはならない所が有りまして車での出勤です。
初台にもコイン・パーキングがたくさん有ります、料金の安い所高い所色々と揃ってはいるんです。
いつもなら一番安い所にまず行って満車なら次に安いところと順番に回って空いている駐車場にとめるのです。

しかし今日はどこに行っても全て満車、あっちもこっちも順番待ちの車が待っている。
このままでは入れる所が無い!
携帯でどこか入れる駐車場を検索してみれば隣の幡ヶ谷なら空いている、仕方がないのでそちらに回ってやっと駐車できました。
でも結局幡ヶ谷から一駅電車に乗って初台に出勤となりました。
便利なんだか不便なんだか、車に乗っていると時々こんな事がおこりますね。

さてここで一部の読者に好評の「鉄」のお話。
「鉄道」に興味のない方は読み飛ばして下さい。

今日は仕事帰りも初台から幡ヶ谷と京王新線を利用したわけです。
行き帰りともたった一駅の電車の旅、旅というには短すぎますね。
さて行きも帰りも乗った車両は都営新宿線の新鋭車両です。
ところがこの東急車両製の電車ですがどこからどう見ても東横線やみなとみらい線を走っている新しい車両と同じ。
もっとも軌道の幅は京王独特の幅になっていますが。

何が言いたいかと言えば「このごろはJRに乗っても私鉄に乗っても車両の個性が無くなってつまらないぞ!」と叫びたかったのです。
どの車両も規格どおり、材質から中の造りまで基本は同じ。
昔は会社ごとに一目で解るような際立った違いが有ったんですけどねえ。
今ではかろうじてカラーリングのみで区別するような状態。
中に入ってしまえば同じ景色、つり広告が沿線の情報を伝えてくれて「ああ、これは何処の会社の車両だな」とやっと解る。
何だか味気ないなあ。

以上鉄分のお話でした。

どうしても

2006-08-23 00:15:36 | Weblog
先週は千葉でチョンさんとショスタコを、そしてラガッツィで指揮とソロととても充実した生活でした。
楽器を弾くと言う行為がこんなにも楽しい事かと再確認した1週間。
とてつもない才能と仕事をする喜びとかけがえの無い仲間と供に音楽をする喜び。
この二つの大きな喜びに恵まれて、本当に輝いていた1週間だったのです。

しかしそんな余韻にひたる間も無く次の仕事が容赦なく待っているわけです。
本当ならちょっと間をおいてから次の仕事にかかりたかった所ですが上手くは行かないもの。
今はドン・カルロの練習をしております。
どうしても先週の音楽体験と比較してしまいテンションの上がらない自分にちょっと喝を入れたくなります。
テンションの上がらない理由は他にも有るのですが、まあこのブログでは語らない方が良いでしょう。
とにかく日々の明るさと色彩が褪せて見えるのです。
しばらくはこんな感じかもしれません、仕方がないことですから。

さてこの夏のあいだにオペラシティの練習場では工事が行われていました。
何の工事かといえばトイレの改修工事、練習場エリアのトイレが全部シャワートイレに付け替えられました。
オペラシティでもオフィスビルのトイレやレストラン街のトイレはずいぶん前からシャワー式だったのです、でもこれでホールエリアもシャワー式になりとっても嬉しいなと思ってます。
だってやっぱり、そうですよねえ。

引き分け!

2006-08-21 00:20:40 | すぽおつ
今日の決勝戦、引き分けで決着つかず。
仕事で見られなかったのが実に残念です。
ドン・カルロの練習の合間に情報を仕入れて一喜一憂。
見られなくてもドキドキしてしまう、そんな期待に満ちた組み合わせ。
今スカパーで録画中継を見ているところ、8回に1点づつ取り合い今は9回裏。
結果は判ってはいても引き込まれる試合ですね。
投手戦の緊張感に満ちたピリピリとした空気がすごい。
まさに歴史に残る試合でした。

延長戦といえば思い出すのが8年前の準々決勝、横浜対PLの延長17回の激闘。
あの試合は点の取り合いでした、松坂と上重の投げあいも見応えがありました。
そしてもう1試合、37年前の三沢対松山商の決勝。
あの試合は18回までで引き分け再試合でした。
小学生でしたがテレビにかじりついて見ていたのを思い出します。
今日も青森出身の某ビオラ奏者のSさんが昔も凄かったのよと盛んに語っていました。

明日の試合はどうなるんでしょう、生で見たいなあ。
仕事が、辛いところです。

大人の中の子供

2006-08-20 00:46:34 | Weblog
今日は「東京ラガッツィ」の演奏会。
思いのほか多くのお客さまに来ていただき驚きました、何しろこの暑さの中です。
ご来場の皆様、本当に有り難うございました。

今回の演奏会のテーマは「あの頃の楽譜であの頃のように」かな。
今では最年少のメンバーでも40代も後半、最年長は・・・。
という仲間たちではありますが一緒に音楽をやるときは子供の頃に戻って純粋で元気にやりましょう、というスタンスで今日は演奏をしてきました。
細かいところは気にせず、それよりも伸び伸びと元気に楽しく。
練習の時からそれを心掛けてやってきたつもりです。

でもせっかく大人になったのだからそれらしく演奏しなければならない曲も中にはあります。
そこは子供の気持ちをしっとりとした大人の柔らかさで包み込んで。
でも皆さんなかなかの出来映えで、今日は演奏していて本当に楽しかった!
これ一回というのも勿体ない気もしますが、一回だけというその高揚感がかえって良かった気もします。
次は20年後などという声も聞こえてましたがその頃ってみんな70歳ですね。
果たして楽器が弾けるのかどうか、どうなんだろう?

暑い、熱い。

2006-08-19 00:43:27 | オーケストラ
昨日は千葉市で特別演奏会、曲は前半がモーツァルトで後半がショスタコーヴィチ。
私は前半はお休みさせて頂いて後半のみ。
しかしこのショスタコの5番、タコ5とも言われるようですがもの凄い熱気と情熱とパワーに溢れた演奏になりました。
去年のツアーと定期とで演奏した曲ではありますがメンバーは入れ替わり今回初めてチョンさんと演奏するメンバーも。
しかし練習が始まり音が鳴り出せばきちんとチョンさんと東京フィルの音になってくる。
半数以上のメンバーはこの前もやっています、体の中に仕舞い込まれたこの曲がそれぞれの中で熟成して、さらに豊かになって音となって出てきたような感じです。
ツアーの時はある種のトランス状態の中にいるみたいに独特の高揚感がありましたが、今回はそこに落ち着きが加わってどっしりとした音楽になりました。

しかし昨日は暑かった、会場の外はまるでサウナの中。
ところが建物の中に入ってもサウナの中?みたい。
つまり冷房が追い付かない暑さ、もっとも二つあった男性楽屋のうちの一つは冷房が無かった!
もう一つの楽屋も狭くてショスタコの大人数が一度に着替えはじめた終演後の楽屋といったら!
誰かが言った「何だか高校のサッカー部の部室みたいな匂いだ!」と言う言葉でご想像ください。

家に帰ってシャワーを浴びてと思い順番を待っていたのですが待ちきれずに寝てしまいそのまま朝まで。
消耗していたようです、前半も出ていた人たちはもっと疲れていたんでしょうね。
厳しい本番でしたがチョンさんが振ればこそ、持てる力を全て振り絞っての演奏。
今日はとても気分の良い目覚めでした!

ちょっと宣伝を

2006-08-17 00:04:19 | オーケストラ
来る8月19日に「東京ラガッツィ合奏団」の演奏会があります。
この演奏会について先月に書いた記事を再掲させていただきます。
宣伝になってしまいますがご了承のほどを。


8月19日にある演奏会があります。
「東京ラガッツィ合奏団」の復活コンサート、この日限りの復活です。
この合奏団は今から40年ほど前、日本弦楽指導者協会の先生方がお弟子さんを集めて作った合奏団でした。
私も創立の次の年から参加させていただいて高校生を卒業するまで楽しく音楽をさせてもらいました。
そこで出会った仲間とは今でも親交が続いていて年に何回か集まっては宴会をおこなっておりました。

去年の夏の宴会の席でのこと、合奏団で使っていた譜面がまだ有るよなどと話しているうちに「ではその譜面を使って昔の仲間と一回演奏会をやろうではないか!」という話で盛り上がったのです。
当時使っていた譜面は指導をしてくださった先生の手書きのもの、コピー機などが無かった時代に「青焼き」で作って各自に配って下さって。
解散から30年以上経ちますがそれぞれのメンバーの楽譜棚には沢山眠っていたのです。
それを作って下さった渡辺健先生はもう亡くなられてしまいましたが、遺産として受け継いだ我々はこれをもう一度使って音にしてみようと思ったのです。

昨日はその最初の練習がありました。
メンバーの中には私も含めてプロになった者やアマチュアとして演奏して来た人も、30年以上も会ってなかったメンバーも参加してくれて音を出せば不思議なことに息がぴったりと合うのです。
我々の音楽的なルーツはここに在ったのだと改めて気が付きました。
子供の頃に身に付いた事って何時までたっても忘れないのですね。

そんな我々の演奏会は8月19日の午後3時から。
会場は代々木上原の「MUSICASA」です、ちなみに入場は無料となっていますのでお時間のある方はぜひご来場を。
プロ・アマ混成の合奏団、音の質については保証の限りではありませんが音楽を通して一生の友となった仲間たちのお祭りです。
子供の頃に戻って楽しく勢い良く演奏出来たらと思ってます。

2006-08-16 23:57:04 | オーケストラ
今日は半年ぶりにチョンさんとの練習です。
2月の定期以来になりました、今回は千葉での特別演奏会とこども音楽館という短い期間だけ。
しかも私はこども音楽館の方は出ていませんので今日と明日との2日間だけのおつきあい。
更に更に編成の関係で私が弾くのはショスタコの5番のみとなりちょっと物足りない感じもします。
せっかくチョンさんとやるのだからもっと一緒に音楽をやっていたいのですが。

今日はオペラシティの練習場が工事のために使えず新国のリハーサル室で練習をしましたが、ここは狭い上に吸音材で壁一面が覆われているので全く響かない。
ですので音づくりにはとても厳しい環境、そこへ持ってきてチョンさんの音を出さなければいけない。
でもマエストロもここじゃあ仕方がないな、明日の会場で音は作ろうということに。
ショスタコの5番は去年のツアーで演奏しましたがゲネプロの度にアンサンブルより音づくりに時間を割いていたくらいです。
1楽章の冒頭からの部分や3楽章などの弦楽器の音とテンポ感をきちんと練習する事になるのでしょう。
明日の会場は私は行った事が無くて響きがどうなのかわかりません、きっと言われるのでしょうね「もっと小さく暖かく豊に」と。
何年も言われ続けて、でもなかなかマエストロの目指す音には辿り着けない。
何時になったらそこへ到達出来るんだろう。

今日という日に

2006-08-16 00:34:24 | Weblog
池袋の芸術劇場で行われた「ハートフル・コンサート」
東京フィル副理事長の黒柳徹子さんを案内役に音楽とお話とで綴られた平和への祈りでした。
ユニセフの親善大使として世界各国を訪れている黒柳さんのお話は毎年大きな感動をもたらしてくれます。
今日も内戦の続くコート・ジボアールでの体験を。

豊かな資源と農産物に恵まれていながら植民地時代から続く搾取と今も続く内戦により貧困と病魔にあえぐ子供たちのお話は涙なくしては聞けないものでした。
そして危険地帯を走り抜けた時に起きた事故の話、こちらはニュースにもなってご存知の方も多いかと思います。
戦争も貧困も今の日本では想像すら出来ない事となってしまいました、何と平和で豊かな時代に生まれたのだろうとその奇跡に驚くばかりです。

今日は終戦記念日であります。
朝からテレビでは大騒ぎをしていましたが、政治を抜きにして戦争で亡くなった方々の慰霊と平和を祈念する事は大いに必要な事であると思います。
そして大事なのは隣人たち、東アジアの国々との関係です。
今日の指揮者は韓国からいらっしゃった「オ・チュングン」さん、去年5月の釜山公演に次いで2度目の共演となりました。
去年の公演の時も日韓関係がギクシャクとしていた時、今日も今日で問題となり兼ねない日の本番。
でも嫌な顔一つする事もなく、そればかりか色々と相撲の物まねまでやってくれたりと大サービス。
隣の国の人達を本当に思う事が大切なんですね、実際に触れあってみてお互いに同じ人間なのだと実感する。
そこからまず始まるのだと思うのです。

東京フィルは韓国との結びつきが強いオケです。
何度も韓国を訪れて見て感じた事も多いのです。
確かに国民性の違いに驚かされる事もあって、ショックを受ける事もありました。
でもまた人々の優しさにも触れることも出来たし、おいしい食べ物もいっぱい食べました。
そして悪い所も見えてくる、お互いにお互いを知るほどに色々と良い所も反対の事も。
両国に刺さった戦争という刺をいつの日か抜きさって、お互いに腹を割って色々と話し合えるような関係になりたいものです。
今日という日に、このような本番をやりながらそんな事を思っていました。

さて明日からは半年ぶりにチョンさんと!
楽しみでもあり、恐くも。

何事も

2006-08-15 00:54:02 | オーケストラ
しばらく更新も出来ない日々、正直言って疲れたお仕事でした。

今年で30年目を迎えた世界バレエ・フェスティバル、記念の年と言うことで盛りだくさんの内容。
したがって本番の時間も4時間越え、しかも昼間に次のプログラムの練習をして夜に本番などという強行軍。
家に帰ってもほとんど脳が働いていない状態。
文章などが湧いてくる事もなく。
バタンとベッドに倒れての繰り返し。

先週はこんな感じで明け暮れて何事も出来ない1週間。
しんどかったです!

バレエフェスは3年に一度の開催、私は21年前の第4回からピットに入っていました。
その時に出演していたダンサーで今回も出たのは「アレッサンドラ・フェリ」さんただ一人。
あの時が初出場で一番の若手、まるで妖精のようなジュリエットを披露してくれた事が強烈に印象に残っています。
今回も同じジュリエットを踊りました、あれから21年も歳月が流れた事など信じられない程に可憐ではかなげなジュリエット!
今回が最後の参加だそうです、寂しくなります。

疲れ果てた理由は他にも、でもここで書くような事柄ではありませんので敢えて書きません。
でも精神的な疲れが一番辛いですよねえ。